北のはてのイービク (岩波少年文庫)

制作 : イングリッド・ヴァン・ニイマン  Pipaluk Freuchen  野村 ひろし 
  • 岩波書店 (2008年5月16日発売)
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  • レビュー :4
  • Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141528

北のはてのイービク (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 北のはてグリーンランドの北部の夏の盛りに、父親とカヤックで漁にでていたイービク。しかし父親は目の前で、セイウチを捕ろうとして命を落としてしまった。
    そこからイービク一家の過酷な日々が始まる。漁に出れないから、獲物がとれないから、食べるものもなく、衣服につかう皮もなく、ランプに使う油もなく、飼っていた犬も一匹一匹と殺して食べたり、犬をつないでいた皮を食べたりして飢えをしのいでいた。
    しかし、季節がかわり、どうしようもなくなり、助けを求めるために、イービクが歩いて旅立つことになった。しかし途中で白熊と出会ったイービクは・・・・・・

    これほどの飢え、経験がありません。経験したくもない。エスキモーの厳しい生活が描かれている。最初は、翻訳が試験問題を訳したような感じが気になりましたが、読み進むうちにそんなのどうでもよくなりました。
    短い物語ですが、のめりこみますね。

  • 極北グリーンランドに住む少年イービク。初めての狩りで失敗をし、父親が命を落としてしまうという、とてもショッキングな始まりです。大きな働き手を失った家族は飢えと寒さに苦しみます。イービクは家族を救うため、氷が張った海を渡り危険な旅へ。途中飢えた白くまに出会い、命がけで戦いますが・・・著者の子供時代にもとづいて作られた物語。「北のはて」の厳しい生活が丁寧に描かれています。イービクのような幼い少年も必死で家族のために獲物を捕らえなければ死んでしまうという極限の生活。食べ物がなくなり飼っていた犬を食べ、最後には犬をつないでいた革ひもまで食べます。「寒さ」「厳しさ」という漠然とした概念が具体的に目の前に迫ってきて、ここまで厳しいのかと驚きました。終わり方が少しあっさりしていました。対象年齢は4.5年生以上とありますが、内容は厳しいものなので、もっと大きい人にも読んでほしいと思いました。

  • グリーンランドの島で暮らす家族の物語。
    一家には大黒柱である父親がいたがセイウチ漁の事故でなくなってしまう。
    一家の長男であるイービクは長男であるがまだ猟のうでは大したことがない。幼い妹や弟は父親の死をさけ受け入れていない。日に日に食べもの脂がなくなるなか、結氷するのをまって幼いイービクは本土に助けをもとめ一人旅立つ。

    飢えと寒さと闘いながら本土を目指すにイービクにはシロクマが自分めがけて やってきていることになかなか気づかなかった。そのため・・。

    たまたま父親が狩りで事故死しただけで苦境に陥る家族。原始的な生活でも我々の生活でも自分の目で見、手を動かし生活していかないといけないことは普遍的なことである。

    エスキモーが死者のことを言及することを避ける描写、親切を施すときの婉曲的表現など文化的、社会人類学的興味にも応えてくれる良書である。

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