- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001141832
作品紹介・あらすじ
悪天候のなか、外海に流れでてしまったゴブリン号は、ひきかえそうとするジョンやスーザンの必死の努力にもかかわらず、北海を東へまっしぐらに進みます。やがて嵐の一夜が明けると…。スリルに富んだ物語。小学5・6年以上。
感想・レビュー・書評
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(No.13-38) 児童書です。ランサム・サーガ7、上・下巻をまとめて書きます。
『ウォーカー一家のお父さん(イギリス海軍の将校)は転勤で東洋からイギリスに戻ってくることになり、出迎えのため一家はお父さんが帰港するハリッジにほど近い河口のピン・ミルに滞在している。
偶然知り合った青年ジムが、小さなエンジンも持つ帆船ゴブリン号に子供たちを乗せてくれることになった。
ゴブリン号はジムの叔父さんの船だが、叔父さんと合流するまではジムに任されているのだ。
航海している間にお父さんが帰ってきてしまうことを心配するお母さんに、3日間だけ、河の上り下りだけ、海へは出ない、毎日電話連絡する、という条件で、ジョン・スーザン・ティティ・ロジャの四人はゴブリン号に乗ることを許してもらった。
ところがジムがガソリンを買いに一人で上陸している間に天候が悪化。潮の変化で錨を失いゴブリン号は外海に流される。お母さんに決して海には出ないと約束したのに、子供たち4人だけで嵐の北海に・・・・。』
この巻はシリーズの中でも一番はらはらどきどきさせられる話だと思います。
毎回のように子供たちは危ないことをやったり巻き込まれたりしますが、子供たちの居場所を大人の誰も知らないというのはこれだけじゃないかな。
そして子供たちの状況のなんてリアルなこと。
神宮さんのあとがきによれば、ランサムは帆船ゴブリン号をこのような状況で実際に動かしてから物語を書いたそうです。だからこんなにリアルなんだ!
ジョンとスーザンが、現実の状況とお母さんとした約束に引き裂かれるような思いで今後の進む道について論争するところは圧巻です。するべきことと出来ること、自分たちにとって一番大切なことは何か、あと少しで大人、だけどまだ少年少女の二人が必死で考える。ジョンとスーザンにとって、年少の二人を守ることは何より優先すべきことなのです。
神宮さんはこの作品ではティティはやや精彩を欠いていると感じたそうですが、私も作者がスーザンに焦点を当てた結果なのでそれも仕方なかったかなと思いました。
以前旧訳で読んでいるのにものすごく面白くて感動しました!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2019年5月14日
霧の中、ブイが近寄ってくる。いやちがう。船の方が動いている。錨がはずれて、船が川から海へ出てしまったんだ。乗っているのは子どもが4人。
(『キラキラ子どもブックガイド』玉川大学出版部より紹介) -
設定は第一次大戦直前のヨーロッパ/水先案内人=pilot〜英語では偉そう/母は5番目の子を見ていたが、兄弟姉妹4人を港に迎えに行って満潮がまだなのを教えられた/ウォーカー家の頭首は子らを見て客船から飛降りた/「中佐」lietenant colonel、海軍ではcomonder 税関職員に忖度させるほど偉い。英国の友人に電報を打って、「4人は無事でいる」報せを転送してもらって外国が発信地で心配させないように配慮した/ジムとの対面、「君の失敗は、船長なのに上陸したことだ。petrolを買いに行かせることはできたはず」/戦雲近づく37年発表
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大冒険の終わりはほのぼの。
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良かったねとしか言い様がないね。