ツバメの谷(下) (岩波少年文庫 ランサム・サーガ)

制作 : 神宮 輝夫 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 56
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001141733

感想・レビュー・書評

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  • (No.11-36) 児童書です。上・下巻をまとめて書きます。

    内容紹介を、表紙裏から転載します。
    『「ツバメ号とアマゾン号」の冒険から一年後、再び懐かしい湖にやってきたウォーカー家の4人きょうだい。新たに発見した秘密の場所「ツバメの谷」でキャンプを始め、また冒険に乗り出します。
    ブラケット家の厳しい大おばさんの監視もなくなって、やっとナンシイとペギイが合流。6人は、カヌーや山登りを楽しみます。ところが帰り道、ティティとロジャが霧にまかれて迷子になってしまい・・・。』

    シリーズ2巻目の新訳です。今回は以前読んだ旧訳のことは気にしないで読みました。ポリッジのところで、ああ今回はポリッジ!とにやっとしてしまいましたが。

    ストーリーは自分ではかなり覚えていたと思っていましたが、あら~、彼らが冬にも会ってたなんてすっかり忘れてました。キャンプは一年ぶりだけど、この前の冬休みにはキャプテン・フリントのハウスボートで楽しい時を過ごして、毎晩物語を作ってたんですって・・・・。

    今回は大おばさんが登場することで、この物語は子供たちがすごす理想の夏休みなんだということが、なおいっそう強調されたように思います。きっと普通ならこの時代、大おばさん監督の下できちんとしたドレスを着て馬車に乗り、よそのご家庭に訪問していたナンシイやペギイのような生活が、ある程度上流の子どもの夏休みの過ごし方として当たり前だったのかなと・・・・。だってお嬢さんなんだし、もう少ししたらスーザン、ナンシイ、ペギイは社交界にだって出て行かなくてはいけない年でしょう。
    アーサー・ランサム自身はまさにこのウォーカーきょうだいのような休暇を過ごしたそうですが、素晴らしい体験ですね。アーサーと、弟、二人の妹、彼らがウォーカーきょうだいのモデルなんでしょうか。

    私はいつもティティが気になります。ジョンとスーザンは、いつどこで生まれても、きっとそこに適応して上手くやっていくでしょうし、ロジャは、まわりがどうでもロジャらしく生きていくでしょう。でも、ティティは環境次第では生きていくのが大変だろうなと・・・・。
    その繊細な取り扱い注意のティティを、きょうだいとお母さんはなんて良く理解しているんでしょうか。
    今回も、ティティの胸を痛めることがおきました。ティティの気持ちをなだめるために皆が気をつかいます。でもやっぱり一番効き目があったのはお母さんに話したことでした!

    この物語が新訳になったことで、長く読み継がれていくことを期待できますね。嬉しいです。

  • 一度単行本で読んだので再読になります。

    前回の感想はこちら↓

    http://d.hatena.ne.jp/lovelyplace923/20100809


    前巻から1年後の夏。

    ツバメ号が座礁してしまっただけでも大変なのに同盟者であるブラケット姉妹が大おばさんの監視からなかなか逃れられない問題も発生・・・

    でも、ティティとロジャがツバメの谷を発見して新たな冒険が楽しめたのはよかったです。


    一番ドキドキしたのはティティとロジャの冒険。

    霧に巻かれてしまったうえ、ロジャが怪我をして動けなくなるところや、気持ちを奮い立たせてティティが助けを求めに単独行動をすると決めた場面は特に印象に残りました。


    後半、皆でカンチェンジュンガに登る場面も大好きです。

    そして思いがけず宝物を見つけるところも。


    ツバメ号が修理され、大おばさんが帰ってくれて(笑)行った最後のレースがなんとも爽快でした。

    ツバメの谷での冒険も素晴しいものだったけれどやっぱり湖がいいんでしょうね。


    文庫の楽しみは訳者あとがきと解説。

    どちらもよかったのですが高柳佐知子さんの解説が印象に残りました。

    高柳さんと同じく私も大人になってからこのシリーズと出会いました。

    子どもの頃からの読者に比べるとかなり遅れをとっているので残念に思っていましたが、


    >子どもの頃にたくさん遊んだ思い出があったから、大人になって読んでもランサムの物語に夢中になったのだと思います。


    というのはそんな気持ちを明るくふっ切ってくれるようで共感できました。


    これからの続巻は未読。

    より一層楽しんでいきたいと思います。

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