ジーンズの少年十字軍〈上〉 (岩波少年文庫)

制作 : ヴァウター・トウルプ  Thea Beckman  西村 由美 
  • 岩波書店 (2007年11月16日発売)
4.33
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  • レビュー :5
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145830

ジーンズの少年十字軍〈上〉 (岩波少年文庫)の感想・レビュー・書評

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  • オランダの少年ドルフがタイムマシンで少年十字軍の時代にトリップする話。

  • 少年小説の王道設定が詰め込まれた、良書。
    とかく主人公ドルフが魅力的で、中世ヨーロッパと読者とをつなぐ素晴らしい懸け橋となっている。彼が自身の価値観・判断と、現状との折り合いをつけて行く過程、その際の心理的葛藤や、齟齬に対する焦燥、あるいは驚愕が臨場感をもって胸に迫る。
    少し気落ちした時などは、読み返してドルフの真摯さに励ましてもらっている。

  • 13世紀のフランスへ馬上槍試合を見られる、と冒険を夢みて知り合いの博士が発明したタイムマシーンに乗ったドルフ。しかしたどり着いたのはフランスではなく、ドイツだった。そして何千人もの6-7歳にもならない幼い子供たちもいる少年十字軍の真っただ中に着地した。
    元の時代へと帰れなくなったドルフは、苦難にさらされている子供たちを見過ごせず、十字軍の一行に加わり、食べ物を与えたり、子供達から伝染病を遠ざけようと奮闘する。エルサレムへと向かう8千人の子供たち。病気や寒さ、溺れたり、山道で足をすべらせたり、何人もの子供たちが死んでいく。 少年十字軍を集めろと天使から告げられたというニコラースと二人の修道士、聖なる人の前で海は割れると信じ、その場面をみるために、進み続ける子供たち。

    子供達の信じやすさ信仰の深さに、読んでいて恐ろしいものを感じる。彼らは本当にたどりつけるのか。向かってる先は本当にエルサレムなのか。ひたむきなドルフの姿。
    これ1972年に出版されたそうですが、今も読み継がれているのがわかります。

  • 何かを純粋に信じ、勇気を持って行動するなんて、なかなか難しくて、強さが必要。ドルフの行動、信念、誠実さは、たぶんそれが不可能な私たちには、まぶしくて、清々しい。トンケ・ドラフトに続き、オランダの児童書にすっかり魅了された。と思ったら、訳が同じ西村由美さん。納得!

  • この物語の魅力の1つは主人公であるドルフがその他の少年たちとはまったく異質の文化の中で育っているという点にあると思います。  周りの人たちと服装が違う、言葉が違う(古代語なんかしゃべれません)、価値観が違う(迷信、異端呼ばわり、何でも神の思し召し。)、常識が違う。  そんな異質な彼が、ふと気がつくとみんなのリーダーになっているんですよね。  

    現代的な合理性と平等社会で育った彼の言動は中世の人たちの目には時に「異端」と映るんだけど、確実に生きのびる方策を考え実行に移すことができるのが、この齢15歳の少年ただ1人なんですよ。  無秩序で「信仰心」だけの寄せ集め集団(もっともこれが本当の意味での信仰心なのか、単に苦しい今の生活から逃避できるという希望のようなものなのかは、定かじゃないけど)だった「少年十字軍」を、ひとかどの組織にしちゃうんだから、本人が生き抜くための苦肉の策と言えどもやっぱり凄い!!

    (全文はブログにて)

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