ツバメ号とアマゾン号(上) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141702

作品紹介・あらすじ

ウォーカー家の4人きょうだいは、小さな帆船ツバメ号をあやつり、子どもたちだけで無人島ですごします。湖の探検、アマゾン海賊との対決…自然のなかで遊ぶ楽しさいっぱいの冒険物語。シリーズ第1巻。小学5・6年以上。

感想・レビュー・書評

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  • ランサム・サーガを以前読んだのはもう四半世紀も昔。それも岩波文庫ではなくて、やたらと重い全集だった。図書館で借りて、ワクワクしながら読んだのを覚えている。アマゾン号にツバメ号、その響きだけでも心が躍る。挿絵の地図や舟の名称図が懐かしい。そんなかつての子どもは多いはず。
    今読むと、こんなに舟の専門用語が並べられていたのかと驚かされる。大人が読んでも耐えられる。当時の私がすべてを理解できたとは思えない。子どもと大人では読み方が違うのかも知れない。きっと大筋で理解して、わからないところは気にせず想像力で補ったのだろう。そんな読み方ができたのだ。
    ページを開くたびにポカリポカリと昔の記憶が引き寄せられる。今となってはNGな表現に時代を感じる。当時の私は長男のジョンを自分に重ねて読んでいた。何気ない日常を色々なものに見立てて冒険できるのは子ども時代の特権だ。それにしても、おかあさんの頼りになることったらないなあ。
    下巻が楽しみ。早く手にしたい。

  • 2020.07.21

  • ハードカバー版の本の存在は知っていました。
    ですが、結局この物語に触れることなく
    時は過ぎましたね。

    4人の兄弟の
    4人だけの無人島での冒険。
    そこには思わぬ敵も迷い込んできます。
    そして、思わぬ事件も起きます。

    一番面白いのは初めての冒険を許された
    ロジャの成長でしょうか。
    初めは幼さもありましたが
    少しずつ泳ぎも覚えて大きくなってきましたね。

    上巻はきたるおてんば嬢率いる
    アマゾン号との戦い前まで。
    どうなるのかな…

  • アーサー・ランサムの全集を読んだのはもうずい分前のことだ。分厚い本をひざに置いて、ストーブの前で楽しく読んだことを思い出す。ストーブにやかんをかけ、シュンシュンお湯が沸いたら私もお茶にするのだった。新訳を読んだ、なぜかなじめなかった。私がそれだけ年を取ってしまったと言うことなのだろうか。『ツバメの谷』は旧訳で読んでみようと思う、読書会用に。

  • (下)にまとめて書きました。

  • 遊びに来た土地の湖で小さなヨットに乗って探検家ごっこをする兄弟と海賊になりきった地元の姉妹の楽しい夏休み。

    ごっこ遊びってなんでこんなに楽しいんだろう。

  • 「イギリスの自然豊かな湖水地方や美しい水郷が舞台。子ども達は自分たちだけでヨットを走らせ、未知の島々を探検し、大海原をまたにかけて宝を探します。遊ぶことの喜びに満ちた、心おどる冒険物語。小学校高学年から。」
    (岩波文庫創刊70周年特設サイト テーマ「冒険してる?」より)

    「私は子どものころ、本を読むのが大好きでした。イギリスの児童文学『ツバメ号とアマゾン号」を読みながら、心の中で、物語に登場する子供たちといっしょに帆船の旅を楽しみ、ミートパイを食べました。物語が、現実とは全く別の世界を生々しく体験させてくれたのです。それがとても楽しかった。後になって、本物のイギリスのミートパイの味を知り、感動したことも覚えています。」東京書籍新しい国語小6教科書(令和6年~)に掲載された、上橋菜穂子さん「本がいざなう、もう一つの世界へ」の文より

