影との戦い―ゲド戦記〈1〉 (岩波少年文庫)

制作 : ルース・ロビンス  Ursula K. Le Guin  清水 真砂子 
  • 岩波書店
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本棚登録 : 990
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001145885

感想・レビュー・書評

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  • 3巻が一番おもしろかったー!テルーが主役になってきたあたりから、ちょっと展開がしんどくなってきたかな・・・6巻は少し盛り上がりに欠けるというか、期待していたものとは違っていた。相変わらず竜は魅力的過ぎる。児童文学に目覚めるきっかけになってくれた、この作品の力はすごい。ありがとー。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「3巻が一番おもしろかったー!」
      私は2巻「こわれた腕環」が好きです。3巻「さいはての島へ」はバトンタッチの話で素晴しいですね。
      「3巻が一番おもしろかったー!」
      私は2巻「こわれた腕環」が好きです。3巻「さいはての島へ」はバトンタッチの話で素晴しいですね。
      2012/04/18
  • 十数年ぶりに読んだら、だいぶ忘れていた。
    はじめて読んだ小学生のときは、真の名を知ることが肝要であるという魔法のあり方が新鮮に感じられて、そこにとても惹かれていた。それに、群島というか、数多の島と海もまた魅力的だった。
    久しぶりに読んで、アバラットの島々が好きなのも納得した。(笑)
    原点はこれだ。

    子どもの頃にはわからなかった、影に追われるゲドの苦しさがあらためて身にしみた。
    十数年を経て読んで、感じ方こそ違うけれど、それでもやっぱり好きな作品。
    ふいに気になって読んだ1巻だったけれど、次も読む。

  • ゲドシリーズ3巻まで読みましたが、
    一番良かったのが、第一巻でした。
    最後の結末で、衝撃が走り、
    そうきたかと涙しました。
    光と影の関係を、
    深く考えさせられた一冊です。
    多分、私がこれだけ衝撃を受けた本は、なかなか現れない気がします。

  • ル・クヴィンのゲド戦記全6巻、あっというまに読了。もう、ゲドに恋してる。
    第1巻が、いちばん好き。影との戦いは、本当にドキドキハラハラで並みのファンタジー映画なんか比べもんにならない。ゲドの能力、自信過剰、驕り高ぶりヤな感じを、母親のような気もちで見守った。どうなるどうなる!?息もつけない展開!毎晩、一巻ずつ呑み込むように読んでは、終わって次!次!もうやみつき。
    もうクヴィンの作品は読み尽くすと決めた!

    最初は小1娘と一緒に読もうとしたが、ほんのさわりで彼女は眠くなり脱落。まだ難しかったか。
    と思いつつ一人で読み進めたら、まさか自分がSFファンタジーにこんなにのめり込むとは。思ってもみなかった!

  • 4度目にして、初めて読めた気がする。

    【読書メモ】
     ・ 「聞こうというなら、黙っていることだ。」 p39
     ・ 「わたしとりの力ではとてもだめです。どうか力を貸してください。」/「自分の名を言いなされ。」 p66
     ・ なかでお目くらましの術はいともかんたんに自分のものにしてしまったので、本当は生まれながらに知っていて、それを思い出しさえすればよかったのではないかと疑いたくなるほどだった。 p81
     ・ クレムカムレク p86
     ・ 「そなた、子どもの頃は、魔法使いに不可能なことなどないと思っておっただろうな。わしも昔はそうだった。知識が豊かにひろがっていけばいくほど、その人間のたどるべき道は狭くなり、やがては何ひとつ選べるものはなくなって、ただ、しなければならないことだけをするようになるものなのだ。」 p131
     ・ 「やあ、来たか。」オジオンは言った。/「はい、出ていった時と同じ、愚か者のままで。」 p219
     ・ 自分がしなければならないことは、しでかしたことを取り消すことではなく、手をつけたことをやりとげることなのだ。 p254
     ・ わたしの名も、あんたの名も、太陽や、泉や、まだ生まれていない子どもの真の名も、みんな星の輝きがわずかずつゆっくりと語る偉大なことばの音節なんだ。ほかに力はない。名まえもない。」/「死は?」/「ことばが発せられるためにはね、」ゲドはゆっくりと言った。「静寂が必要だ、前にも、そして後にも」 p281
     ・ ゲドは勝ちも負けもしなかった。自分の死の影に自分の名を付し、己を全きものとしたのである。 p307
     ・ 「ことばは沈黙に、光は闇に、生は死の中にこそあるものなれ。飛翔せるタカの、虚空にこそ輝ける如くに」 p307

