消えた王子(下) (岩波少年文庫) (岩波少年文庫 163)

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  • Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141634

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  • 「ランプがともった」ついにサマヴィアに王が!

    マルコとラットは使命を受けてヨーロッパのあちこちにいる同志たちにメッセージを届けに行く。その旅の中でラットが気付いたこととは。そしてついにサマヴィアにイヴォール王子が現れ、即位したとの知らせが——。

    マルコの正体は薄々わかっていた。ラットは仕える側としての喜びを見出し始めているが、相変わらずマルコはラットを友として見ている。でも2人の関係がうまくいっているならいいか。

    バーネットの物語『小公子』も、主人公が実は〜のパターンだった。同じくこの物語も主人公が自覚していなかった血筋が明らかになる。しかしセドリックと異なるのはマルコの逞しさと、統べる側としての態度。父親に育てられるとこうなるとバーネットは思っていたのだろうか。

  • しかし私が歳をとったなと思うのは、これが少年少女の時分であれば、間違いなく共感して憧れるのはマルコ•ロリスタンであるところを、今の私はもうステファン•ロリスタンに夢中なのであった。
    あらゆる人を虜にしてやまないこのカリスマ、気品、高潔さ。ラットでなくとも、傅き服従する悦びに抗えないだろうと、主人公そっちのけでステファンの一挙手一投足に釘付けのワタクシでした。

  • 下巻に入ってさまざまな冒険をする。どんでん返しはないので安心して読める。

  • 一気に読了。受け継がれていく使命とそれにふさわしい者となることの鍛錬。そこにすべてを投じようとする忠誠心と誇り。「成熟することなく歳だけ取っていく人もある」との言葉にどきっとさせられた。

著者プロフィール

一八四九年イギリスに生まれる。幼いころに父を亡くし、十六歳のときに一家でアメリカ合衆国に移住。十八歳のときに初めて、短編が雑誌に掲載される。以後、アメリカとイギリスを行き来しながら、大人向けの小説や戯曲、子ども向けの物語を多数執筆し、人気作家となる。一八八六年に発表した『小公子』は、空前のベストセラーとなった。『オンボロやしきの人形たち』は、アメリカで一九〇六年に発表された。ほかの作品に『小公女』『秘密の花園』『消えた王子』など。一九二四年、アメリカで死去。

「2021年 『オンボロやしきの人形たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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