  • 夏休みを、兄弟4人で湖の無人島で過ごす冒険物語。
    子供達が初めて手にした大きな自由と、それに付き物である責任を全身で感じながら楽しく過ごしている様子が眩しいです。4人はそれぞれ幼稚園から小学校高学年くらいだと思われるのですが、ちゃんとそれぞれの年齢相応の行動や発言をしていて全員がとても愛おしく描かれています。
    私は学生の夏休みなどすでに遥か遠くに過ぎ去ってしまっているため、子供達と同じ目線で物語を楽しめないことがとても残念ですが、この物語には素晴らしい大人も登場しており、彼らの目線で物語を楽しむことも出来ます。特に兄弟達のお母様が素晴らしいです。よく育児本で語られる「子供の目線で向き合う」をこんなにも完璧にこなしているお母さんを現実でも物語の中でも見たことはないです。しかも、4人それぞれに適切な向き合い方をしています。同じ母親として、何度もはっとさせられました。

    子供のころ、子供だけでいる時間は大きな自由であり、わくわくとどきどきをずっと感じていたあの感覚を、少し遠くからではありますが味わうことが出来て幸せな読書体験でした。

    #ブックサンタ

  • 90年前の子供の冒険小説、やはりイギリスは進んでいたのだな 今読んでも違和感ない
    日本にないバカンスの文化、憧れる

  • ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00270584

  • 児童書では古典。
    ファンも多い話。
    私は少し苦手な話。
    でも、子ども達に接する大人がすごい。
    こういうほんとのようなごっこ遊びができるのは素敵だ。
    苦手の一つに丁寧なヨットの説明があるが、全く読み手をばかにしてない、ちゃんと理解するものとして説明されていることはすごいと思う。

  • 感想は下巻に

  • 挫折。。。

  • 文学

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  • 2018年4月22日紹介されました!

  • 上巻で挫折

  • 11/15掲載 上下 苫小牧市立中央図書館司書・桜井敦

  • 小学生の時に夢中で読んだアーサーランサムシリーズ。
    手旗信号など覚えて真似しました。自分もこんな風に冒険したいとワクワクして読んだものでした。
    大人になって懐かしくて読み返して、やっぱり当時のようには読めないけれど、こんな冒険を自分もやりたかったなと、子供のころの興奮を思い出しました。読書を通じた疑似体験はいつまでも自分の中に残るのですね。描写も丁寧で、多くの子供たちに読んで欲しい本です。

  • 今までよんだ島の冒険の話のなかでは、
    一番すきになれなかった本。

    シールブックに関係なかったら、下は読まないだろう。

  • 今年の夏こそ読破するぞ!

  • 第2回三田市立図書館ビブリオバトル テーマ「図書館で出会った本」で紹介した本です。

    https://www.facebook.com/photo.php?fbid=237136639806221&set=a.192087947644424.1073741828.190919227761296

  • この作品を読むのは実に四十数年ぶりです。  子供時代に読んだこの本は旧訳(訳者は同じ)でハードカバー本でした。  とても楽しい冒険ものだったのですが、シリーズものであることは長らく知りませんでした。  この作品がシリーズものであることを知ったのは大学生の時。  英文学史の授業でその事実を知り「へぇ、そうだったの。  いずれ読んでみたいなぁ。」と思ったことを懐かしく思い出します。  その大学時代にシリーズ全冊を読破しなかったのはKiKi の括りの中ではこの作品は「海洋もの」「冒険もの」だったから・・・・。  どちらかというと、あんまり得意じゃない分野だったんですよね~。

    物語そのものは楽しいんだけど、操船なんてしたこともない KiKi にとって帆船の操縦方法の記述部分(特に前半)は決して読んでいてワクワクするような楽しいものではなかったし、同時に当時は児童文学に対する興味が薄れていた時代だったから、もっと小難しい(?)本をたくさん読まなくちゃいけなくてついつい素通りしてしまっていました。

