トム・ソーヤーの冒険 上 (岩波少年文庫 093)

  • 岩波書店 (2001年10月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784001140934

みんなの感想まとめ

冒険といたずらに満ちた少年トム・ソーヤーの物語は、子どもだけでなく大人にも深い共感を呼び起こします。彼の無邪気な遊びや、仲間との関係性は、かつての自分を思い起こさせる懐かしさを感じさせる一方で、物語に...

感想・レビュー・書評

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  • 海賊遊びや戦争ごっこに明け暮れる少年、トムはある日墓場で殺人の現場を目撃してしまい、犯人のインジャンジョーとの運命の糸がもつれる。
    ------------------
    日本人なら誰もが知っていそうな世界的名著の児童文学ですが、これは著者が願った通り、大人向けのお話のように思いました。
    まあ、阿呆を煮詰めて濃縮したようなトムや取り巻きの男の子のキャラクター造形は子どもというよりかつて子どもだった大人たちが顔を赤くして読んで共感を示すものでしょうし、いたずらや冒険そのものも自分が子どもの頃にできなかった奔放な遊びを描いているようで憧憬を感じます。
    一方でところどころに社会を鋭くえぐる文章が入っていたり、白人メインの南部の小さな町を舞台にした無邪気ながらも深く根付いた差別を織り込んだりしているところに著者の思いが見て取れるようです。
    また、悪役のインジャン・ジョーの死に様は切なく悲惨で、しかも丁寧に描写され、そこに寄せられる白人たちの憐憫も非常に嘘くさく描写されていたりするのも痛烈です。特にインジャンの出自については最後の方でちらりと触れられるのだけなのですが、その背景についてあらゆる考察を迫られる、非常に手の込んだ構成だと思いました(ところで、「インジャン」という言葉はそのままネイティブの蔑称として扱われていたのか、そのあたりがよくわからないのですが)。ハックの最後の独白にも説得力があり、この物語の本当の主人公はハックとインジャンなのかな、と感じました。実に迫力ある児童書でした。さっそく「ハックルベリーフィンの冒険」も読んでみたいと思います。

  •  バーシヴァル・エヴェレット作の「ジェイムズ」が読みたくて、その小説のルーツとなる「ハックルベリー・フィンの冒険」と、その前にこの「トム・ソーヤーの冒険」を読むことにした。
     この本は翻訳がかなり古く、読んでいてかなり辛かった。また児童書ということのためか漢字ではなくひらがなで書かれていることが多く、意味を理解するのも一苦労する。
     それでもトム・ソーヤーは素晴らしい。退屈を嫌い冒険を夢見る少年たちの生態を心理描写とともにいきいきと見せてくれる。

  • トム・ソーヤーの比べ読み中。

    ほかには福音館、青い鳥(抄訳)しか読んでないけど、
    いまのところのベスト。

    なんといっても訳が良い。
    良い文。
    字組も余白を効果的に入れていて(だから上下巻になっちゃったんだろうけど)
    読みやすさに気を配っている。
    子どもに渡す完訳ならこれだと思う。

    表紙は自分の好みだけど、
    中の挿絵はちょっと古めかしくて(私はキライじゃないが)
    子どもウケは悪いかも。

    著者のムダじゃないけど、ムダな(笑)饒舌が読み通せない原因なら、
    抄訳を読むのを検討するのもありだと思う。

  • 前々から読んでみたかったのですが、訳がとっつきにくく、苦手意識?のようなものを感じていましたが、
    石井桃子さんの訳で出ていたので、読んでみたら、すごくおもしろかったです!
    海外文学は訳で本当に印象が変わってしまうんだと実感した一冊でもありました。

  •  以下、僕が個人的にトムソーヤに不当なやっかみを感じているために、本についてもマイナス面を強調してしまっていますが、それは後に書いたような理由のためであり、本書の価値とは関係ないものなので、僕の怒りに興味がある人以外は読まないでください。

     30年以上ぶりに読みましたが、だいぶ印象が違いました。たぶん後に読んだハックルベリー・フィンの冒険の方の印象が勝ってたのだと思います。今回の印象を簡潔に言えば、児童向けの冒険小説そのものでした。他の人がアマゾンで似たような感想を書いてましたが、ストーリーが児童向けの一方で、文体にレトリックが効き過ぎたりどや顔で風刺を効かせてみたり、誰を対象に書いているのかよくわからない気がしました。いや面白いんですが立て続けにぽんぽん事件が起こりすぎたり、トムソーヤがとことん主役だったりといったところがいかにもエンターテイニングで気になりました。昔の記憶ではハックルベリー・フィンの冒険の方が好きだったので、そちらにもっと期待したいです。

