名探偵カッレくん (岩波少年文庫 121)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141214

感想・レビュー・書評

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  • 子供のころ読んだカッレくんシリーズを再読。
    子供の頃はドキドキして真剣な話だった印象だったですが、彼らの親より年上になった今の年齢で読むと何ともほほえましくもキラキラの子供時代。良いなあ…と改めて思った。

    ***
    「血液!疑問の余地なし!」
    名探偵カッレ・ブルムクヴィストはつぶやいた。
    しかしこの血痕は冷血な殺人事件の痕跡ではなく、まだ13歳で将来きっと名探偵になるであろう少年カッレくんが鉛筆削りに失敗した傷だったんだ。

    スウェーデンの田舎町の夏休み、名探偵予定のカッレくんは、仲良しのアンデスとエーヴァ・ロッタと遊んだりサーカスごっこをしたり、仲良く敵対するシックステン、ベンカ、ユンテのチームと「白バラ、赤バラ戦争」を繰り広げたりしていた。
    そんな中、エーヴァ・ロッタの遠縁にあたるエイナルおじさんがやってくる。
    このおじさん、なんか胡散臭い。
    かくして少年たちの探偵の夏が始まった。

  • ───夏に読む児童文学
    夏になると、この年齢になった今でも、必ず「名探偵カッレくん」を読む。
    スウェーデンの児童文学作家アストリッド・リンドグレーンの作品である。
    この「名探偵カッレくん」シリーズを初めて読んだのは、小学校高学年だったと記憶している。
    今でも書棚にあるので、仙台市内の金港堂か丸善で買ってもらったのだろう。

    彼女の作品では、女の子が主人公の「長くつ下のピッピ」が有名だが、私は「名探偵カッレ君」シリーズのほうが好きだった。
    子どもの頃は、女性が主人公の作品をスムーズに読むことができなかった。
    おそらく、自分が女性の立場で物事を考えるという、脳内再生の切り替えが上手くできなかったからだと思う。

    「名探偵カッレ君」は、スウェーデンの小さな町に住むカッレくんの夏休み中に起こる事件をスリリングに、かつ楽しく描いた冒険物語だ。
    カッレ君が少年探偵として、友達二人と事件を解決するストーリーには、胸がワクワクしたものだ。

    還暦までもう二年というこの年になっても、その気持ちは変わらない。
    そんな私は変なのだろうか? と時々思うけれど。
    それでも、夏が来るたびにこの児童文学を毎年読んでいる。

    注:ウィキペディアで「名探偵カッレ君」を詳しく調べようとしたら何も書かれていなかったので、今、私が簡単な説明記事を作成しました。
    ですので、そこに記述されている文章は、私が書いたものです。
    私はウィキペディアの編集権限者ですので。
    と言っても、一定の手続きさえ経れば誰でもなれますが。
    なお、まだ説明不十分のまま作成したので、削除される可能性もあります。

    ヤフーやグーグルで「リンドグレーン」と検索し、“ウィキペディア”のページを開き、“リンドグレーンの作品”の中にある“名探偵カッレくん”をクリックすると、そのページを見ることが出来ます。
    是非、覗いてみてください。

    時間が出来た時に、シリーズの他の二作品の説明記事も書きたいと考えています。

    • 杜のうさこさん
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      今度は正真正銘の「暑中お見舞い申し上げます」です(笑)
      最近バタバタしていて、ご無沙汰してしま...
      koshoujiさん、こんばんは~♪

      今度は正真正銘の「暑中お見舞い申し上げます」です(笑)
      最近バタバタしていて、ご無沙汰してしまってすいません。

      毎日暑いですが、いかがお過ごしですか?
      こちらはやっと梅雨が明けたと思ったら、雷さまが大暴れでビクビクしてます。(笑)

      夏になると仙台がいつにもまして恋しくなります。
      広瀬川のせせらぎや、七夕まつり。
      中体連の応援や西公園の花火大会、市民プール。
      今でも時々「キンキンキラキラ、お星さまもうれしそう~♪」と歌ってます。
      あ~懐かしい…。

      ウイキ拝見しました。
      私もどれくらいで削除されるのか?
      とても興味あります!(*^-^*)
      2016/08/04
    • koshoujiさん
      今日は西公園の花火大会当日です。
      会社の帰りに花火でもちょっと見ようかと思っています。
      花火など、ここ10年近く生で見てないような気がす...
      今日は西公園の花火大会当日です。
      会社の帰りに花火でもちょっと見ようかと思っています。
      花火など、ここ10年近く生で見てないような気がするので。
      WIKI───本気で書いてみようか、と。
      自分の名前で、生い立ちから現在まで細かく私の人生を(笑)。
      さて、何分で削除されるのでしょうね?
      ひょっとして秒殺されるかもしれません。(-_-メ)
      2016/08/05
  • 名探偵カッレくんのすごい探偵のお話。

    自称名探偵のカッレくんが突然やってきたエイナルおじさんの不審な行動に、怪しんで見張りをすることにする。すると...。

    カッレくんは13歳なのに探偵ができて大人になったら探偵になれるだろうなと思いました。

  • 葉村晶シリーズで「カッレくんの冒険」が紹介されていて、読んだことのない児童書だったので手にとってみた。

    スウェーデン出身である著者は、「長くつ下のピッピ」の著者でもある。
    スウェーデンの作家さんの本を読むのは、初めてかもしれない。
    あまり本筋とは関係ないけど、登場人物が税金が高い!と嘆いていて、スウェーデンというのは確かに税金が高くてその代わり社会保障が厚い国だったな、と思い出した。
    カッレという名前も、日本語的にはとても呼びにくい名前だ。スウェーデンではよくある名前なのだろうか?