    でもこの「岩波少年文庫全冊読破企画」のおかげもあり、児童書への興味が再燃してきた年頃になったということもありでようやく「ランサム・サーガ」の全冊読破に挑戦できそうです。  現段階では全12作品のうち9作品が発刊されています。  因みに全冊のラインナップはこ~んな感じ(↓)

    1. ツバメ号とアマゾン号
    2. ツバメの谷
    3. ヤマネコ号の冒険
    4. 長い夏休み
    5. オオバンクラブ物語
    6. ツバメ号の伝書バト
    7. 海へ出るつもりじゃなかった
    8. ひみつの海
    9. 六人の探偵たち  (ここまで既刊)
    10. 女海賊の島
    11. スカラブ号の夏休み
    12. シロクマ号となぞの鳥
    当初は全冊揃ってから読破しようとその発刊を待ち望んでいたんだけど、この「ツバメ号とアマゾン号」が岩波少年文庫で出てからもう随分経ってしまったうえに、この物語は言ってみれば「ひと夏の冒険」という趣の本なのでやっぱりできることなら「夏前」に読んでおきたいじゃないですか!!  しかも例の宮崎駿さんの推薦50冊のラインナップにも入っているのに、いつまでたっても読了できないのはちょっとつまらない・・・・・ ^^;  ま、てなわけで今回の「岩波少年文庫全冊読破企画 再スタート」を機に手に取ることにしてみました。

    久々に読んでみたけどやっぱり面白かったぁ!  ウォーカー家の4人兄妹(ツバメ号クルー)の実にうらやましいキャンプ生活が生き生きと描かれ、途中で仲間になるアマゾン号の2人姉妹(アマゾネス)のお転婆ぶりも微笑ましく、KiKi なんぞは「アマゾネス」という言葉を初めてちゃんと認識した時、ギリシャ神話の物語よりはこの2人のおよそレディらしからぬいたずら(特に自分たちの叔父であるキャプテン・フリントの船に花火を投げ込む辺り)をありありとイメージしたことを懐かしく思い出しました。

    彼らがやっていることは現実的に言うなら無人島での子供達だけのキャンプ生活なんだけど、そこには多分に「良質なごっこ遊び」の要素が含まれていて、彼らはある時には「七つの海を支配した大英帝国艦隊」であり、又別の時は「ロビンソン・クルーソー」であり、又別の時は「宝島のジム少年」です。

    逆に言えば彼らのやっていることは当時の子供たちがワクワクしながら読んだそれらの物語や帝国主義の栄光を存分に味わい尽くしている英国民らしさが溢れていて、「土人」「現地人」「未開人」といった言葉にある種の選民思想が滲み出ているところが今の KiKi にはちょっと気にならないでもないけれど、そんなひっかかりを吹き飛ばして余りある魅力がこの物語にはあると感じます。

    ピーターパンの物語なんかでも有名な海賊(捕虜)を処刑する際の船べりから突き出した渡り板の上を目隠しをして歩かせて海に突き落とす処刑シーンなんかを模した遊びにちゃんとつきあってあげるキャプテン・フリントや「良い土人役」を演じ切るおかあさんなど、彼らを見守る大人たちがこれまた素晴らしい!!  子供たちの遊び心を尊重し、彼らの自主性を信じる姿は現代の我が国の「モンスター・ペアレンツ」には是非見習っていただきたいものだと感じます。

    それでも決して放任主義というわけではなく、子供達だけで雷雨が吹き荒れる嵐の中のキャンプ生活を送った翌朝に大挙して島へ現れ、PTA化しているあたりもリアリティがあって微笑ましかった・・・・・(笑)

