ジム・ボタンの機関車大旅行 (岩波少年文庫)

制作 : 上田 真而子 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 126
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001142075

感想・レビュー・書評

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  • ファンタジックな登場人物に強く惹かれた。
    特に見かけ巨人のトゥートゥーさんは遠くから見るときだけ巨人という設定には、エンデの想像力の豊かさを感じた。
    あと話はしないけど擬人化されている機関車のエマにも、物語を通じて「あともう少しガンバレ!」と応援したい気持ちが芽生えてくる。

  • 立て!アクション!ファイト!ジムボタンのように― 勇ましい主題歌がいつまでも記憶に残っていて、この本のタイトルを見た途端、ぱあっと小学生のころに見たアニメを思い出した。

    でも1枚目のさし絵を見てびっくり。アニメで見たジムボタンと全然イメージが違う。
    読み進めたら、さらに違いは歴然に。ジムボタンは黒人の男の子で、ジムのズボンが何回縫っても同じ所に穴があくので大きなボタンを縫いつけたのが名前の由来だって。ボタンパンチのボタンじゃないんだ(笑い)

    でも、そんな違いなんかすぐ忘れるほど、ストーリーに入り込んでしまった。最大の理由は、ジムや機関士ルーカスといった登場人物が、すごくいいやつだってこと。ジムは、冒険に行くと決心したとき、ワクワク感だけでなく、残していく育ての親のおばさんのことを思って悲しくなるし、ルーカスはジムに黙って故郷を去ろうとしたのを偶然ジムに気付かれ、最初は言い逃れようとしてたのをジムの顔に固い決心と不満の色を見て心が動き、それからはジムを本当の友達として認め一緒に行動するし、また、ふとっちょで年寄りの機関車エマも、しゃべれないけど、いい場面で汽笛を鳴らして人の気持にこたえてくれる。

    それと、エピソードの豊富さも、大きく引き込まれた理由だ。私にとってのベストは、機関車エマが力を使い果たし動けなくなり、ボイラーの内側からネジを抜かなきゃいけなくなった話。
    ルーカスはジムを友人と認めて、誰かが内側からネジを抜く以外に方法がないと正直に告白する。それを聞いたジムはすべてを理解し「ぼくが入る」って即答する。しかし、水が入ったタンクにジムは潜ったものの、中は真っ暗で何も見えないし、ルーカスも、水の中からなかなか戻ってこないジムに、いても立ってもいられずタンクに向かってジムの名前を叫び続ける…
    このあとどうなったかは読んでのお楽しみだけど、ジムとルーカスのかわす会話が本当に胸にグッとくる。物語作者エンデの本領発揮ってとこじゃないかな。

    冒険物語といえば、多くの人がONE PIECEを想像するだろう。たしかにそっちもエピソード満載だし、キャラも多彩で、上質な作品なのはまちがいない。でも、あたり前だけど、ゴムみたいな体とか特殊な力なんて普通の人は持ってない。自分たちと同じ能力しか持たないジムやルーカスが、友情を高め、その力で困難を乗り越えていくから、私はONE PIECEよりこの作品にシンパシーを感じる。
    (2012/9/30)

  • これが処女作と知って震えました。小学生のころにモモとはてしない物語は読んだのですが、これだけは未読だったのでワクワクしながら読み終えました。最後の竜の展開は素晴らしい!フクラム国の問題をどうするか、ずっと気になっていたので一安心です。フクラムという国名も伏線だったんだなあと思うとすごいとしか!(訳者さんのちょっとしたウィットですかね??)冒険の中に金言が散りばめられていて、モモと同じようなメッセージ性を感じました。

  • 児童文学界の巨匠ミヒャエル・エンデの処女作。これが処女作だなんて!!『モモ』や『はてしない物語』よりも男子向けな内容かもしれない。みかけ巨人の件では、人間は見た目では判断してはいけないという教訓が。檻の中のドラゴンの件では、話をしてわかりあうことの大切さが説かれている。ジム・ボタンの出生の秘密も謎のまま終わってしまったし是非続編を読まなければならない。子どものうちに読んでおきたい作品。2011/515

  • エンデの本。今まで読んだことがなかったが、目にとまったので読んでみた。いろいろ示唆に富んでいるが、これを読んだ子供たちにどこまでが伝わるのだろうかと考えてしまった。不思議な冒険譚で終わってしまわないだけのものが力があるのか。自分が子供の頃に読んだとしたら、どうだったのかな?久しぶりに「モモ」や「はてしない物語」を読み返してみたくなった。

  • ときどき意味深な言葉があり、社会への風刺が読み取れる。これが処女作とは信じられないほど。大人が読んでもしばし空想の世界に遊ぶことができる。

  • 目の前の現実と雄大な空想の世界が
    境目なく混じり合っていて、
    先の読めない感じが素敵。
    違和感や矛盾までも魅力に思えてしまう。

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