思い出のマーニー〈上〉 (岩波少年文庫)

  • 岩波書店
3.85
  • (70)
  • (76)
  • (86)
  • (10)
  • (0)
本棚登録 : 845
感想 : 94
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141108

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 今夏公開予定のジブリアニメの原作。
    【ラピュタ】のパズーが大好きな私は、何故ジブリアニメの主人公は女の子ばかりなんだろうと常々疑問に思っていた。
    この一冊(まだ上巻だけだけど)を読んで、少しそれが解けてきた。
    心の成長を描くには、女の子の方が描きやすいのだ、たぶん。
    女の子はコミュニケーションに頼る分だけ、他者との関わりでも変化していく。
    「わたし、もう泣かない!」なんて、男子は言わないものねぇ(笑)

    幸か不幸か、主人公のアンナほど大きな孤独の中に身をおいたこともなく、他者と濃密な時間を過ごしたこともないワタクシ。(猫とはこんなに濃密な日々を過ごしているのにね)
    今ひとつ感情移入できないまま読了。
    これという盛り上がりに欠け、話の舞台が魅力的なだけにとても惜しい。
    でも、アンナの友達となる「マーニー」は、妙に秘密めいている。
    たぶんこの子の秘密を解き明かすことが、後半部分のキーワードになるのだろう。
    さて、めげずに後半部へ猛ダッシュ!

    あ、そうそう、アニメはプロの声優さんを使ってね、ジブリさん!
    話題性が欲しいからなのか、人気俳優さんを使うようになってから、あまりの滑舌の悪さに耳の方に神経を集中するのが精一杯で、画面を楽しめないのだ。
    ニュースで検索したらもう決定してしまったそうだけど。
    こんな意見は私だけかな、他の皆さんはどう思われてるのだろう。

    • vilureefさん
      こんにちは!

      >あまりの滑舌の悪さに耳の方に神経を集中するのが精一杯
      これってもしやポニョのあのお方かしら!?(^_^;)
      ポニョ...
      こんにちは!

      >あまりの滑舌の悪さに耳の方に神経を集中するのが精一杯
      これってもしやポニョのあのお方かしら!?(^_^;)
      ポニョは実に頂けなかったです。
      あと国民的アイドルを起用した作品も微妙でしたね・・・。

      でも結構ジブリの配役、結構好きだったりします♪
      何度も見ているトトロ、お父さんはもはや糸井重里さんしか考えられません。
      あのぎこちなさが病みつきに(笑)
      あとせんと千尋の夏木マリさんや菅原文太さんもハマり役でしたね~。

      声優陣の当たり外れをやいのやいの言うのもまたジブリ作品の醍醐味ですね。
      今回は吉と出るか凶とでるか。
      公開が楽しみですね~♪
      (その前に見に行くのかが疑問ですが・・・)
      2014/04/18
    • nejidonさん
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      はい、「トトロ」には異存はございません(笑)
      ちょっとぎくしゃくし...
      vilureefさん、こんにちは♪
      コメントありがとうございます。
      はい、「トトロ」には異存はございません(笑)
      ちょっとぎくしゃくしたお父さんの声、良かったですよね。
      あー、ちなみに今住んでいるところは、あの環境にこよなく近いです。
      私が言うのは、それ以外の作品なのです。もっと後期の作品で。
      何がどうのと具体的に言うと、ファンの方も多そうなので控えますね。
      そうかぁ、vilureefさんのように吉か凶かを楽しめばよいのですね。

      聞き取れない場合、劇場だとそれでも話が進んでしまうので、おかげでジブリアニメは家で観るものとなりましたよ。
      「え?今なんて言ったの?」と、そのたびに一時停止、戻して、再生。
      便利な世の中に感謝です。

      ところで、伊藤比呂美さんのあの本はこちらの図書館にはありませんでした。シクシク。
      どうやらお取り寄せになりそうです。
      2014/04/20
  • 「この世には目に見えない魔法がある」