     さて、なぜトムソーヤに(不当な)反感を感じているかと言うと、それは村上春樹がサリンジャー戦記の中でライ麦畑のホールデン・コールフィールドと比べたりするからなんです。トムソーヤは社会に適応して弁護士か何かになって成功していくけれどもホールデンの将来は見えないと言ったようなことが書いてあったと記憶しています。しかしそれは全くの当たり前であり、トムとホールデンを、またトムソーヤの冒険とライ麦畑を並べて比べるのがどうかしてるとしか僕には思えません。ホールデンは悩み多き16歳、三校めを放校になるところです。トムソーヤは歯も生え替わりきってない10歳、インジャンジョーに命を狙われている以外に悩みなんてありません。はみ出しものの野生児のように見えつつ愛を受けて育てられている坊ちゃんでありガキ大将であり女たらしであり何をやっても最後は成功する冒険小説の主人公です。宝は見つけて大金持ちにはなるわ、金持ちの娘と将来は約束されてるわ、読者の少年たちをうっとりさせるような勝ち組がトムソーヤなのです。アメリカで書かれた小説という以上に比べる点はありません。この2人を比べるなんて心底やめてください。

     表紙に惹かれて岩波少年文庫にしたけれども(ジャケ買い)、訳は古くて読みにくいだけでなく怪しいし、中の挿し絵は初版のものらしいが人物の描き分けがいまひとつだし、あまり勧められません。

     というようにネガティブな意見ばかり書いてしまいましたが、子供たちはまんまと楽しんでいました。宝を見つけるところやカツラを猫で吊り上げるところが息子のお気に入り。トムソーヤはイケメンのイメージだそうです。娘はハックルベリー・フィンの方が自由で、優しそうで、好きだと言っていました。僕も賛成です。

  • 子どものころ誰もが一度は夢見た冒険。マーク・トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』にはそんな胸躍る世界が詰まっている。いたずら好きの少年トムは親友ハックと墓場で殺人事件を目撃する。恐怖に震えながらもやがて真実を語る勇気を持つ。恋や友情、洞窟での命がけの脱出。物語は子どもの遊び心を出発点に正義と成長へと転じていく。自由と責任が交差するその姿に大人もまた学ばされる。

  • 主人公のトムと浮浪児のハックが、大人たちをよそに大活躍する冒険物語。

  • 小学校の頃に何度も読んだ作品です。アメリカの伝統的な文化も知ることができます。

  • 自然の中で冒険する二人の少年たちはどんな経験をしていくのか。わくわくしながら読んでいけます。

  • わんぱく少年のトムと、ホームレスの少年ハックは大親友。いたずら好きな2人の、日々の冒険の世界をのぞいてみよう。

  • トムソーヤの冒険は心理学の授業でも出てくる。いたずら好きなトムソーヤを見ているととても懐かしく思える。

  • 主人公の権威にまどわされない自由な姿から、子どもたちが学べると思うため、おすすめである。

  • トムソーヤってそういえばどんなお話だったかなあと、ふと気になって児童書を買って読んでみました。

    今から150年近くのミシシッピー河沿いの小さな村の純粋で好奇心旺盛でやさしい心の持ち主の少年の生涯記憶に残るであろう子供にしか体験できない冒険と経験を描いた作品だったんですね。

    物語が楽しいか楽しくないかについてはさておき、あらゆる情報、知識、世界を簡単に知りえる現代とは全く異なるいまから150年も昔の原作って考えると、すごい作品だなあと思いました。

    (上下巻あわせての感想になります。)

  • 冒険と見たときは、もっと旅などをすると思っていたが、予想ととても違った。

  • 上下まとめて。トムは賢い。それ故に起こる喜劇や悲劇に一喜一憂…。ハックルベリフィンの名前は聞いたことがあっても、この話のキャラクターだということは知らなかった。訛りが特徴的で…例えば今訳したらどんな口調になるんだろうか。外国の文学直訳、私は合う合わないが結構あって、こちらは少し私には難解だった…ごめんなさい。これも昔アニメでやっていたはず、この原作をどう展開させてアニメにしていたのか、気になる…。
    現在発達障害児を育てているので、読んでいて「座ってられないのかな…」「グレーな子に見えるなぁ…」なんて余計なフィルターをかけながら読んでました。

  • 2019.9月。
    いたずらっ子。遊びで育つ。たくさんの経験。時代が違うとはいえ、今の子どもはできないよなあ。なるべく子ども同士で、外で、自由にとは思うが。それにしても殺人事件。先が気になる。

  • かなり駆け足で読んだので、登場人物とその関係性の把握に終始してしまった…。
    この手のものはあまり読まないのでちょっと読みづらく感じた。
    とりあえず早く下巻読もう。

  • トム・ソーヤーの物語は確かに小学生の頃に読んだ記憶はあるんだけど、今回再読してみるまでどんな物語だったかはすっかり忘れていました。  記憶に残っていたのは「トム・ソーヤー & ハックルベリー・フィン」という名前とハックが浮浪児だったこと、そして二人の少年がやんちゃだったこと。  そして女の子だった KiKi には必ずしも理解できているとは言い難い「男の子の世界」が描かれた物語だったこと・・・・・ぐらいでしょうか??  あ、あと舞台がミシシッピだったことは絶対に忘れられません。  だってこの物語で「ミシシッピ」という名前を初めて知り、わざわざ地図帳でそれがどこなのか調べた思い出があるぐらいですから(笑)

