兵士のハーモニカ――ロダーリ童話集 (岩波少年文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001142136

感想・レビュー・書評

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  • 「チポリーノ」に始り「青矢号」「ファンタジーの文法」を耽読しました。最近では「猫とともに去りぬ」「羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳」「パパの電話を待ちながら」と翻訳(新訳含む)が増えて嬉しい限りです。

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    「兵士が手にしたハーモニカには、ひとを仲直りさせるふしぎな力があった――。表題作のほか、世の中に反発して成長をこばんだ少女のお話「大きくならないテレジン」や、若者がゆかいな道連れといっしょに王さまの愛馬をつれもどす「カルッソとオモッソ」など。ユーモアと風刺、人類愛につらぬかれた粒ぞろいの18編。」

  • 人間の本質を突くユーモアとペーソツに溢れている❗️

  • おとぎ話を土台にしているので王様がよく出てくる。封建時代。ロダーリらしく、かなり悲惨な環境にいる子供や大人が出て来るが温かい目線が感じられる。ファンタジーに「あふれた海へとこぎだした高層マンション」、ラストの展開が解説でも触れられている通りとても重い「兵士のハーモニカ」が印象に残った。

  • 8/2掲載 新ひだか町三石図書館 新山氏

  • イタリアの児童文学界の巨匠・ロダーリの童話集。最初のお話が好きだった。大きくなりたくないけど、人助けの為に少しずつ大きくなってしまいには巨人になっちゃう女の子の話。表題作は、なんともせつない読後感。ささやかな人助けはできても、簡単に世界は救えないんだなー。「はだかの王様」や「ヘンゼルとグレーテル」を捩った作品もあり読み応え抜群。ロダーリは短編の方が魅力的かな。2012/447

  • フェアリーテイル短編集。ロダーリはやっぱりいい。ほどよく現代的なスパイスがあります。読後感がいい本です。

  • 図書館に行ったついでに短期集中読破。児童書は読みやすいので速読の練習にうってつけ。

    どこかで聴いたことがあるような話も交えつつ、結構深い話もあって、予想以上に楽しめました。大きくなるのをやめた女の子の話、兵士のハーモニカが印象に残った。この2つは、ある意味対極?

  • いや、すばらしい!
    まさに現代版おとぎばなし。
    どこかで聞いたことのあるような、でも初めてのおはなしたち。
    イタリアを代表する作家さんだそうな。
    なるほど、どうりでききなれない名前の登場人物ばかり。

    一番好きなのは大きくなるのをやめた女の子のはなし。
    小さいままでいたい。
    結構私にとっては根源的な願いで、それを軽々とやってしまったテレジンがうらやましい。
    でも、彼女は身体の成長をとめるのと同時に心の成長をとめたわけじゃあなかった。
    だから、怒りを、憎しみを、超えることができた。
    うーん、なかなか深い。

    結構どのお話も、さらりと流せないとこがあって、
    でも読みものとしては楽しく、とても完成度が高いように思う。

    印象的だったのは題名の兵士のハーモニカ。
    まさか、そんなラストが待っていようとは。
    年老いてつかれきっていてもあきらめない。
    うーん、私だったらさっさと諦めて家に帰るぞ。
    でも、でもでも、本当に、そんな夢のような世の中にできる力があるのなら・・・・・・、あきらめちゃあ、いけないのかなあ??

    楽しかったの高層マンションのおはなし。
    とっても素敵な想像力。

    「ファンタジーの文法」
    読んでみたくなった。
    わたしでもおはなしつくれるかしら?

  • [図書館]
    読了:2013/3/9

    もっと風刺がきついのかと思ったが、そうでもなかった。
    レオ十世の戴冠式とか、どう考えたらよいものか分からないものもあった。

    「無知な人間にとっての最高の罰は、自分こそ誰よりも知識が豊富で優秀であると思い込ませておくことだ。そうすればいつまでも無知から逃れられないのだから」

  • 可愛らしくて、穏やかで、ちょっとシニカルな童話集…と思って読み進めるといきなり叩きつけられるようにブラックな描写がバンバン出てきて私は再起不能。
    さすがチポリーノの作者。「物語はめでたしめでたしで終わったけど、現実ではそうはいかないよね」とか最後に書くか、普通。この斜に構えた感じがたまらない。

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著者プロフィール

1920年生まれ、1980年没。イタリアの作家、詩人、教育者。1970年、国際アンデルセン賞を受賞。20世紀イタリアで最も重要な児童文学者、国民的作家とされている。『チポリーノの冒険』『青(あお)矢号(やごう) おもちゃの夜行列車』『空にうかんだ大きなケーキ』『羊飼いの指輪 ファンタジーの練習帳』『猫とともに去りぬ』『ランベルト男爵は二度生きる サン・ジュリオ島の奇想天外な物語』『パパの電話を待ちながら』『緑の髪のパオリーノ』『クジオのさかな会計士』などがある。

「2022年 『うそつき王国とジェルソミーノ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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