たのしい川べ (岩波少年文庫 (099))

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制作 : E.H.シェパード  Kenneth Grahame  石井 桃子 
  • 岩波書店 (2002年7月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001140996

たのしい川べ (岩波少年文庫 (099))の感想・レビュー・書評

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  • 梨木香歩さんが意識されている作品だとどこかで目にしてから、読んでみたいと思っていた作品です。

    モグラとネズミ、アナグマとヒキガエルの4匹の動物たちを中心に、川辺に住まう生き物の暮らしを描いた物語。
    冒頭から、春に呼ばれて地上に出たモグラが初めて目にした川の描写に魅了されました。
    春の喜びにあふれた楽しげで美しいきらめきに、誘われるように読み進めました。

    個人的にはネズミとモグラがカワウソ坊やを探しに行って大いなる存在に出会う「あかつきのパン笛」と、川辺に定住するネズミが旅に憧れる「旅びとたち」が特に印象に残りました。
    美しい自然描写も去ることながら、動物たちの心の動きがとても素直で、いとおしく感じられます。

    ヒキガエルの自分勝手なトラブルメーカーっぷりに、最初のうちは「何てヤツだ!」と反発しながら読んでいたのですが、最後には憎めなくなっているから不思議。
    訳者あとがきによると、このヒキガエルの性格は著者の息子にそっくりなのだとか。
    お父さんが語ってくれる、自分そっくりの登場人物が出てくるお話に、小さな男の子は夢中になったのだろうな。

  • かわいい動物たちが出てくるファンタジー。
    特にモグラと川ネズミはかわいい!!
    愛すべきキャラクターです。

    ただし唯一ヒキガエルは
    自分の行動のせいで
    とんでもないところまで行く羽目になります。
    仕方がないよなぁ。
    最後は屋敷まで乗っ取られます。

    でも他の動物たちに
    助けられますけどね。
    のどかで、面白いファンタジーです。

  • Ernest H.Shepardの挿絵に惹かれて読みました。物語も、多少は強引な部分もありますが魅力的です。The Wind in the Willowsの韻を踏んだ原題も好きです。

  • 春になり地下の家から飛び出したモグラが、川ねずみと出会い、暮らす毎日を描く。温厚な性格のモグラと思いやり深いねずみ、森の仲間たちと季節を存分に味わう豊かな暮らし。時に困難にあったりもするが、仲間との関わりによって切り抜けて行く。大らかで金持ちだが、飽きっぽく、スピード狂で自慢屋のヒキガエルは、とんでもない事件を引き起こす。モグラ達、友達の助けを借りて暮らしを取り戻そうとする顛末は、ドキドキさせられる。やや難しい言葉もあり、小学生高学年向きだが、読んであげれば中学年くらいから。
    穏やかな風景で現代の子には刺激的ではないかもしれないが、友情の温かさ、思いやりの心地よさを感じられる物語を子供時代に楽しんで欲しい。

  • イギリスの児童文学の屈指の名作ファンタジーと言われているケネス・グレアムの「たのしい川べ」(1908年)を読みました。

    先日読んだ、斎藤惇夫さんの本「私はなぜファンタジーに向かうのか」で、絶賛されていた本です。

    「熊のプーさん」の著者A.A.ミルンが熱狂的な礼賛者で以下と述べてるそうです。

    「人はほとんどの本の価値について論じ合うことはできるが、この本についてだけはそれができない。青年は恋する人にこれを贈り、その反応をみて、恋文を返してもらうかどうか判断するだろうし、おとなは、この本を甥に贈り、遺言の書き換えを検討するかもしれない。初めて訪れた客には家族が朗読し、その人となりを判断する。これは人物審査の本なのである」

    いったい、そこまで言わせるこの本の魅力はなんなのだろうと思って読み進めましたが、最近、気になってどうしようもない「川」をめぐる記述含めて自然の豊かさの表現が詩的に美しいと思いました。

    モグラ、川ネズミ、アナグマ、ヒキガエルの四匹のキャラクターの個性が強く、「あるある」とニヤニヤと感情移入しながら楽しく読めました^ ^

    それにしても、アメリカのセオドア・ルーズベルト大統領がアメリカでの出版を強く勧めたのは、自分の子供たちがこの本にすっかり夢中になったからだそうですが、大統領が児童図書の普及に熱心であるのはすごいことだとおもいました。

  • 川ねずみ、モグラ、イタチ、アナグマ、ガマガエルなどゆかいな仲間達が繰り広げるストーリーは動物たちにとってはあたり前だけど読み手にとっては非日常。彼らの生きる世界が感じ取れた。
    http://www.lib.miyakyo-u.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=116883

  • 情緒あふれる石井桃子さんの訳が魅力。
    動物や自然っていいなぁ、と改めて。
    特にお気に入りなのは、各動物たちの家の描写。
    あたたかいスープが出てきそうな、なんだか懐かしい気持ちにさせてくれます。

  • 読了日 2015年5月11日

    ヒキガエル君…

  • 川ネズミとモグラくんの友情、こわもてのアナグマ氏、こまったちゃんのヒキガエル。日々の暮らしの中で描かれる自然の美しさが本当に素晴らしく、また彼らのお互いを思いやる会話の面白さったらない。石井さんの訳が凄い!

  • 以前に読んだときは最初の章で既に根気が続かなかったのですが、今回コニー・ウィルスの「犬は勘定に入れません」を読んだ勢いで数章分読んだら、俄然面白くなりました。

    「我が家」を含む豊かな自然への、心からの慈しみと、心許し合う友だちへのむしろ都会的とも言える自律的気遣いが、とても心地よい世界を作っていると思いました。

    ただ、ヒキガエルだけは馴染めませんでした。自分自身との時間空間的な距離からくるのか、倫理観があまりにも違い過ぎて、読んでいて楽しくなくなってしま
    います。往々にして、欧米の映画などでコミカルに扱われる「悪童」が、そういうタイプの迷惑からくるストレスに対処しつつ成長した身には、コミカルではなく、自己中心的で周りのストレス源にしか見えず、映画そのものも楽しめないことがあるのと何か共通しているのかもしれません。

    「もうぜったいにうさちゃんとよばないで」の絵本でも、主人公には「ついて行けない」部分があり、この本のヒキガエルにも似たものを感じます。

    モグラや川ネズミたちの静かで思いやり溢れる世界とヒキガエルが共存していることを思うと、やはり世の中の価値観はなかなか一筋縄にはいかないなあ、と思います。

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