影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)

制作 : ルース・ロビンス  Ursula K. Le Guin  清水 真砂子 
  • 岩波書店
4.06
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  • (7)
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本棚登録 : 990
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145885

作品紹介・あらすじ

アースシーのゴント島に生まれた少年ゲドは、自分に並はずれた力がそなわっているのを知り、真の魔法を学ぶためロークの学院に入る。進歩は早かった。得意になったゲドは、禁じられた魔法で、自らの"影"を呼び出してしまう。中学以上。

感想・レビュー・書評

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  • ファンタジー世界に没入できる愉しみ。
    人種や性別の扱い方がなんだか気になると思ったら、意図的だった。

  • ル・クヴィンのゲド戦記全6巻、あっというまに読了。もう、ゲドに恋してる。
    第1巻が、いちばん好き。影との戦いは、本当にドキドキハラハラで並みのファンタジー映画なんか比べもんにならない。ゲドの能力、自信過剰、驕り高ぶりヤな感じを、母親のような気もちで見守った。どうなるどうなる!?息もつけない展開!毎晩、一巻ずつ呑み込むように読んでは、終わって次!次!もうやみつき。
    もうクヴィンの作品は読み尽くすと決めた!

    最初は小1娘と一緒に読もうとしたが、ほんのさわりで彼女は眠くなり脱落。まだ難しかったか。
    と思いつつ一人で読み進めたら、まさか自分がSFファンタジーにこんなにのめり込むとは。思ってもみなかった!

  • 「ゲド戦記」の原作、シリーズ第1巻

    はじまりの物語
    ハイタカ(ゲド)の少年時代から始まる

  • 4度目にして、初めて読めた気がする。

    【読書メモ】
     ・ 「聞こうというなら、黙っていることだ。」 p39
     ・ 「わたしとりの力ではとてもだめです。どうか力を貸してください。」/「自分の名を言いなされ。」 p66
     ・ なかでお目くらましの術はいともかんたんに自分のものにしてしまったので、本当は生まれながらに知っていて、それを思い出しさえすればよかったのではないかと疑いたくなるほどだった。 p81
     ・ クレムカムレク p86
     ・ 「そなた、子どもの頃は、魔法使いに不可能なことなどないと思っておっただろうな。わしも昔はそうだった。知識が豊かにひろがっていけばいくほど、その人間のたどるべき道は狭くなり、やがては何ひとつ選べるものはなくなって、ただ、しなければならないことだけをするようになるものなのだ。」 p131
     ・ 「やあ、来たか。」オジオンは言った。/「はい、出ていった時と同じ、愚か者のままで。」 p219
     ・ 自分がしなければならないことは、しでかしたことを取り消すことではなく、手をつけたことをやりとげることなのだ。 p254
     ・ わたしの名も、あんたの名も、太陽や、泉や、まだ生まれていない子どもの真の名も、みんな星の輝きがわずかずつゆっくりと語る偉大なことばの音節なんだ。ほかに力はない。名まえもない。」/「死は?」/「ことばが発せられるためにはね、」ゲドはゆっくりと言った。「静寂が必要だ、前にも、そして後にも」 p281
     ・ ゲドは勝ちも負けもしなかった。自分の死の影に自分の名を付し、己を全きものとしたのである。 p307
     ・ 「ことばは沈黙に、光は闇に、生は死の中にこそあるものなれ。飛翔せるタカの、虚空にこそ輝ける如くに」 p307

    【目次】
     1 霧の中の戦士
     2 影
     3 学院
     4 影を放つ
     5 ペンダーの竜
     6 囚われる
     7 ハヤブサは飛ぶ
     8 狩り
     9 イフィッシュ島
    10 世界のはてへ

  • これはファンタジー好きの僕の心にどストライクな話
    ハリーポッターとは違う、泥臭い魔法使い。ずる賢い龍。
    杖はやっぱり180センチくらいのやつだよなぁ
    最初の地図の島の多さに圧倒されたけど、読んで見たらほとんどの島巡ってる。
    世界観、ストーリーどれをとっても歴史に残る作品であるだ。

