レ・ミゼラブル 上 (岩波少年文庫 536)

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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145366

感想・レビュー・書評

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  • ミュージカルや映画等有名な作品!
    岩波少年文庫なので、少しくどいところもありますが、スッとストーリーが入りやすく読みやすかったです✨
    舞台は19世紀のフランス。主人公ジャンバル・ジャンという男は、一切れのパンを盗んだことを罪とされ、10年以上の苦しい監獄生活を強いられ、やっと脱獄しても、追われる身として生きなければならない、、しかし、司教やある女性との出会いにより大きく人生が変わります。
    善と信頼は人をここまで大きく、明るくさせ、希望を持たせてくれるんだと教えてくれる話でした。

    まだ上ですが、どうか主人公と、この表紙の娘に幸せがあって欲しい。。と思いました

  • T図書館
    ジャンバルジャンの周囲を主として抜粋
    話をよくするために1、2ヶ所前後を変え、見出しを新しくつけた(訳者あとがきより)
    2012年映画化
    高校生以上向け

    《著者》
    1802年軍人の子供として誕生
    フランスの詩人 小説家
    10代から文学に夢中
    1820年死刑囚がギロチンにかけられたのを見て小説の着想を得た
    1930年 劇作家
    1841年 アカデミー フランセーズの会員
    1845年 貴族院議員、小説に着手
    1851年 ナポレオン3世のクーデターに反対し 国外追放
    1861年小説完成、貧困こそがあらゆる社会悪の根源だと訴えた
    19年の亡命生活
    1870年 共和制の成立したパリに戻った

    《感想》
    読みやすかった
    文庫本は難しいのでこちらで十分だ
    訳が淡々としていて物足りない所もあった
    歴史的背景を考えると、人々も荒んでいて、とても面白いなんて言えない内容

    版画のような挿し絵が、当時の雰囲気があって非常によい
    挿絵画家のエミールバヤール、1879年「虐げられる子供」ユーグ版で描いたもの

    中学生の読み物とあった
    読めるには読めるが、この痛ましさを感じるられるのは高校生以上だと思う
    世界史の勉強に役立てることもできる

    ○ジャンバルジャンの罪について
    姉夫婦の家にお世話になっていた
    その後、姉の夫が死に自分が父親代わりになった
    52「一家にはパンがなかった
    本当に一切れのパンもなかった
    それに7人の子供(全員姉の子供)
    53その手はパンを1本つかんで引っ込んだ
    夜間、家宅を破壊して、窃盗を働きし廉(かど)により、時の裁判官の前に連れて行かれた
    密猟もやっていた
    不利な結果になった
    5ヵ年の懲役に処せられた」
    以上抜粋

    「パンは一切れ盗んだ」とよく聞くが、「家に一切れがない」とごっちゃになっているのではないだろうか
    本当は「1本」でこちらが正しいと思う
    懲役中に4回脱獄し、合計19年監獄に入ってた
    脱獄する度に加算されたので、19年はパンを盗んだだけの刑罰ではない
    脱獄しなければよいのにと客観的に思うが、実際数多くいたそうだ
    労働者は1時間働いても、バケット2本を買うこともできないほど貧しく、出所しても黄色いパスポートの所持を義務付け、職にありつくことができず再犯に走る人がいたという
    子連れでは働けないのも事実だ
    当時の女性の仕事は、お手伝いさんかお針子位しかなく、死なないでいるのがやっとのこと
    本当に何という時代だったのだろう

    終盤
    若い女性ファンティーヌは、娘コゼットに会わせてとジャンバルジャン(オーナーという立場)に託していたさなか、亡くなってしまう
    彼はコゼットを悪どい夫婦からコゼットを奪還
    親子の形としてしばらく穏やかな日々を過ごした
    しかし彼は常に追われる身である
    コゼットを修道院に預け、顔を出して見守る
    下巻へ

  • 岩波少年文庫 豊島与志雄訳はその時代の貧しさや人間性が手に取るように著わされていて先を読まずにはいられない魅力に満ちていました。

  • 「パンを盗んだことから19年物監獄生活を送ることになったジャン・ヴァルジャン。人生に絶望していた彼は、ある出会いによって生まれ変わります。19世紀フランスの激動のなか、人々がつらぬいた愛と正義に胸が熱くなる名作。」
    映画化。

  • 餓死しそうな女の子の為に盗んだパン1切れで19年の監獄生活を送ることになったジャン・バルジャンの物語です。また19世紀のフランスの社会情勢や人々の暮らしも描かれています。ミュージカルや映画にもなった傑作です。

  • 恥ずかしながら『レ・ミゼラブル』って、読んだことがなかったのですよね…
    かと言って、うっかり手を出すには長過ぎる…
    …ということで、前に『モンテ ・クリスト伯』を読んだ、岩波少年文庫で。まずは上巻を読了。
    そのときにも書きましたが、この、岩波少年文庫、「子ども向け」とあなどれません。『レ・ミゼラブル』については、本筋と関係ない歴史解説部分をカットし、ジャン・ヴルジャンの物語に絞った訳で、とても読みやすく、ストーリーに集中できます。大人が読んでも幼稚な感じがしないのが◯。岩波少年文庫全般に言えますが。

  • ずっと題名しか知らなかった名作を読了。あの有名な子供の絵の意味をやっと知った。
    (あとがきより抜粋)「真冬の朝、穴のあいたぼろを着たコゼットが大きなほうきを持って店先を掃除しているあの有名な絵は、エミール・バヤールという挿絵画家が1879年に出たユーグ版の中で描いたもので、「虐げられる子供」というイメージの原型をうまく表現しています」

    パン1切を盗んで計19年投獄されたヴァン・ヴァルジャンの追われ続ける生涯。小さなコゼットを他人に預けて、針仕事でギリギリの生活を送った母親ファンティーヌ。預け先で労働力として酷使され虐待されている小さなコゼット。恋愛をしたり民のため革命に身を投じる青年マリユス。
    現代でも日本や世界のどこかに通じる様子は作者ユーゴーの時代によく見られたことだそうで(あとがき参照)多少のご都合主義展開はあっても読ませる小説でした。

    私的には救出したコゼットの寝顔にメロメロになってるジャン・ヴァルジャン、成長したコゼットに恋したマリユスを嫌うジャン・ヴァルジャンがなんともほっこりしました。

  • さすが名作。

    ミュージカル映画を見た後なので、内容は知っていましたが、やはり本で読むのもいいですね。

    古典の翻訳って読みにくいのが多いですが、これは比較的読みやすいと思いますよ。

    「有名な作品だから取り敢えず」と思っている人にいいのでは。

  • 約10ヶ月かかって読了。余談が多くてなかなか読み進められなかったけど、それだけに読み終わった後は達成感。映画やミュージカルでは省かれたエピソードがたくさんあり、物語を構成するあらゆる登場人物の群像劇がこの作品の醍醐味だと思うので、映画等で興味持った人はぜひ読んでほしい。

  • 貧困、善と悪について深く考えさせられた本。

    マドレーヌ氏として生きていたジャン・バルジャンが、法廷にて自分の姿を明らかにしたことで再び逮捕される点に疑問。
    →前科者が自身の身柄を偽っていたこと自体が罪とされていたのでは、というコメントに納得

    後半に向かうにつれて盛り上がってきた。
    買おうかな。

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