フランダースの犬 (岩波少年文庫)

著者 :
制作 : ハルメン・ファン・ストラーテン  野坂 悦子 
  • 岩波書店
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レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141146

感想・レビュー・書評

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  • 配置場所:摂枚フマニオ
    請求記号:933.6||O
    資料ID:92031750

  • 表題作も、収録の「ニュルンベルクのストーブ」も、少年が芸術を信じる力、その強さ・凄さが描かれていた。(理想像なのかもしれないけど)
    何かを一心に信じることの貴重さや崇高さが感じられました。

  • 新版でも読了。
    パトラッシェがパトラッシュ、挿絵も変わっている。
    純粋がゆえに、神の元へ早く旅立つことになったネロ…。

  • タイトルは知っている、結末も知っている。でも読んだことはない。そんな作品の代表ではないでしょうか。どうしてもミルク色の夜明け〜となってしまうのですが、原作のネロは少し年齢が上でした。そのため芸術に純粋にまっしぐらで、その身を捧げた若者という印象が残りました。それはいっしょに収録されている「ニュンベルクのストーブ」にも言えることで、芸術作品ともいえるストーブに恋い焦がれた若者の一途な想いが描かれています。しかし前者では全てがうまくいかず「もう、おそすぎるよ。」の言葉が示す通りの結果となり、後者はその想いが成就する。同じ作者から産み出された作品で正反対の結果となる物語が併録されている面白さがありました。
    しかしこの短い物語を一年がかりのアニメ作品に昇華したのはすごいですね。もちろん原作の簡潔さもよかったのですが。

  • 「フランダースの犬」は絵本では読んだことはあるけれど、原作を読むのは初めて。

    アニメで有名な「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ」という言葉はなくて誰も自分たちを必要としていないから一緒に死のうというものだったとは…。
    ネロに目を覚ましてほしい、コゼツさん、アロワ、画家。
    それに対するネロの「もう、おそすぎるよ」という表情…。
    本当に何もかもが遅すぎる。
    コゼツさんが夜のうちにネロを訪ねてくれたなら。
    神様の元に行った方が幸せなのだろうか。

    パトラッシュが酷い扱いを受けて死にそうなところをネロたちに拾われたというのは知らなかった。
    パトラッシュが勇敢でたくましい。

    「ニュルンベルクのストーブ」はストーブを売りとばされたときの絶望感、悲壮感は本当に心が痛い。
    解説を先に読んでいたのでハッピーエンドになることは知っていたけれど、途中で見つかってしまうのではないかとヒヤヒヤした。
    おしゃべりな骨董品たちのシーンは実際の芸術品を知っているともっと楽しめそう。
    ハッピーエンドで終わるニュルンベルクのストーブの方が好き。

    重い話だけれど挿絵の顔が可愛らしい。
    少しちぐはぐな印象。

  • パトラッシェの忠犬ぶりが泣けた……

  •  あの有名なテレビアニメを見たことのない男の感想です。
     読んでみると原作は短く、感傷的でないとは言いませんが、冗長も停滞もなく物語が進行するためあっさりとした印象でした。幸福な時期をもっと書き込んでくれた方が、この悲劇の不条理さに対する拒否感が高まって、もっと泣かされたことと思います。悲劇も不条理でしたが、逆境に負けないネロ少年の純真さも不条理でした。ありえないと思ったわけではなく、こういう不条理な純真さがありえるということも人間だよなと思いました。美しいですよね。
     僕はやはり結末には泣いてしまいましたが、うちの子供たちは展開の急さに少し置いていかれたようで、え、もう死んじゃったの、という驚きが強かったようです。


     『ニュルンベルクのストーブ』
     心底愛するストーブを父親に売られてしまった少年の冒険のお話しです。
     これはいかにも、フランダースの犬だけでは薄くて一冊にならないのでおまけに付けたみたいと思ったので、全然期待しなかったし、読み始めるのを躊躇さえしました。しかし読んでみると面白かったです。フランダースの犬よりも主観的な描写が豊かで、主人公への感情移入もしやすいようでした。さてこの物語の粗筋はというと、心底愛するストーブを父親に売られてしまった少年の冒険のお話です。と書くと突拍子なさすぎて、読んでいない人には意味不明なことでしょう。僕たちにも読み進めるまでわかりませんでしたし、序盤は彼の一見異常に聞こえる愛情がおっかしくて、ひとつの楽しみですらありました。しかしその理由が詳しく繰り返し描かれているので、ある程度感情移入できるようになりました。(もっとも子供たちは読後にも「なんでそこまでしちゃったかな?」みたいな疑問を捨てきれていませんでしたが)。すごく良かったかと聞かれたらうーんそれほどでもと答えますが、なかなか楽しめるお話でした。フランダースの犬も含めても、全体にそういう感想です。

  • フランダースの犬……分かってはいましたが悲しい話でした。ネルロとパトラッシュが家を追い出されたあたりから涙が止まらなくて、左の鼻はつまるし、しゃっくりもとまらない。寝る前に読むへきではなかった。ニュルンベルクのストーブは少年の不思議な冒険が微笑ましく描かれていて良かったです。精魂込めて作られた芸術品には魂が宿るのだね。

  • ベルギー、アントワープなどを舞台とした作品です。

  • よく知れた物語だが、あらためて読み返してみた。子どもの時は、ネロやパトラッシュ(パトラシエ)の真実な生き方に感動し、世の残酷さや不公平さに心を痛めた。ネロが流す最期の涙は悲しみの涙であり、自分も憂えの涙であった。しかし、少なからず世の中の辛苦を経験した今、この物語は違った迫り方をしてくる。
     「ああ、神様、これで十分です!」と流す涙は、悲しみの涙ではなく、願いの成就とともに自らの人生を受け入れ、死をも受け入れた喜びの涙なのかもしれないと。わたしの最期の時も、「これで十分です」といえる人生でありたい。

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