名探偵カッレとスパイ団 (岩波少年文庫)

制作 : チェスティーン・トゥールヴァール・ファルク  Astrid Lindgren  尾崎 義 
  • 岩波書店 (2007年5月16日発売)
4.13
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  • レビュー :13
  • Amazon.co.jp ・本 (302ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141238

名探偵カッレとスパイ団 (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 名探偵カッレ君シリーズの中で、一番面白いと思います。小さいラスムスが可愛い!何回読み直しても面白いです。

  • このシリーズ、カッレ君が活躍する事件の方はどんどんエスカレートしていくんですよね~。  もちろん犯罪は犯罪であって、青島刑事(← かなり古い?)じゃないけれど、「事件に大きい小さいはない!」んだけど最初の「名探偵カッレくん」の事件はせいぜいがコソ泥だったのが、第2作「カッレくんの冒険」では殺人事件だし、第3作「名探偵カッレとスパイ団」では産業スパイときています。

    そしてつくづく感じるのは、カッレ君の名探偵ぶりもさることながら、エーヴァ・ロッダの「事件まきこまれ体質」とでも呼びたいような事件を引き寄せるパワーみたいなもの。  もちろん彼女の責任ではないんだけど常にトラブルの中心にはエーヴァ・ロッダがいます。  第1作では犯人がエーヴァ・ロッダのおじさんだったし、第2作では殺人事件直後の犯人の唯一の目撃者が彼女でした。  そして第3作では彼女がたまたま母性本能をくすぐられちゃった相手が産業スパイ一味の人質になる・・・・と。  

    しかもその拉致現場をたまたま見たのみならず、一緒にさらわれる道をエーヴァ・ロッダが自ら選ぶわけで、まさに「事件を呼び込む女」そのものです(苦笑)  でも、そうやって考えてみるとこの一連の物語、実は時代を変えた「騎士道物語」と呼んでもいいのかもしれません。



    この2作品に共通している点に、「殺人事件」とか「産業スパイ事件」という社会的にも大きな事件とカッレくんたち仲良しグループが夏休みの遊びとして興じている「バラ戦争」がほぼ同じ比率で物語に出てくるところが挙げられると思います。  そして、その「バラ戦争」で培われた機転の利かせ方、通信手段、身の処し方等々が「殺人犯」や「スパイたち」との追いつ追われつの中でしっかり生かされ、彼らが何とかサバイブできる素養となっているところが素晴らしい!!

    「バラ戦争」の中で万が一白バラ軍の誰かが赤バラ軍の捕虜になってしまった際に発する緊急信号、それを味方がキャッチしたことを伝える応答信号、敵が目の前にいる時であっても秘密のメッセージを敵にわからないように味方同士で伝え合う山賊言葉・・・・・。  挙げればキリがないけれど、それらが見事に役立っています。  

    まあ、そこがホッとするところでもあり、嘘っぽいところでもあるわけですが・・・・・(苦笑)。  でも、彼らが大事件に巻き込まれハラハラさせられつつも読者にどこか安心感を与える要素にもなっているわけで、ドギツサやショッキングさで人を釘付けにする昨今の表現手法よりは品格のようなものを感じるのは KiKi 1人ではないのではないかしら。

    と同時に、やっぱり子供たちの遊びというのは彼らのように何もないところで自分たちの創意工夫だけが全て・・・みたいな面もかなり必要だよなぁと思わずにはいられません。  KiKi 自身もゲーム大好き人間だし、どちらかと言えば「やりこみ派」なのであんまり偉そうなことは言えないけれど、ゲームに興じている際にふと思うことがあるんですよね。

    「あ、これ、遊ばさせられてるな」

    ってね。  もちろんゲームの中であれこれ冒険して、迷子にもなって、戦い方も相手によってあれこれ試して・・・・というのはあるけれど、大筋は他人が創造した世界の中で、他人が考えたストーリーに沿って、他人が考えたボス敵攻略法を探しているだけ・・・・・みたいなところもあるわけですよ。  そういう遊びの中からは仲間内だけの暗号だとか、本当の意味で自分の身に何らかの危機(もちろんそれはカッレくんたちが遭遇するような大事件ではなく)が迫った際に、何ら応用が効きません。

    遊びの中で身についたものほど、自分の実になる物はない。  

    そんな想いを深くさせてくれる作品だったと思います。

  • 『山賊ことば』がフル活用されてるところがいいと思います。

  • 今回の事件は誘拐、舞台は孤島。今まで以上のスリルと楽しさ。大人でもこんなにハラハラさせられるのだから、子どもの頃読んでいたらどれ程身に迫る危機を体験しただろうと思います。エーヴァ・ロッタの勇気とユーモア(と母性)に尊敬と拍手!両親への書き置きはお見事。そして、今回もう一人の主人公5歳のラスムス。挿絵は決して可愛くはないのに、仕草や会話、丁寧な描写が愛おしくならずにはいられない「坊や」を描いています。だからこそ、最後のニッケとのシーンはじーんときます。白バラ騎士団隊長アンデスの勇姿、カッレの機転、どのシーンも忘れ難くて、これでシリーズが終わってしまうのが残念です。テンポのいい文体と巧みなストーリー。改めてリンドグレーンの魅力を知ったシリーズでした。

  • スパイ団というよりは博士とその子どもラスムスを誘拐して軍事機密をききだそうとする誘拐団にカッレたちが立ちむかうお話。前の2作に比べるとかなり大風呂敷を広げている。

    でもって、作中でカッレがこんなメタフィクション的な発言を。
    =====
    「じつに妙じゃないか。いつもいつも、事件にぶつかるなんて」
    「ぼくたちのまわりに起こる事件なんか、本にでてくる話にだけしかないことなんだ」
    「これも、ことによると本の話かな」
    ======
    子どものときは気づかなかったけど、今読んでびっくりした(笑)。

    シリーズ化してどんどん面白くしようとしたとき、陥りがちなことにリンドグレーンも気づいていて、すぱっと3作で終わらせたのかな。でも今読むとやっぱり「もっと読みたい」と思いますねえ。あーおもしろかった。

  • 最高だよ。児童書と思わず、おとなも読んでください。

  • 最後のところ、ちょっと感動した。

  • 今回の犯罪はより大がかりとなり、かなりはらはらしました。
    犯人グループとの追いつ追われつの展開は、手に汗握るドキドキもので先が気になりページをめくりました。
    5歳のラスムス君がいい味だしてましたね。
    ピッピもよかったけど、カッレくんも大好きな本になりました。
    リンドグレーンって最高!

  • カッレ君最終巻。図書館で借りました。
    この巻は挿絵が違うんですね。こちらも素敵です。

    それにしてもカッレ君たちは見事に子供時代をエンジョイしておりますなあ。羨ましくなります。自分の子供時代ってあんなに楽しそうだったかしら?まあ楽しかったんでしょうけれども。それにしても子供たちの自立心が強くて素晴らしいです。
    私だったら多分あの時点で警察に泣きつくなあと割と初期の段階に思いました。

  • 子どもの頃小学校の図書室で読んで、私がミステリを好きになった第一歩になったお話。
    カッレくん、ミス・マープル、怪盗ルパン(子ども向け)という順番だったかな。
    リンドグレーンは今でも大好き。

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