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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784001145670
感想・レビュー・書評
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「あの頃はフリードリヒがいた」の続編。模範的でいい奴のハインツも、ヒトラーに批判的だったギュンターも「普通」の少年だったぼくも戦時下のドイツの渦にまきこまれていく。中でもギュンターがヒトラーユーゲントに入ったのが衝撃だった。「なぜあんなことになったのか」と思えるような時代でも、その時その場にいて飲み込まれ、そして主体的に関わっていく感じがリアル。
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【あのころはフリードリヒがいた】の続編です。戦争という狂気の時代を生きるということは、なんと恐ろしいことでしょうか。そんな中、これが正しいことだと信じて行動する少年たちの純粋さが、読んでいて辛かったです。戦争の時代、世界中でこのようなことが起きていたということを決して忘れてはいけないと思いました。
戦争が終わると、私たちは犯人探しのように加害者を見つけて弾劾しますが、様々な人たちが様々な立場で、その時代をどんな気持ちで生きていたのかということを忘れています。どれだけ多くの苦しみと悲しみがあったことでしょう。その時代を生きることしかできなかった彼らの人生を、私たちも自分のことのように生きていくことが、戦争を抑止する本当の力になると思いました。 -
前作は、ユダヤ人であるフリードリヒとのつながりを中心でした。本作では、自分が戦時中のドイツ人になっていく様子を、同じように落ち着いた文体で記載しています。戦前・戦中は、すべての人が単調に戦争につきすすむわけではなく、日々の生活をどうするかに追われる中、徐々に変わっていく様子が書かれています。著者の経験を書いたそうですが、それがとてもリアルで、より恐ろしいと感じる内容でした。
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「あのころはフリードリヒがいた」と、ほぼ同時代を描きなから、視点としては、ヒトラーユーゲントの一員としてどう過ごしていたか、ということが描かれている。
少年~青年までが「組織」として統率されている。
だから、そういうのになじめる子にとっては、わりとわくわくできたかもしれない。
ただ、行き着くところは戦場なんだ。
一寸先には死があるんだ。
大切に大切に育ててきたのに。 -
「あのころはフリードリヒがいた」の続編となるこの作品。
この作品は、ヒトラー・ユーゲントに入団した
3人のドイツ人少年の経験を書いている。
この作品を通して、少年達の中にも様々な葛藤が
あったことが分かる。
すぐに染まった者。
何かおかしいと思いつつ、進むしかなかった者
できるだけ抵抗した者など。
でも、これはドイツだけの話だけでなくて
戦時中は、日本でも同じようなことが
多かれ少なかれ起きていたのでは
ないかと思う。
このようなことが二度と起こってはいけないと思う。
この作品もリヒターの体験を基に書かれているので
まえがきのリヒターの言葉がとても重い。 -
ヒトラー・ユーゲントに入団した日々が淡々と綴られる。物語になっちゃうと変な感情移入しちゃうけど、そうではないから色んな角度で考えられる。けど辛い。賢く生きる…それがいいのか悪いのか。
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うーん、前作の方が良かったかな。淡々とあの時代のドイツの少年が過ごしたであろう事柄が書かれている。
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あの頃はフリードリヒがいた同時期を、別の視点、ヒトラーユーゲン側から物語を語っている点がとても面白かった。
立場によって見方や考え方、苦悩がある事をこの本から学ぶ事ができる。
また主人公の戦友・ギュンターの父は最初ナチス反対派だった後、後半では戦争に積極的に。
社会情勢が人を変えてしまったひと場面だ。
洗脳といえばいいのか、同調圧力と言えばいいのか、
社会の雰囲気が一方方向へ進まないといけない状況には恐怖を感じる。反する考えを持とうもんなら、異端人とレッテルが貼られる、社会の構図が異様であり、恐怖だ。 -
2017.08.11 図書館
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おととい読了。「あのころはフリードリヒがいた」の続編。
いくつものシーンが途切れがちに語られ、総体として「ぼく」が体験した時代が浮かび上がる。訳者あとがきには「事実に語らせる」方法によって感傷が極力排除されている、とあるけれど、ノスタルジックとは言わないまでも、振り返って書くからこその色は、そこかしこにあるような気がする。ナチ時代から学ぶことは、「事実」なるものがそうした色に依ってしか成立しえない、ということではないのかしら。
原書もいつか、読んでみたいな。 -
登場した作者の友達は無事復員できたのか。書いてない辺り、復員できたのは作者くらいなのでは。
戦争はいやですね。戦争に盛り上がっていくあの独特な雰囲気もいやだ。 -
冒頭の著者の言葉、「わたしは参加していた。〜わたしは、もう二度と信じないだろう。」が衝撃的で、読み終えるまで心臓の辺りでもやもやと沈澱していた。年号と共に付された「ぼく」の年齢が自分の歳に近づくにつれもやもやは濃くなった。
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図書館の本
内容(「BOOK」データベースより)
『あのころはフリードリヒがいた』の続編。優等生のハインツ、時代の流れに素直には従えないギュンター、そして“ぼく”―ヒトラー・ユーゲントに入団した3人のドイツ人少年が経験したことは?戦争へ突入していく日々を淡々と描く。中学以上。
この時代ティーンエイジャーだったドイツの男の子は多かれ少なかれこのような生活を送ったのだと思う。
自分のおかれている状況なんて把握できるはずないと思うの。
かなり冷静に思い出して当時の様子を書いてくれたのだと思う。
16歳ですでに銃の扱い方を伝授されヒトラーの英雄とおだてられ、軍人がかっこいいものだと洗脳されれば志願兵になるよね、教育ってとても大事。
この時代親も自分のポリシーを子供に伝えられなかったことも悲しい負の連鎖になっていたような気がします。
Wir waren Dabei by Hans Peter Richter -
あの頃はフリードリヒがいた、と同時期に進む物語。「ぼく」がフリードリヒのときの「ぼく」なのか、はじめはわからなかった。もうちょっと交じっていて欲しかったのかもしれない。
ぼくは本当にあの頃のドイツの少年で、隔たれた世界にいた。善悪よりも、場に流されてしまう少年である。
熱狂的なヒトラー派のハインツと共産党派の父をもつギュンター、ぼくの目線から見たこのふたりの友情と言うのは、一応ぼくも交えているが、ぼくとは一線はなれた堅い結びつきになっている。物語の最後に何もいえなくなる。 -
「あの頃はフリードリヒがいた」の続編です。
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「あのころはフリードリヒがいた」に続くリヒターの本。ナチスに、戦争にだんだんと巻き込まれていくドイツの少年。他人事ではなく、自分もそこにいたのだという視点。あぁ戦争はいやだいやだ。11 Jan 2007
ハンス・ペーター・リヒターの作品
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