    子供時代には同様に「ハックルベリー・フィンの冒険」も読んだはずなんですけど、こちらも御多分に漏れずどんなお話だったか、まったく記憶にありません ^^;  残念なことにこちらは岩波少年文庫のラインナップには含まれていないようです。  そうそうハックと言えば、KiKi の大好きなアメリカ・TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」のトビー(ホワイトハウス広報部部長)の息子の名前がハックだったっけなぁ(笑)

    まそれは置いといて、今回再読してみてトムとハックが思いのほか危険な目にあっていたことを再認識し、ちょっとびっくりしてしまいました。  夜中に家を抜け出してあちこちフラフラしていたり、挙句殺人現場を目撃しちゃったり、真犯人が別の人間に罪をきせるのを見ていたり、良心の呵責に耐えかねて真犯人を告発したり、迷子になった洞穴でいきなりその真犯人と出くわしたり・・・・・。  こんなに刺激的なお話しだったっけ???  

    子供時代からこの物語に対して抱いていたイメージってもっと軽めの事件の連発で、トムやハックが微笑ましいという感じだったんだけど、正直なところこの年齢になった KiKi にはポリーおばさんのご苦労が身に沁みちゃうような気分です(笑)。

    まあ、元々が子供時代から「いい子」を通してきた KiKi にはトムの無邪気さ、奔放さはまぶしくて羨ましくはあったとしても、大人に刷り込まれたある種の価値観から判断すると「決して褒められたものではない範疇」に入ってしまっていて、実は素直には受け入れられなかったりもしていたんですよね~。  だいたいにおいて今よりはず~っと安全だった時代にあってさえも、子供の夜歩きな~んていうのは KiKi の時代には許された行動ではなかったし・・・・・・(苦笑)

    この本の扉にある紹介文(KiKi が持っているのは現在市販されている版より1つ前のシリーズの岩波少年文庫)には「因習にとらわれがちな大人」という文言があるけれど、KiKi にしてみるとこの物語に登場している普通の大人たちはごくごく普通の感覚の持ち主に感じられます。  まあ、KiKi はキリスト教徒ではないので、「日曜学校のお説教」というやつがどんなに子供にとって窮屈 & 退屈極まりないものなのかは実感できていないんだけど、ある意味では KiKi の学んできた世界で言えば「道徳」(しかも単に慣習的で意味がよくわからないような類のものではなく、どちらかといえば納得しやすいもの)に近い感じで、KiKi にはさほど抵抗がなかったりします。

    トムが叱られたりする場面ではトムの気持ちもわからないじゃないけれど、さほど不当な罰が与えられているとも思えないしねぇ・・・・・。  まあ、イマドキの学校教育現場の価値観からすると「体罰」として大問題になってしまうような場面は満載ですけど・・・・・。  

    でも、もしも KiKi がこの物語のポリーおばさんの立場だったらやっぱりトムにはお説教もするだろうし、時にはペンキ塗りみたいな罰も与えるだろうと思っちゃう(笑)。  でもこれまたポリーおばさん同様にトムのことを「手のかかる子」だとは思ったとしても、「悪い子」だとは思わないんじゃないかしら??

    今回この物語を読んでつくづく思ったのは、この物語はやっぱり「男の子の物語」なんだなぁ・・・・ということです。  KiKi は自覚としても、そして傍からの評判としても「女の子の割には好奇心が旺盛で何にでも手を出さずにはいられない子」だったけれど、さすがにトムと同じようなことはできなかったし、仮に興味をそそられたとしても怖気づいちゃったことが満載なような気がします。  この物語のあらすじが記憶に残らなかったのは KiKi が♀だったことと無関係ではなさそうです(苦笑)

  • まだ前半。子供の青春が詰まってる。

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著者プロフィール

Mark Twain
アメリカの作家。1835年11月30日ミズーリ州フロリダ生まれ。本名サミュエル・ラングホーン・クレメンズ。4歳のとき、ミシシッピー河畔のハンニバルに移住し、12歳で父を失い、印刷屋に奉公する。1857年ミシシッピー川の水先案内人を経て、1861年新聞社に勤めマーク・トウェイン名で文筆活動に入る。『トム・ソーヤーの冒険』(1876年)や『ハックルベリ・フィンの冒険』(1884年)など幼年時代の自伝的小説で20世紀アメリカ文学に影響を与える。その後も冒険や自然の要素を取り入れた小説のほかに、エッセイ、旅行記など数多くの作品を発表し、当時のアメリカで最も人気のある作家となった。1910年4月21日、74歳で死去。

「2025年 『ハックルベリー・フィンの冒険』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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