    物語は、ポアロなどの「名探偵」に憧れる13歳の少年カッレくんが主人公だ。
    カッレは、アンデス、エーヴァ・ロッタというなかよし三人組でいつも遊んでいる。
    サーカス団を結成したり、「白バラ軍」と名乗って対立する「赤バラ軍」と戦争したりする遊びだ。
    でも、カッレ個人としては、名探偵としての活動(町の不審人物を尾行したり、不審人物リストを作ったりする)をしたくてたまらない。
    エーヴァ・ロッタの叔父さんが町にやってきて、その叔父さんに不信を抱いたカッレは、叔父さんの調査をする。
    叔父さんの指紋をなんとかして取ろうとするカッレが、私はとても滑稽で、愉快だった。
    叔父さんになんとかスタンプ台に指を触らせようとしたり、それができなければ、クロロフォルムを嗅がせて気絶させるしかない・・・と思い詰めるカッレ。叔父さんの罪がなにかすらまだ判明していないのに、この思い込みよう。さすが子どもである。
    結果として、カッレの努力は実を結んだけど、事件現場に指紋が残っていなかったらどうなっていたのだろう。
    それと、「合鍵」という妙なものも存在する。エイナルおじさんの持っていた「合鍵」を手に入れたカッレだが、この「合鍵」は、地下室のドアでもブリキ缶の鍵でも、どこでも開けることができるのだ。そんな鍵、あり?!

    という感じで、探偵小説としては、ご都合主義的。だけど、けっこう楽しめた。
    カッレくんは13歳ということは、大体中学1年生くらいだろうか。
    現代の13歳と比べると、遊びの内容とか、思い込みようとか、「幼いなぁ」と思ったけど、それも含めてかわいいと思った。
    今は昔(この本が日本で発行されたのは1957年だ)とくらべて、子どもが子どもでいられる期間が短くなってしまったのだろうか。それとも、お国柄だろうか。

    「悪事は損だ!正直が一番長もちする。」というのは名言だ。
    時代も国も関係なく、世の中、そうあるべきだよね。

  • 子どもの頃、カッレと、その仲間たちにどれほど憧れたことか。
    初老の今、読み返してみても、わくわくする面白さ。
    こどもたちの無邪気な遊びに絡んでくる危機、その絶妙のどきどき感。
    スウェーデンの田舎の空気。
    生き生き描かれるこどもたちには、家庭のバックグラウンドまでさりげなく紹介されている。バイタリティーとこどもらしさの塊のようなアンデスは、かなり過酷な家庭生活があるのだ。
    カッレくんシリーズはリンドグレーンの児童文学家としての才能がつまった最高傑作と思う。そして翻訳がまた素晴らしい。

  • 小学生の時カッレ君を読んで…
    ①エーヴァロッタにとても憧れた
    ②甘パンを食べてみたかった
    ③友達と山賊言葉で会話をするようになった
    ④高校の世界史でバラ戦争が出てきてちょっと興奮した
    などなど…

    カッレ君たちすごく大人に見えたのになぁ…
    時が経つのは早い!

  • 探偵を志す少年、カール・ブルムクヴィストが、宝石泥棒たちを発見し、対決する探偵小説。
    ひとつひとつ集めた、一見無駄にも見える小さな証拠が、終盤で次々と意味を持って現れるところには、読んでいて小気味良い。

  • とても面白いです。もっと早くこの本に出会いたかったです。

  • ひたすら面白い。ドキドキワクワク。大林監督が、映画にしたかったと書いてたけど、絶対おもろい映画になったろう。
    悪ガキ少年たちの、ケンカなんやけどルールがあって、本当は連帯しあっている感じもよかった。最近の子どもたちには、そういう関係がなかなかつくれなくなってるようなきがするから。

  • リンドグレーンさんの作品を初めて読みました。
    好きな作家さんが子供のときに読んで好きだった童話のひとつとしてあげておられたので手にとって見たのです。
    確かに子供の頃に読んでおきたかった作品です。

    カッレくんの活躍を描いた作品ですが、子供らしからぬ無茶がなく
    淡々とですがピンチにも遭いますし、後悔もします。
    探偵を名乗って警察に手紙を出し、先方が真に受ける、なんていうところも
    子供らしくてとても良いです。

    舞台が50~60年代のスウェーデンの田舎町だそうで、起きる事件の割に
    雰囲気ものんびりとしていて、良い意味で焦らずに読むことができて安心です。

    巻末で山田洋二監督が、近所の人たちが庭を通ってやってくる設定は
    こちらの小説を元にしていたと知り、驚くと共に納得もしました。
    素敵なエピソードでした。

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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