- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001145885
感想・レビュー・書評
-
「映画とベツモノすぎる!!」が最初の感想です。
宮崎吾朗監督のジブリ映画を最初に知っていた分、驚きました。あれは原作から舞台と設定、名前を拝借した全く違う作品です。
ル=グウィンが怒ったのも納得…
主人公が背負った運命から、美しい文体に惹き込まれ、ページを捲る手が止まりません。
“真の名”を教えてはいけない…はここからきていたんですね。
誰もが抱えている自分の「闇」との闘い。それは年をとっても付き纏い、向き合うことになる。
普遍的なテーマで、子供から大人まで楽しめる作品だと思いました。
このままシリーズ一気に読破したいです。 -
ずっとずっと、いつかは読むべき本だと、ファンタジーに刮目してから思っていた本にとうとう着手してしまった。
テレビでジブリ作品として見たときは、アニメキャラが他の作品とかぶる(ナウシカのクロトア、千と千尋のカオナシ)とか、ファンタジーのモチーフとしてデジャブ感が、、そしてこの本を読んでもやっぱり既視感が。もしや過去に読んだことあるのか?と思うほど。これって他のファンタジー作家さんが滅茶苦茶本作に影響を受けてるのかしら!?
50年以上前に書かれたもはや古典といってもいいのかと思うけど、世界観が素晴らしい。本の見開きにアースシーの世界というマップがついてるけど、小さい群島まで名前がついてて圧巻です。名前つけるだけで時間経ちそう、、。
地図の先にあるのは果てなのか。
ハイタカがアースシーの無二の魔法使いになるまでの物語。
ちなみに巻末の訳者あとがきは先の巻のあらすじになっているので読む際にはご注意を。先のことを知らずに読みたければ後書きはスルーしましょ
-
会社の同僚さんもゲド戦記〜アースーシーの物語を読んでるんですね…ステキな職場ですねー(. ❛ ᴗ ❛.)会社の同僚さんもゲド戦記〜アースーシーの物語を読んでるんですね…ステキな職場ですねー(. ❛ ᴗ ❛.)2025/03/19
-
2025/03/19
-
同感です(・∀・)
また、本棚に遊びに行きますねー(. ❛ ᴗ ❛.)
良き読書時間が訪れますように…╰(*...同感です(・∀・)
また、本棚に遊びに行きますねー(. ❛ ᴗ ❛.)
良き読書時間が訪れますように…╰(*´︶`*)╯2025/03/20
-
-
全編を通してセリフや心情描写が少なく、淡白な文章が続くので、血沸き胸踊る冒険活劇というよりも、主人公の内面の苦悩に迫る純文学を読んでいるような感覚になる。
主人公の人物造形がけっこう好き。少年期のゲドは高慢で虚栄心に満ちていて、そのくせ臆病。私の共感性羞恥をガリガリに呼び覚ます。胸がざわざわしすぎて、最初はページを繰るのが遅かった。けれど決して嫌いじゃないんです、そういう主人公。『はてしない物語』のバスチァンみたいで。
後半、成長した青年ゲドは、自分の慢心と非力に打ちのめされ、無口で思慮深く少し卑屈。これまた「しっかり!」とそわそわさせられるけど、嫌いじゃないです。ウジウジ具合が程よくて思わず応援したくなる。
【以下、ネタバレあり】
「影」については、解説でユングを引いて考察されているけれど、そういう専門的な知識がなくても、自分の恐れや負の部分、直視したくない部分のことだろうなと、読んでいると想像がつくよね。己との戦いということだよね。ビジュアルとしては漫画版『ナウシカ』の皇弟を思い起こしてしまった。あれは「自分の闇の部分」ではないけど忍び寄る感じが、それっぽい。オタクの存在やテレノン宮殿も、私にはかなり『ナウシカ』を想起させる描き方なので、宮崎駿はけっこう影響を受けていたんではなかろうかと勝手に思っている。
「名前」についての考え方が東洋的な気がした。「真名」を知られると力を掌握されてしまうってなんだか陰陽師っぽいよね。
ガレー船が出てきたり、時代がすごく古いような描写がされていて、これは「キリスト教文化」の影響を受ける前の西洋、いや、そもそもそんなものが無い世界の話を描いているんだろうなと思う。非西洋を描いたら東洋に近づいてしまうというのは何やら面白いね。
この作品、読みながら既視感を覚える箇所が多かった。宮崎駿だけでなく、多くの現代ファンタジーのそこかしこに影響を与えているのかもしれない。 -
面白かった。
読みやすいしまた読みたくなる本に感じた。 -
ハイタカはオジオンの下で育っていればどうなったんだろう。
そんな風に考えてしまった。
偉大とは何か。ハイタカは若すぎたんだろう。
言ってしまえば若気の至り。その代償は高くついた。 -
3巻が一番おもしろかったー!テルーが主役になってきたあたりから、ちょっと展開がしんどくなってきたかな・・・6巻は少し盛り上がりに欠けるというか、期待していたものとは違っていた。相変わらず竜は魅力的過ぎる。児童文学に目覚めるきっかけになってくれた、この作品の力はすごい。ありがとー。
-
「3巻が一番おもしろかったー!」
私は2巻「こわれた腕環」が好きです。3巻「さいはての島へ」はバトンタッチの話で素晴しいですね。「3巻が一番おもしろかったー!」
私は2巻「こわれた腕環」が好きです。3巻「さいはての島へ」はバトンタッチの話で素晴しいですね。2012/04/18
-
-
名作はできたときから名作だそうです。まだ一巻しか読んでませんが。魔法の解釈が素晴らしい。影の正体も。それ以上に自然の描写や港の人々の何気ない会話にもちゃんと血肉が通っていて、ファンタジーはスパイス程度にうまく混ぜ込まれていて、隠された真実を語っているようでした。子どもの時に読みたかったかも。
著者プロフィール
アーシュラ・K.ル・グウィンの作品






ゲド戦記、自分の愛読書です。ル・グィンさんの文章は、ほんとうにいいですよね。アースーシーが実在の世界に感じられ、人物...
ゲド戦記、自分の愛読書です。ル・グィンさんの文章は、ほんとうにいいですよね。アースーシーが実在の世界に感じられ、人物に体温が感じられるのです。両親も学者、ル・グィン自身も文化人類学者ということも、物語に説得力をもたらしているのかもしれません。個人的には、シリーズ全て、と、外伝もおすすめです(ФωФ)
コメントありがとうございます✨先程拝見したブックリスト、今まさに読みたい本ばかりでした!
ほんとうに仰る通りだと思います。...
コメントありがとうございます✨先程拝見したブックリスト、今まさに読みたい本ばかりでした!
ほんとうに仰る通りだと思います。
ご両親も学者だったのですか…納得です。登場人物がみな生き生きとしていて、リアリティがありますね。
今、「帰還」の途中なので、外伝まで読むのがとても楽しみです!
同時に、この素晴らしい翻訳の仕事ををされた、清水真砂子さんのエッセイ集「あいまいさを引きうけて」 是非、おすすめですo(^_^)o