    読んでいて思ったのは、イギリスの、しかもこういう遊びができるぐらいの階級の子供達というのは都市にいる時は、ある意味で年齢以上の早熟さが求められ束縛の中で暮らさなければならない現実があるということです。  日本の子供たちはある意味で「子供らしさ」みたいなものを日常の中で謳歌できる風土があるけれど、イギリスの子供たちは早くから服装の面でもきついネクタイやベルト、革靴に締め付けられるうえに、「小さな紳士・淑女」であることが求められる文化(?)に首根っこまで浸っているようなところがあります。  寄宿学校に入れられちゃうことも多いし、そういう意味では日本の子供たち以上に夏休みの開放感は格別な物だったんだろうなと感じます。

    それにしてもこの(時代の?)子供たちは逞しいなぁ!  船を自在に操れるし、テントは張れるし、自炊もできる(まあ、たいしたメニューではないけれど・・・・・)  火の扱いにも長けているし、ナイフの使い方やロープの使い方も大人顔負けです。  ゲームとかテーマ・パークというような「与えられたモノの中でしか遊べない現代の子供」と、大人のサポートを受けながら・・・・ではあっても「何もない中で遊べる子供」。  KiKi の身内の子供達には「何もない中でも遊べる子供」であって欲しいなぁと思わずにはいられません。  それがそのまま「生命力」に繋がるような気がするんですよね~。

    さて、冒頭にも書いたようにこの本は「宮崎駿による岩波少年文庫の50選」にも含まれています。  最後に彼の推薦文をご紹介しておきたいと思います。

    めくるめく夏休み。  きらめく湖に自分たちのボート。  帆が風をとらえて、自由にどこへでも行けるのです。  大人達は口やかましく言いません。  自由・・・・。  なんという素晴らしい夏。

    ぼくにもこんな夏休みがあったらなぁ・・・・。  手つかずの宿題、まっ白な絵日記帖、悪意としか思えないお天気の欄(だれがこんなものを印刷したのでしょう)。  サルスベリが咲いて、ツクツクボウシが鳴き出すと、夏休みがおわっちゃうと、今でもドキドキするんです。     ため息が出ます。

  • この物語に耽溺したであろう年頃はファンタジーにはまっていたので、こうした現実的な冒険には目が向いていなかった。秘密基地建設には燃えていたのだから、きっと読んでさえいたら心底惚れ込んだだろう。大人になった今は、とてもそこまではひたりきれず、それが非常に残念。
    そのかわり、この世界の大人のすごさはリアルにわかる。上巻では、なんといってもお母さん。どうやらオーストラリア育ちらしい彼女のサバイバル能力はなみではない。子ども達との距離の取り方も絶妙。同じ立ち位置で会話ができるし、さりげなく示される気遣いは心憎いばかり。さらに毎朝ミルクを供給してくれる農場の人や炭焼きのおじさん(おじいさん?)といった、周囲の大人の子ども達へのまなざしも見逃せない。
    もちろん、子ども達自身の生活力の高さに裏打ちされた「ごっこ」の徹底ぶりがいかしているし、長男にいたっては自分の振る舞いについて、ある種の「哲学」すら持っているのもすごい。
    さて、帆船好きとしては、特に子ども達の操船能力に注目。小学校低学年かと思われる年齢の末っ子でさえ、「間切」ることを知っているなんて。
    そしてアマゾン号の女海賊のお姉ちゃんの末頼もしさ。なんとも魅力的だ。

  • 鮮やかな手並みでツバメ号を操る子どもたち。無人島でのキャンプ。
    アマゾン海賊との出会い。どれをとってもわくわくしました。
    そして子どもたちを見守り,最高のアドバイザーでもあるお母さんの存在がとても素敵でした。

  • 非公開メモ参照

  • 感想は下巻で。

  • 子どもだけでの操船、そして無人島生活。
    海賊という名の、仲間たちとの出会い。

    子どもの世界。

    そして、その子供の世界を大切にし、見守る大人。


    素敵ですね。

  • 「大自然の中での冒険」っていうのが
    私のハマるタイプの枠ではないんだけど、
    いい世界だなあと思えた。
    もっとちっちゃい頃にこの物語と出会っていたかったなあ。

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