  • 名著と言われる本作、今まで読んでこなかったけど、最近色んなところでオススメされていたので読んでみた。

    言い回しが難しかったり、カタカナ名がとっつきにくいと感じてしまう自分にとっては、ストーリーの流れを追うだけで苦労した。
    頭にスッと入ってこない…

    人が、自分の弱さや恐怖に立ち向かうために大切なことは、逃げないこと。受け入れること。
    このメッセージが強く心に残った。

  • 文章の一節一節が長いので、読むのに骨がおれる。楽しいファンタジーを期待している人には向かないかも。

  • 作者のル=グウィンが最近亡くなったのを知り、名前だけは、たぶんジブリの映画から知っていた「ゲド戦記」を読むことにした。戦争もののファンタジー小説と勘違いしていたのは、短いけれども非常にインパクトのあるタイトルからだと思う。原作では題名が違う。
    第一巻は、少年ゲドが魔法使いになるまでの修行と自分との戦いの話である。全てのものに「真の名」がついている多島海の世界では、名前を知る者がそれらを操ることができる。そのような力を持った者たちの頂点にいるのが魔法使いである。魔法の才能はあるが貧しく粗野な環境で育った教育のない少年ゲドが、魔法使いになるための学校で修行をする。優秀なのだが、ライバルへの妬み・憎しみと名誉心に絡め取られ、別世界から「名のないもの」を呼び出してしまう。終いにはその影のような黒い奴に追われ、心身ともに蝕まれていくというのが中盤過ぎまで。その後は「影」との戦いで一気に最後まで読ませる。「影」は空虚であり、飲みこまれると体を乗っ取られる。次第に存在が大きくなり、最後はゲドの姿になって歩き回る影は不気味でリアルである。
    影は、弱さ、傲慢さ、名誉心、妬みなど、自分自身の心の中の光のあたらない部分を象徴したもの、つまり分身ではあるが、心が支配されてはいけない負の部分である。逃げても逃げても追ってくる影に疲れ果てたゲドは、逆に影を追うことによって、最後は影を制する(というか自分の中に取り込んで)。この発想がすごい。まるで私たち自身の戦いと同じではないか。生きるっていうのはこういうことではないのか。物語としての圧倒的なエネルギーを感じる。

    若い時に読んでおくと良い本だなあと思った。できれば中学生くらいのうちに。

  • 2017.1月。
    2017年一発目。
    実は初めてのゲド戦記。
    おもしろい!
    これはなんだ?
    こんなすごい物語がかけるのか。
    心にズンと響く言葉が溢れていた。
    世界の均衡、光と闇、自分の闇と向き合うこと。闇と共に生きること…。
    ゲドが闇を受け入れることを教えてくれた。

  • 『指輪物語(ロード・オブ・ザ・リング)』、『ナルニア国ものがたり』と並んで、世界三大ファンタジーと称される『ゲド戦記』。
     
    これまで読んだことなかったので、全6部作の第1巻を読んでみました。
     
    指輪物語やナルニア、その他のファンタジー作品と比べても、『魔法』というものにすごく重点が置かれている気がします。
     
    魔法をかけるには、魔法の対象になるものの本当の名前を知らなくてはならない。
    それだけに、他のファンタジー作品に比べて、『魔法を使うことの難しさ』というものが伝わってきます。
     
    物語の中心は、ゲドが自分の過ちから自ら呼び寄せてしまった『影』との対決。
     
    追いつ追われつしながら、最後の決戦を迎える。
     
    全体的に『大人向けのファンタジー』と言っていいでしょう。

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著者プロフィール

アーシュラ・クローバー・ル=グウィン(Ursula K. Le Guin)
1929年10月21日-2018年1月22日
ル・グィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。
代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。
(2018年5月10日最終更新)

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