    "魔法"と言っても、心躍るような
    キラキラした魔法とは少し違う
    切ない霧が立ち込める不思議の中を
    漂うようなアンナとマーニーの世界。

    茶色のビロードのような耕した畑、
    ずーっと続くキャベツ畑の青、
    生垣の間には真っ赤なけしの花。

    明るい光の象徴のような、みつばちが飛び交い
    お花でいっぱいの小さな庭のあるお家と、対照的に
    美しくも悲しく静かな夢のような入り江に面して建つ、
    小さな青い窓のたくさんある四角いお家。

    この本に詰まった花、海、風の音と匂いが
    ジブリでこの夏映像化されるのがとても楽しみ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ジブリでこの夏映像化されるのが」
      映像化するコトで陳腐にならないか、チョッと心配(それでも、アニメーションからでも、この本を読んでみよう...
      「ジブリでこの夏映像化されるのが」
      映像化するコトで陳腐にならないか、チョッと心配(それでも、アニメーションからでも、この本を読んでみようと思う方が増えるのは喜ばしい)。。。
      2014/04/28
  • 映画の予告がとても素敵で読みたくなった本。
    後半、だんだんと雲行きが怪しいような…
    もしかして怖い話???

    アンナが出会うとびきり素敵な女の子、マーニー。
    お互いに夢中になる2人。
    この熱烈な友情が危うく思えてしまうのは私だけだろうか。
    アンナはマーニーに依存していくように見える。
    ハラハラする。本当に。

    そして上巻の最後のセリフ。
    もうこれがどういうことだか分からず、とにかく不安。
    アンナは無事ロンドンに帰れるのか?

  • 映画『思い出のマーニー』2014年《夏》全国ロードショー
    http://marnie.jp/index.html

    岩波書店のPR
    「養い親のもとを離れ、転地のため海辺の村の老夫婦にあずけられた少女アンナ。孤独なアンナは、同い年の不思議な少女マーニーと友だちになり、毎日二人で遊びます。ところが、村人はだれもマーニーのことを知らないのでした。」

    • ぺこさん
      この本、気になってamazonのほしいものリストに入っています(笑)
      積読本が減ったら読みたいなぁ…。
      この本、気になってamazonのほしいものリストに入っています(笑)
      積読本が減ったら読みたいなぁ…。
      2014/03/14
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「積読本が減ったら」
      是非!
      「積読本が減ったら」
      是非!
      2014/04/09
  • 少女時代に私の本好きを決定づけた本が3冊ある。

    いずれも人生においてはじめてできた親友が薦めてくれたものだった。

    『モモ』、『はてしない物語』そして、この『思い出のマーニー』である。

    なんと言われて貸してもらったんだったか正確なところは記憶していない。

    たしか、きっとはまると思う・・・だったような気がする。

    あるいは、主人公が私に似ているとはっきり言われたのかもしれない。

    そして、案の定、見事に、はまった。

    この本を最初に読んだのが11歳の頃、
    そして、大学の児童室で再読したのが22歳、
    そして、やっと本を買ったのが35歳。

    この上巻の書評を書いたのが、2008年11月なのだが、
    下巻の書評を書く2010年4月の前に
    もう1回頭から読み直しているので、
    10代、20代、30代と3回以上読んだことになる。

