トム・ソーヤーの冒険 上 (岩波少年文庫 93)

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  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140934

感想・レビュー・書評

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  • トム・ソーヤーの比べ読み中。

    ほかには福音館、青い鳥(抄訳)しか読んでないけど、
    いまのところのベスト。

    なんといっても訳が良い。
    良い文。
    字組も余白を効果的に入れていて(だから上下巻になっちゃったんだろうけど)
    読みやすさに気を配っている。
    子どもに渡す完訳ならこれだと思う。

    表紙は自分の好みだけど、
    中の挿絵はちょっと古めかしくて(私はキライじゃないが)
    子どもウケは悪いかも。

    著者のムダじゃないけど、ムダな(笑)饒舌が読み通せない原因なら、
    抄訳を読むのを検討するのもありだと思う。

  • 前々から読んでみたかったのですが、訳がとっつきにくく、苦手意識?のようなものを感じていましたが、
    石井桃子さんの訳で出ていたので、読んでみたら、すごくおもしろかったです!
    海外文学は訳で本当に印象が変わってしまうんだと実感した一冊でもありました。

  •  以下、僕が個人的にトムソーヤに不当なやっかみを感じているために、本についてもマイナス面を強調してしまっていますが、それは後に書いたような理由のためであり、本書の価値とは関係ないものなので、僕の怒りに興味がある人以外は読まないでください。

     30年以上ぶりに読みましたが、だいぶ印象が違いました。たぶん後に読んだハックルベリー・フィンの冒険の方の印象が勝ってたのだと思います。今回の印象を簡潔に言えば、児童向けの冒険小説そのものでした。他の人がアマゾンで似たような感想を書いてましたが、ストーリーが児童向けの一方で、文体にレトリックが効き過ぎたりどや顔で風刺を効かせてみたり、誰を対象に書いているのかよくわからない気がしました。いや面白いんですが立て続けにぽんぽん事件が起こりすぎたり、トムソーヤがとことん主役だったりといったところがいかにもエンターテイニングで気になりました。昔の記憶ではハックルベリー・フィンの冒険の方が好きだったので、そちらにもっと期待したいです。

     さて、なぜトムソーヤに(不当な)反感を感じているかと言うと、それは村上春樹がサリンジャー戦記の中でライ麦畑のホールデン・コールフィールドと比べたりするからなんです。トムソーヤは社会に適応して弁護士か何かになって成功していくけれどもホールデンの将来は見えないと言ったようなことが書いてあったと記憶しています。しかしそれは全くの当たり前であり、トムとホールデンを、またトムソーヤの冒険とライ麦畑を並べて比べるのがどうかしてるとしか僕には思えません。ホールデンは悩み多き16歳、三校めを放校になるところです。トムソーヤは歯も生え替わりきってない10歳、インジャンジョーに命を狙われている以外に悩みなんてありません。はみ出しものの野生児のように見えつつ愛を受けて育てられている坊ちゃんでありガキ大将であり女たらしであり何をやっても最後は成功する冒険小説の主人公です。宝は見つけて大金持ちにはなるわ、金持ちの娘と将来は約束されてるわ、読者の少年たちをうっとりさせるような勝ち組がトムソーヤなのです。アメリカで書かれた小説という以上に比べる点はありません。この2人を比べるなんて心底やめてください。

     表紙に惹かれて岩波少年文庫にしたけれども(ジャケ買い)、訳は古くて読みにくいだけでなく怪しいし、中の挿し絵は初版のものらしいが人物の描き分けがいまひとつだし、あまり勧められません。

     というようにネガティブな意見ばかり書いてしまいましたが、子供たちはまんまと楽しんでいました。宝を見つけるところやカツラを猫で吊り上げるところが息子のお気に入り。トムソーヤはイケメンのイメージだそうです。娘はハックルベリー・フィンの方が自由で、優しそうで、好きだと言っていました。僕も賛成です。

  • 自分の中では良くも悪くもアメリカ文学の原点。明るく元気ででも粗野なアメリカのイメージ。
    赤毛のアンの男の子バージョンというか。トムの少年の魂は今の子どもたちにも共感されるかな。少なくとも昭和の子どもにはドキドキしちゃう冒険話だけど。

  • 主人公のトムと浮浪児のハックが、大人たちをよそに大活躍する冒険物語。

  • 小学校の頃に何度も読んだ作品です。アメリカの伝統的な文化も知ることができます。

  • 自然の中で冒険する二人の少年たちはどんな経験をしていくのか。わくわくしながら読んでいけます。

  • わんぱく少年のトムと、ホームレスの少年ハックは大親友。いたずら好きな2人の、日々の冒険の世界をのぞいてみよう。

  • トムソーヤの冒険は心理学の授業でも出てくる。いたずら好きなトムソーヤを見ているととても懐かしく思える。

  • 主人公の権威にまどわされない自由な姿から、子どもたちが学べると思うため、おすすめである。

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著者プロフィール

Mark Twain 1835年-1910年.
邦訳された自伝に、
時系列順に並べられている
『マーク・トウェイン自伝 〈上・下〉 ちくま文庫 』
(マーク トウェイン 著、勝浦吉雄 訳、筑摩書房、1989年)
や、トウェインの意図どおり、執筆順に配置され、
自伝のために書かれた全ての原稿が収録されている
『マーク・トウェイン 完全なる自伝 Volume 1〜3 』
(マーク トウェイン 著、
カリフォルニア大学マークトウェインプロジェクト 編、
和栗了・山本祐子 訳、[Vo.2]渡邊眞理子 訳、
[Vo.1]市川博彬、永原誠、浜本隆三 訳、
柏書房、2013年、2015年、2018年)などがある。



「2020年 『〈連載版〉マーク・トウェイン自伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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