    【目次】
     1 霧の中の戦士
     2 影
     3 学院
     4 影を放つ
     5 ペンダーの竜
     6 囚われる
     7 ハヤブサは飛ぶ
     8 狩り
     9 イフィッシュ島
    10 世界のはてへ

  • ウルトラハードな運命。常にボロボロ。悲壮感が強い。なぜかって、だいたいは命の危機。そんな彼がちょっと驕っただけで、終わらない影の追撃とか。不条理だ。

    自分の影には追われると行動を狭められる。
    逃げても体力の限界がくる。
    だから、狩る側にまわらなければいけない。真理だ。

    西洋の魔術世界をベースに、東洋やアメリカ原住民に共通する自然と融合した哲学を載せる。
    そりゃおもしろいに決まってる。スターウォーズのダースベイダーに被るのは、60年代末期の思想が入ってるからかな。

    ゲド戦記については、
    宮崎駿世代の視点と、ネイティブアメリカンの視点と、ハリーポッターの対比という視点から切り込みを作ることができる。
    自分の影に向き合い、自分に打ち勝つというビルドゥングスロマンは、宮崎駿時代の教養であり、人生哲学であるからだ。

  • ハイタカの成長を描く王道ファンタジーです。
    人々から認められる魔法使いになるため修行をする中さまざまな人々と出会います。
    その出会いが彼を変えていくのです。

  • 才能を持ちながら傲慢だった為に、自らを恐怖に陥れる。しかし賢人たちの言葉から恐怖と戦うことを決めて、善き友人の助力を得て解決した。その過程は、読みながら苦しくて暗いものだったが、「影」を受け入れるには苦痛を伴うのだと思い知らされる。以前に読み掛けにしておいたが、読み通して、出会えて良かったと思えた物語になった。

  •  「ゲド戦記」という邦題が少々よろしくない。
    初めてこの本と出会ったのは小学校の図書室であったが、その題名と表紙絵から東南アジア方面でゲリラと戦う米兵の物語かと思ってしまった。
    英語を直訳した「多島海の伝説」でいいんじゃないだろうか。(インパクトは薄れるが)

     実際に読んだのはそれからずっと後。
    ジブリでアニメ化されると聞いたので図書館で借りて読んだ。
    「少年ゲド、魔法を学ぶ」といったキャッチコピーがあった気がするが、ある出来事で魔法の才を見出された少年が魔法学院に入学し…と聞けば皆さん「ハリーポッター」を連想するのではないだろうか。
    「素質の有無は問うものの、後天的に魔法を習得していく」というスタンスは従来の「選ばれた血族だけが伝統芸能のように魔法を継承する」イメージからすれば画期的だったと思う。(実際ハリーポッターもその点がヒットの要因の一つにあるだろうし。)

     しかし本作の魅力は舞台となる「多島海(アースシー)」にもある。
    大小様々な島を擁する「海」であり、魔法の箒ではなく「船」が主な移動手段となる。
    そのため優れた魔法使いは優れた船乗りでもあるという独特の世界観を持っているのだ。

     その点がジブリ映画ではばっさり削られていたのが残念である。
    一応アレは第3巻「さいはての島へ」を下敷きにしているとの事だが、それにしてもなあ…。

  • 役者の清水真砂子と共に深い意識と
    視野の広さからなる読み手によって
    どこまでも奥行きのある物語となりそうだ


    人工物という魔法の力 141005

    全体からはみ出してしまった
    自立・独立・依存・支配という傲慢な
    自らの人工物によって占拠された心が
    生み出す魔法の力

    それは良しにつけ悪しきにつけ相手をたぶらかそうと
    あるいは自分にも見せ掛けるためにそそいだ力の分だけ
    スカスカとなった綿飴のような底なしの踏ん張りの効かない沼

    たぶらかされた者だけが魔法に掛かって
    一人芝居に取り憑かれて宙に浮いた世界の住人となる

著者プロフィール

アーシュラ・クローバー・ル=グウィン(Ursula K. Le Guin)
1929年10月21日-2018年1月22日
ル・グィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。
代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。
(2018年5月10日最終更新)

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