    そして、英語のブッククラブで借りてきた
    原書"When Marnie was there"にも挑戦し、
    その後この原書も購入した。

    この本とはずいぶんと付き合いが長くなったものである。

    主人公のアンナは、孤児である。

    実の母親も祖母も亡くなってしまい、
    プレンストン夫妻に育てられている。

    アンナは「おばちゃん」が嫌いなわけではないが、
    うまく愛情を表現できないタイプの女の子。

    学校でも、できないわけではないのにやろうとさえしない
    態度のことを注意されてばかりいる。

    人とは距離をとっていたいがために、
    「普通の顔」をしてやり過ごす。

    心にある秘密は、「おばちゃん」が養育費をもらって
    自分を育てていることをとっくに知っているのに、
    それを自分に隠していることが許せないこと。

    彼女を誘う友達は誰も居ない。

    しばらくは学校を休み、転地のために訪れた海辺の村、ノーフォークで、
    アンナはマーニーと出会う。

    はじめての友達ができたアンナは、少しずつ変わっていくのだが・・・。

    ある日マーニーは、無人のさびしい風車小屋にアンナを置き去りにして、
    エドワードとともに先に去っていってしまう。

    アンナはなかなかマーニーを許せなかった。

    ところが、ある日、マーニーは屋敷から去ることになり、
    ふたりはもう会えないことが分かる。

    そのときアンナは風車小屋先に行ってしまったマーニーを
    許してあげることができた。

    そのあとアンナとマーニーは会うことができなかった。

    だが、ここで許したということは非常に象徴的な
    大きな出来事だったのである。

    さて、ここでなぜこの許しが象徴的で大きな出来事だったのか
    一気にオチまで持ち込みたいところなのだが、
    答えを言えないがために、これ以上は語れない。

    マーニーがアンナにとってどういう存在だったのかを知ったときは、
    きっと私がここに書いた意味を分かってくださるだろうと思う。

    時間は、その人がそのように認識しているときが「今」なのだ。

    一期一会であるかもしれないから、
    許しのタイミングは逃してはいけないのだとだけは言っておこう。

  • 不思議話と成長話をまとめて愛でおとす

  • ジブリの映画から原作を読んでみました。

    映画では北海道になっていましたが、舞台はイギリスなのですね。

    上巻では、療養に来ていたアンナが不思議な少女、マーニーに出会うまでと出会って仲良くなっていく様子が書かれています。

    はたして、マーニーの正体は?

  • 子供の頃のお気に入りの作品。アンナに強く感情移入して、幻想的でサスペンスの様な雰囲気の物語に夢中になって読んだ。マーニーとのすれ違いの友情に号泣した。読書体験の思い出が大切過ぎて映像作品は観れない…。

  • アニメ版と原作の差異をチェックするために手に取りました。
    映画公開に合わせて訳書が数種類出版されていますが、歴史があり出版当時の挿絵に惹かれ選びました。

    上下巻構成です。
    上巻はアンナのノーフォークへの旅立ち〜アンナが風車小屋に行く決意をするところまで。

    アニメと原作の相違点
    ?アニメ冒頭の「先生に絵を見せようとして発作」はオリジナル
    ?「ひとんちのにおい」はアニメのような厨二全開嫌悪感丸出しニュアンスでない
    ?「ふとっちょぶた」はそれなりの外見的な理由があった
    ?挿絵のマーニーは、アニメ版のようにエロくない(当然)
    ?アニメ版の漁師小屋へのピクニックはなく、原生林ぽいところへ行きます。
    そしてマーニーの瞬間移動が。
    ?アンナは、すでに他の子から、独り言を言いながら走る変な子呼ばわりされている。

    全体的に、上巻では集中的にアンナとマーニーの絡みが描かれている印象。

    急いで読了・返却しようと思いましたが訳書のためか中々スピードが上がりませんでした。
    近隣の女児の読書活動を妨害してしまいましたw

  • 児童文学の魅力に改めて感動しました。
    最近は現実的な本を読むことがほとんどで、そこから解決策の参考にしたり、自分を投影したりということをしていました。
    でも、この本を読んで、純粋に物語の中に入って空想することの喜びというか、小中学生の頃感じていたわくわくを思い出して、嬉しくなった!
    映画から入ったとはいえ、児童文学って、自分が児童じゃなくても色んなことに気付けるし、おもしろいな~と思えた。映画も大好き!

全94件中 1 - 10件を表示

ジョーン・ロビンソンの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
アリソン アトリ...
冲方 丁
三浦 しをん
ミヒャエル・エン...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×