小公子 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001142099

感想・レビュー・書評

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  • この物語は、アメリカで生まれ育ったセドリックが伯爵である祖父の跡を継ぐためイギリスに行く。セドリックの無邪気で温かい心により高慢で頑固な祖父が温かい心に変わっていく話である。僕が最も心に残って場面は祖父のお金でなんでもして良いと弁護士に言われたときに、セドリックは、まず自分のことではなく他人のことを優先し、時計を買ってあげたり、商売を繁盛させるために色々な事をしてあげたり、困っている人にお金をあげたりしているところです。この場面からセドリックはとても優しい少年だと思った。また、怖そうな犬や、怖そうな祖父に初対面した時怖れもせず、頭を撫でてあげ、なつくようになったり、笑って手を差し伸べ握手したりしているところから恐れ知らずでびっくりした。
    このようなことからセドリックは周りに影響を与える少年だと分かった。

  • 大学の授業で一度英語版を読んだことがあったので、今回この本を読んでイギリスの貴族制度について深く理解できました。
    日本人の子供にとって、貴族制度は身近なものではないので「伯爵」や「小公子」などの単語がちょっと理解し難いかな?と思いますが、サラッと読んで、イギリスには貴族制度というものがあるんだなという事だけでも知ることができる良いきっかけになると思います^ ^

    セドリック、伯爵、エロル夫人、ディック、全ての登場人物が主人公となり得るような物語でした。
    人間性に着目して、どのように変化しているのかを観察するのも新しい読み方です!
    それにしてもセドリックは可愛い子ですね^ ^

  • いまだ未読だった名作児童文学を今さらながらに読んでみるシリーズ①(笑)。

    子供の頃に放映されてたハウス食品の世界名作劇場シリーズに、「小公子セディ」というのがあったなぁ、と思い出して手に取った1冊。

    最高。
    名作。
    傑作。

    セドリックってば、絵にかいたようにパーフェクトな少年!

    こんな完璧な“イイやつ”、現実にはいるわきゃないよね~、と分かってはいても、それに鼻白むことなど全くなく、無邪気で可愛く美しく賢い少年セドリックの一挙手一投足から目が離せない!

    読んで清々しく、心洗われること間違いなし。大人にも薦めたい。いや、心汚れっちまった大人にこそ、薦めたい。

    文体も内容も、装丁や挿し絵、ルビ打ちやら注釈など、隅から隅まで「ザ、児童書」なもんで、通勤電車で読むのはちと気恥ずかしかったけれど、途中からはそんなことは全く気にならなくなるほどのめり込んでいた(笑)。


    文句なしの、★5つ、10ポイント。
    2017.10.11.図。

    ※アニメ版を観てみたくなった。

    ※世界名作劇場みたいな良質のアニメシリーズ、復活されるべき。妖怪ウォッチだの、玩具メーカーの手先と成り果てた仮面ライダーシリーズなどより数十倍、子供に観せる意義がある。

    ※解説文で知ったのだけど、「小公女」も、同じ作者だったのね。(「小公女セーラ」ね)

    ※読んだのはこの版ではなく「少年少女世界文学館」という児童書全集のうちの1冊。(どうせ書くなら、レビュー数が多いところに書きたかったため)

    ※自分が読んだのは、村岡花子さんの訳だったが、他の方の訳も読んでみたいと思った。

  • 子供地代には手にしなかった本。
    大人になってから、児童書を読み進めるのが難しいときもあるが、
    主人公セドリックの天真爛漫な愛らしさ、優しさに引き込まれて、優しさ溢れる行動に読み進めるスピードが止まらなかった。その母親の温かく、セドリックを包み込む優しさが、セドリック始め、まわりの人たちを包み込んでいき、読者も包まれるような感覚になれる。ホッとする。
    荒れすさんだ祖父が、セドリックによってすこしずつ変化していく様子が現実でもそうあればと願ってしまう。
    祖父はいい人だと信じる、その信じるに人は応えたくなるとも教えてくれた。
    自分も子供を信じてあげたいと重った。

  • 愛を知らない偏屈爺さんが、美しい精神を持った少年に心を浄化されていく話。

    世界中の人間が好きなやつ〜〜!(主語デカ)
    こういうので、いや、こういうのがいいんですよ。
    ちょうど最近心を痛めていたので、冒頭の喪に服す母親を抱きしめて慰めたいと考え、実行する少年の姿を見て早々に呻いていました。愛情が眩しい。

  • 「アメリカで愛情こまやかな母のもとに生まれ育った少年セドリックは、一度も会ったことのない祖父のあとつぎになるために、イギリスに渡ることになった。貴族である祖父は高慢で頑固な人物だったが、セドリックの無邪気で温かい心にふれ、しだいに変わっていく。生き生きとした新訳でよみがえる、バーネットの不朽の名作。【小学4・5年から】」

    ・岩波少年文庫が訳が完訳でことばもきれい。

  • 過去分

    祖母からもらった本

  • 小公子セディ(セドリック)が優しい性格と、他人のことを考えられる賢さで、悪い人もよい人と思い接することで、まわりを良いものに変えていくすごさに感動するお話です!
    私は、このお話を違う本でも読みました。何回読んでも面白いです。

  • 素直。人を信じる。人の良いところを見る。正直に話すけど、相手の気持ちも考えて話す。
    いつでも真剣。常に勉強。周りの人が幸せかどうか、困ってる人には手を差し伸べる。おじいさんの意地悪な心動かされたんはセドリックの愛情やったんやな〜。セドリックのように私もなりたいな〜

  • 何度でも読みたいほど好きな物語。セドリックみたいな人間ばかりだと、穏やかに暮らせるだろう。読み易い。

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著者プロフィール

一八四九年イギリスに生まれる。幼いころに父を亡くし、十六歳のときに一家でアメリカ合衆国に移住。十八歳のときに初めて、短編が雑誌に掲載される。以後、アメリカとイギリスを行き来しながら、大人向けの小説や戯曲、子ども向けの物語を多数執筆し、人気作家となる。一八八六年に発表した『小公子』は、空前のベストセラーとなった。『オンボロやしきの人形たち』は、アメリカで一九〇六年に発表された。ほかの作品に『小公女』『秘密の花園』『消えた王子』など。一九二四年、アメリカで死去。

「2021年 『オンボロやしきの人形たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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