聊斎志異 (岩波少年文庫 507)

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  • Amazon.co.jp ・本 (282ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145076

感想・レビュー・書評

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  • 仙人、道士、亡者、狐や烏、虫たちもいる不思議な世界。

    読んでいると雰囲気は国語の授業で習った漢文。でも教訓めいたものではなく、時には理不尽でもある。昔々で始まる昔話、おとぎ話。出てくるアイテムは中国らしいけれど、日本や他の外国でもありそうな、恩返しや危機一髪の物語。

  • どこかで聞いたことのある中国の不思議な話

    全494話のうち31話の抄訳本。
    太宰治の小説や芥川龍之介の小説の元ネタも載っている。

  • 「雲が湧く石(石清虚)」の、みんな石に夢中なのがやけに面白かった。主人公の邢(けい)が、高官やら泥棒やらに奪われて必死で取り戻しても、最後まで特に実益はなにもない(しかし満足している)というのがなんか好き。
    「酒の精(酒虫)」は、いくら酒を飲んでも酔わない劉が、僧に「どこか具合の悪いところがありますな」、いくら酒を飲んでも酔わないのは酒虫のせいです、と言われ、酒でおびき寄せて体内から追い出してもらった、ところまでは良かったものの、「以来、劉は酒を仇のように憎むようになったが、そのうち次第にやせ細り、家も日ごとに貧しくなって、三度の飯にも事欠くようなありさまになってしまった。」という結末にはびっくりした。まさかのバッドエンド。
    礼金を受け取らず、ただその虫をもらいたいと言った僧。「これは酒の精で、これを水をいれた甕に入れてかき回せば、うまい酒になるのです」…もしやこれは僧に騙された話だったのだろうか。
    聊斎志異というと、「かわいい幽鬼たち(小謝)」のような話ばかり、というイメージだったけれど、「大地震(地震)」のような普通のお話もあったりして面白かった。いつか全訳本も読んでみたい。

  • 「かわいい幽鬼たち」が好き

  • 梨の木をたちまち生やした道士、こおろぎになった少年、菊の精霊の姉弟、豆粒のように小さな犬、美しい幽霊…伝説や民話をもとに創作を交え描いた中国清の時代の怪奇幻想小説集。全494篇と言う膨大なそれらから特に知られる物語を収録。聊斎志異ってなんじゃらほい? と言う初心者の方はまずこちらを。

    読んでいた小説で「種梨」の話が出てきて、お恥ずかしながら聊斎志異は名前は知っているけど収録された話はぜーんぜん知らず、たまたま図書館で見つけたこれで少しさらってみようということで。志怪小説や伝奇小説をミックスした感じの小説集なんですね。
    ほんとに入門編と言う感じだったので出来たらまた他の抄訳とか読んでみたい。これをもとに書いた太宰の話とかも気になるな。好きな話は「義理固い亡者」かわいい幽鬼たち」「人食い虎の罪滅ぼし」などです。

  • りょうさいしいと読みますが,31/494~種梨・促織・王六郎・偸桃・耳中人・労山道士・尸変・九官鳥・狐嫁女・黄英・野狗・王蘭・竹青・江中・画皮・小猟犬・酒友・石清虚・義鼠・陸判・緑衣女・地震・張誠・考城隍・酒虫・小謝・噴水・聶小倩・趙城虎・公孫九娘・羅刹海市~清の時代,期待されながら科挙に落ち続けた人物が世にも不思議(異)な物語を書き記した(志or誌)494編から31を選抜。実際にあった話を交えることで怪奇譚も本当にあったことのように思わせる。九官鳥を表す句に鳥・谷に鳥が出てこなくて残念。こうやって題名を眺めると,偸桃と小猟犬,酒虫が面白かったかな。中国人が好きな「怪力乱神を語らず」という孔子の気持ちが解るか。しかし,理解しがたい話も多い

  • 中国の怪奇小説を集めた『聊斎志異』から31篇を抜粋し、
    中学生向けに易しく訳した本です。
    本当に易しい訳なので、すらすらと読めました。

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