ハイジ 上 (岩波少年文庫 106)

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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141061

感想・レビュー・書評

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  • アルプスのおじいさんのもとで暮らし始めることになった少女・ハイジの物語。昔見ていたアニメの原作を読んでみたいと手に取った一冊。上巻ではフランクフルトに住むクララとの出会いから、アルムへと再び帰ってくるところまでが描かれる。

    アルプスの自然描写がとにかく美しい。風景の壮大さ、風に運ばれる花の香り、夕焼けに燃える山並み。アニメを見ている影響もあるとはいえ、目の前に浮かぶように感じられるすごさ。おじいさんの山小屋も風情があるよね。屋根裏部屋での干し草のベッド、下の谷まで見渡せるのぞき窓、こんなところで眠れたら癒されるだろうね。もちろん、パンと焼けたチーズにヤギのミルクもおいしそうで食べてみたい!

    ペーターのおばあさんとのやり取りも大好き。目が見えないおばあさんの目をなんとか見えるようにしてあげたいと純粋に願うハイジ。そのハイジの思いに心動かされるおばあさん。ハイジと出会えたおかげで、目が見える以上に世界は明るくなったんだなと伝わってきて素敵だった。山へ戻ってきた時に白パンを渡すやさしさもいいよね。白パンも食べたくなる!

    フランクフルトではハイジのつらさがどんどん伝わってきて読んでいてつらかった。ロッテンマイアーさんってこんな意地悪だったのかと。クララもハイジの様子に気づいてあげられたらよかったのにね。使用人ではゼバスチャンがやさしかったな。そして、ゼーゼマンとおばあさんがとても誠実で、ハイジに対しても態度を変えずに接していてよかった。フランクフルトでは大変なことも多かっただろうけど、こういう出会いはハイジにとっても大きなものだったのかもしれないね。

  • 上巻はクララのおうちで夢遊病になって、アルムに帰るまで。

    ハイジは非常に快活な子で、それゆえおじいさんともうまくやっていける。
    このつれてこられた子が愚鈍な子だったら・・・と考えると恐ろしくもある(!)。

    翻訳も昔のものなので、この(時代の)本でしか味わえない、翻訳の味も味わいながら、すばらしい世界に没頭しました。

  • 宗教描写も多いが、アニメのハイジが吹き飛ぶくらい素敵な本。チーズもパンも、本当に美味しそう。読んで良かった。

著者プロフィール

1827年、スイス・チューリヒ近郊の村で医師の娘として生まれ、地元で語学と音楽を学ぶ。弁護士ベルンハルト・シュピリと結婚後、40代になってから小説の執筆を始める。病弱だった一人息子の転地療養に付き添い、マイエンフェルト近郊のラガーツ温泉に滞在した際『ハイジ』の着想を得て、52歳のとき第1部を発表。これが大ヒットとなり、翌年に第2部を発表。ともに世界的な成功を収める。生涯で約50編の作品を残し、1901年、74歳で死去。

「2021年 『アルプスの少女ハイジ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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