大きなたまご (岩波少年文庫)

制作 : 松岡 享子 
  • 岩波書店 (2015年8月19日発売)
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  • レビュー :11
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001142266

大きなたまご (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • アメリカの小さな町に住む12歳の少年ネイトの家のめんどりが大きな大きな卵を産んだ。一生懸命温めるめんどりのためにネイトも卵をひっくり返すのを手伝うが、3週間たっても、4週間たってもかえらない。
    諦めようと思ったところ、古生物学者のチーマー先生と出会い、もう少し温め続けて欲しいと言われる。

    1月半たってある朝、卵がかえっていた!なんと中から出てきていたのは、恐竜のトリケラトプスだった!!!

    アメリカ流ナンセンスユーモアが楽しい。

    高学年向きとあるが、話の内容から中学年でもよいかも。

  • 古き良きアメリカがここにありました。
    子どもは親の手伝いをよくし、親は子どもの自主性を尊重する。

    朝起きたら鶏の世話をします。エサをやり、水をやる。
    それからまきを台所に運ぶ。
    ネイトのお父さんは、地元の小さな新聞社をやっているので、ネイトは朝ご飯がすむとお父さんと印刷所に行きます。
    新聞を折ったり、自転車で町中に配達したり。

    ネイトが世話をしているめんどりが、巨大なたまごを産んだ時も、ネイトは一生懸命面倒を見ました。
    それは、義務ではなくて、そうしたかったから。
    なかなか卵がかえらず心配したり、生まれてきたのが恐竜だったのに驚きつつも、かわいがって世話を焼きます。

    が、そこに大人の思惑が絡んでくると…。
    ネイトの親も、学校の先生も、初めて恐竜を認めてくれたチーマー先生も、とても誠実で子ども思いのいい大人です。
    しかし、世の中にはそんな大人ばかりではないのです。

    大食いで、時代遅れな恐竜という生き物は、買う価値がないから動物園で飼うべきではない。殺してしまえという政治家。
    私はチーマー先生が何かとっておきの秘策を出して恐竜を救うのではないかと、ずっと期待しながら読んでいたのですが、チーマー先生は良識ある大人なので、決められたことには従う人です。
    このままでは、恐竜は殺されてしまう。

    動物園から恐竜を盗み出して助けようというネイトに、チーマー先生は言います。
    「ねえ、ネイト君。上院議員がああやって息をしていられるのは、なんのおかげだと思う?」

    民主主義が正しく機能しているアメリカ。
    自分の意見を述べること。
    同じ考えの人と協力し合うこと。
    それが、大人の横暴をひっくり返すこともできること。

    今はもうあまり読まれなくなったタイプの児童文学かもしれませんが、社会が子どもの成長を見守り促すことの大切さは、不変だと思います。

  • 農場の子が、夏休みに見つけた卵を温める。
    あまりの大きさに、何が出てくるのか、いつ出てくるのかと、思案しながらも、詳しい大人に相談したり、温める工夫をしたりして過ごす。苦労を重ね、何も生まれないのでは?という不安を振り払い、温めた先に産まれたものは、予測できたものとはいえ、またそこからの飼育が大変なのですが、動物への無償の愛を持つ男の子が素敵です。一時はどうなってしまうかと思いますが、ハッピーエンドで、読後感も良いです。文庫で出版されて目にすることができ、嬉しい一冊。

  • 1956年発表の児童文学。2015年岩波少年文庫版を読了。

    庭で飼ってるニワトリがある日巨大な卵を産み、そこから孵ったのは何と恐竜・・・というトンデモ話を飼い主の子どもの視点でリアルかつユーモラスに描いた作品。大人たちの滑稽さをけっこう辛辣に描いていて楽しめます。古き良き時代の児童文学という感はしますが良いです。

  • 楽しかった~。
    最初は鶏から恐竜が産まれるなんて、ってバカにしたかんじで読んでいたんだけれど、どんどんお話しにひきこまれて、ネイトと同じ気持ちになっていました。
    チーマー先生が素敵ですね。こんな大人が周りにいたら、こどもは幸せ。

  • ニワトリの卵からかえったのはなんとトリケラトプス!古きよきアメリカ児童文学。

  • おもしろかったー!
    読める子は小学2年生くらいから
    皆に薦められるのは3年生くらいかな

  • 家でかっていた鷄が大きな卵を生んだ!硬いかわのようなからで、鷄くらいの大きなさ。ライトが世話するが、一向にかえらない。六週間たって生まれたのは、なんと、トリケラトプス。草を食べて食べて、どんどん大きくなって。実に、おもしろい☀!

  • ネイトが家で飼っていためんどりが、とてつもなく大きな卵を産んだ。その卵からかえったのは、なんと恐竜トリケラトプス!こんなことがあるなんて!ネイトは恐竜を一生懸命育てますが、恐竜には寒すぎる冬が近づいてきました。このまま家で飼うことはできないけど、恐竜から離れることもできません。そこで…。そんなバカな、という始まりですが、読み進めるにつれて、恐竜が本当に生きて今ここにいるような気がしてきます。ネイトといっしょにハラハラしてしまう、楽しい物語です。

  • 『大きなたまご』というタイトルからして、ワクワクする。そもそも「たまご」ってものが人をワクワクさせる素敵なアイテムなんだよな。何が生まれてくるんだろう、鳥かな、爬虫類かな、それとも全然想像していなかった何かかな…って。しかも「大きな」たまごだなんて、尚更ドキドキだ。

    生まれてきたたまごの中身と共に、主人公の男の子が毎日を過ごしていくわけなのだが、ここで、奇想天外な大冒険が始まらない点が、いい。不思議なパートナーと共に、日常をどう超えていくかって話であって、だからこそ、親近感もわくし「そうかー、実際飼うとなったら○○が大変だよなぁ。」と、今の自分の生活に置き換えて楽しむこともできる。淡々と日々を暮らしながら、そのなかで、できることを模索して選択していく感じが、リアル。そしてそこが良い。

    ちなみに、パートナーの巨大生物くんの方は、人間の言葉を話したりはしないし、派手に物語に登場することもない。自分の本能に従って真面目に生きているだけ。でもそれを、人間の側があれこれまくし立てて、生かせとか殺せとか勝手なことを議論する。だから、ある意味では寓話なのだろうなとも思う。

    また、この物語の特徴のひとつに、主人公の男の子の作文のような語り口で物語が展開していく、という点がある。これがまた独特で、本当に、そのまま作文のお手本にもできるような、きちんとしていながら個性の感じられる文体なのだ。だから、この作品を夢中になって読むくらいの年齢の子供たちにとっては、無意識のうちに素敵な教科書にもなるかもしれない。こんな作文を子供たちがどんどん書けるようになったらとても嬉しい。

    うーん、私だったら、やっぱりティラノサウルスとな生で見てみたいけど…。でも飼うのは難しそうだなぁ。トリケラトプスは草食だからいいけど、ティラノは肉食だし…。背中に乗るとかもできなさそうだしね。

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