とぶ船〈上〉 (岩波少年文庫)

制作 : ノーラ・ラヴリン  Hilda Lewis  石井 桃子 
  • 岩波書店 (2006年1月17日発売)
4.11
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  • レビュー :12
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141368

とぶ船〈上〉 (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「子どもを本好きにする10の秘訣」>「冒険・ファンタジー」で紹介された本。

  • ピーターが手に入れた魔法の空飛ぶ船はどこへでも行ける。サンディはお金がないのになんで食べたのか。

  • やっぱりファンタジーに出てくる子どもといえば4人兄弟、そして長男はピーターなんだなあ。

  • 感想は下巻に。

  • この物語はホント懐かしい!!  そして大好きで繰り返し読んだ子供時代の思い出が鮮やかに蘇ります。  思い起こせば「北欧神話」に初めて出会ったのはこの本だったし、イギリスという国、英文学に半端じゃない興味を持ったきっかけもこの本でした。  4人兄弟の長男ピーターが「今持っているお金全部とーーそれからもう少し」を払って、不思議なおじいさんから買った船が魔法の船だったという出だしからして子供時代の KiKi をワクワクさせてくれました。 

    子供時代にはこの「もう少し」がとっても素敵なフレーズに思えたものでした。  そして「本当に欲しいもの」に出会うことができたなら、「思っていた金額とそれからもう少し」を使ってでも手に入れるというその行為そのものが何だかとても大事なことに思え、そういう出会いができたピーターに憧れたものでした。  そんな「私だけのコレ」に拘る気持ちを忘れ去り、それに似た代用品をついつい購入しがちになってしまったのはいつからだったんだろう??

        
    ところがその船が北欧神話に出てくる「フレイの船」、スキーズブラズニル(スキッドブラドニール)だったというあたりから物語が動き始めます。  これが伸縮自在の船であるばかりか、世界中どこでも、そしてあらゆる時代に4兄弟を運んでくれるというあたりで、子供時代の KiKi のワクワクは急上昇(笑)。  

    彼らが冒険の旅に出た先は当時のKiKi にはまったく未知の世界だった「オーディンの国」や「ウィリアム征服王時代のイギリス」や「エジプトのファラオの墓」だったりしたわけですが、「知らない時代、場所」という事実が読書の楽しみの妨げになることはなくて、逆に「魔法の真実味」に直結したような感じで、それこそ「貪り読む」状態に突入したものでした。

    一つ一つの冒険も楽しいものなんだけど、それより何より、KiKi にとってこの本が特別だったのは最後の1章があるから・・・・・だと思うんですよね。  単なるタイムトラベル、瞬間場所移動の物語で終わってしまっていたら、恐らく KiKi は「よくあるタイムトラベルものの1つ」としてこの本を片付けちゃっていたような気がするんです。  でも、この物語はそこでは終わらなくて、最後の最後、魔法が信じられなくなってきたピーター(要するに大人になってきた)は、この「とぶ船」を本来の持ち主、フレイに返すんです。

    そもそもこの船をピーターに売ってくれた不思議なおじいさんはオーディン(というより「さすらい人?」 笑)で、この船を購入した後はどうしても見つけることができなかったお店とそのお店があった路地を「船を返す」と決めたピーターにだけは見つけることができたっていうのが何とも素敵!!  そしてそのおじいさんに船を返すとおじいさんの方もピーターが購入当時に支払った金額をそのままピーターに返してくれるんです。

    で、本当に印象的なのはここからで、ピーターはこのお金を「別の何か」に使ってはいけない特別なお金だと感じるんですよ。  そして・・・・・・・。  

    ここでのピーターの行動がいわゆる子供から大人への通過儀礼。  子供時代に純粋に信じることができていた魔法を忘れるという行為を自ら選ぶピーターの姿に、神々しいものを感じます。  さて、この時オーディンが約束した



    「お前がこの船を正当な持ち主にかえすとき、お前の心からの望みをかなえてやろう」



    の「ピーターの心からの望み」とは何だったんでしょうか??  物語ではそこははっきりとは書かれていません。  でも、KiKi が思うに、ピーターは「とぶ船」を持っていた時代ほどリアルにではないものの、心のどこかで「魔法」を信じ続け(というより「魔法を信じる心を失いたくない」と思い続け)、そしてそんな「魔法の語り部」(≒ 作家)になることにより、「忘れたくない」という望みが叶えられたということなんじゃないかと思っています。  



    最後に、この本に関する宮崎駿さんの推薦文を転載しておきますね。

    友人が、子供の時大好きだったんだと、この本を教えてくれました。  クリスマスのプレゼントにもらって、そのあと何度も読み返したが、本当にまったく面白いんだと言いました。  ずいぶん大人になってからなのに、友人の眼はキラキラして、懐かしさでボウとなっているようでした。  それで、この本は友人のもので、僕が読むのは他人のものを盗み見るような気がしました。  それでも読みましたがね・・・・・。    



    そう、この物語は宮崎さんのお友達だけのモノじゃありません。  KiKi にとっても目がキラキラしちゃって、懐かしさで頭と心がホウっとなってしまう物語です。

  •  ナルニアと同じく、4人の兄弟が主人公のお話です。
     読み聞かせると、子供達があっという間にファンタジーの世界に入り込む姿を目の当たりにし、鳥肌が立つほど感動しました。
     冒険と子供から大人への成長を描いた、とても面白い物語です。
     

  • ピーターの歯痛から物語が始まる。下巻へ向けて盛り上がり始めたところ。

  • イギリス児童文学の主人公は、皆ピーターって名前で四人兄弟なんだと思っていました。
    あの歳頃に夢中になった本は、みんな母親の読み聞かせで覚えたんですが、全部未だに好きですね。自分が母親になっても子どもに読んであげたい本のひとつです。
    ヴァルハラだとか、古代エジプトだとか、印象に残っているシーンはいろいろありますが、一番の衝撃は四人の子どもたちの夕飯の内容でした。クッキー2枚にホットチョコレートって・・・。思えばこれが人生最初のカルチャーショックだったかもしれない。

  • 1番好きな本かもしれない!歴史学者が書いた話で、飛ぶ船であらゆる時や場所を4人兄弟が駆け巡ります。
    子どもからおとなになるとはどういうことなのかも教えてくれる1冊です。

  • 児童書の中に入り込むコツ(?)がなかなか掴めず、自分も大きくなったことを実感したよ…。たぶんうとうとしてたのであまり覚えてないのが無念。

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