科学と科学者のはなし: 寺田寅彦エッセイ集 (岩波少年文庫 510)

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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145106

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  • 大好きな本です。岩波少年文庫の一冊ですが、私の愛読書のひとつです。科学が身近なもので、科学的なものの見方を易しく語るように紡ぐ、寺田寅彦氏の文章は俊逸です。
    目の前の湯呑茶碗から上がる湯気の話が、気候や自然現象へと導く『茶碗の湯』。「天災は忘れたころにやってくる」は寺田氏の言葉だといわれているらしいが、その由来とも思われる『津波と人間』は、災害国家・日本に忘れてはならない警鐘の一文です。
    特に大好きなのは、『夏目漱石先生の追憶』です。漱石がまだ教師だったころの生徒として出会った寺田氏が、漱石との思い出を綴ります。
    夏目漱石という人の人柄が偲ばれる作品ですが、なにより文人・夏目漱石と科学者・寺田寅彦の教師と生徒の関係が生涯に及び、そこにあるほのぼのとした関係に、毎度、目尻に涙が浮かびちょっと優しい気持ちにさせてくれます。
    そして、この本を読むたびにこんな随筆が書けたら・・と思うのです。

  • 「科学者とあたま」は、覚えておこう。

    それにしても、『先生と僕』のおもしろい寺田寅彦イメージがあるので、読んでる最中あのキャラクターが出てきて困った...

    3.5

  • 明治生まれの科学者の目を通した「現象」の観察を描くエッセイ。特に、身の回りの自然を対象にしたアイデアが印象に残る。時代もあるのだろうが、夏目漱石の教え子の1人にして俳友でもあったという寺田氏の文章は、下手な文学よりも格調高い。特に第Ⅰ章が堅い文体なので、難解に感じたらII章以降から読み始めた方がいいかもしれない。中1国語で勧められる本だが、余程本を読み慣れているのでなければ、文体・内容共に高校生でちょうどいいかと思う。ややもすれば科学偏重になりがちな現代より、先を見た科学者の視点には是非触れてほしい。

  • 電車の話、面白かった

  • 数学が不得手(アインシュタインと同じく)だが、物理学者になった。俳句で夏目漱石に師事、『猫』にも登場/「涼しい」は高温多湿な地に住む「日本的感覚」/「天災は忘れた頃にやってくる」同言は無し、類似『津波と人間』’33。人災である国家間戦争も“戦争責任”を目され誅された人々が死没し忘れられた頃に再発するのがあまりに多い。子孫は先代の遺産を忘れて「自分らのほうが賢い」と思い上がるからか/科学技術が生活・産業を便利にすることはあるが、戦争などで破壊に用いられるならば科学は無価値、ないし“無いほうがよかった”のか?

  • 寺田寅彦すごい!
    電車の混み具合を計算しだしたときは「この人大丈夫!?」ってなったけど、その変人っぷりが最高。
    最近、彼の文体を真似してエッセイを書きはじめた。

  • さすが、科学随筆の古典!
    「積分」など、中学生には、ハードル高い部分もあるが?
    文体が1世紀前に書かれたとは思えず、読みやすい!

  • 『科学と科学者のはなし』「科学的知識」と「経験的な判断」をつなぐ|城取一成|note
    https://note.com/kazushirotori/n/n4cde95585484

    科学と科学者のはなし - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b269717.html

  • 請求記号 914.6/Te 43

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著者プロフィール

1878–1935
東京に生まれ、高知県にて育つ。
東京帝国大学物理学科卒業。同大学教授を務め、理化学研究所の研究員としても活躍する。
「どんぐり」に登場する夏子と1897年に結婚。
物理学の研究者でありながら、随筆や俳句に秀でた文学者でもあり、「枯れ菊の影」「ラジオ雑感」など多くの名筆を残している。

「2021年 『どんぐり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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