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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784001145908
感想・レビュー・書評
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「死を拒絶することは生を拒絶することでもあるんだよ。」
死を拒絶するクモと生きる気力を失うアースシーの人々。果たしてゲドとアレンは世界を救えるのか!?
個人的には指輪物語やナルニア国物語よりもこちらのほうが好きです。ジブリのゲド戦記が嫌いで本を読まないのはもったいないです(´▽`)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ゲド戦記シリーズの中の一つ。
ドラゴンっていいよね。ファンタジーだね。
読了。 -
ゲド戦記3巻。
今作はエンラッドの王子アレンが登場。
エンラッドでの異変...魔法の力が衰え、人が無気力になる...。
アレンが大賢人となったゲドの元に訪ねることで物語がはじまり、二人で原因を追及する旅に出ます。
いままで同様読んでいる間はずっと雲をつかむような感覚でしたが、竜が出てきたあたりからぐぐんと面白くなりました。
どうやら私はそういうわかりやすい展開がぼんぼこ起こるようなお話じゃないとだめみたい。
でも、それでも、時間をかけても読む価値がある気がする。不思議な力を持った小説。
次はどんな物語だろうなあ。楽しみ。 -
年を重ね大賢人を務めるゲド。彼のもとに、王子アレンが魔法の危機を知らせに訪れ、二人はあの「はてみ丸」で旅立ちます。「指輪物語」のように目的がはっきりしていない不安の中、苦難を重ねながら、成長していくアレン。王に相応しい力を得る旅だったのですね。ゲドも「普通のお年寄り」になって、故郷で静かに余生を送る…で、終わったのかと思っていたら、続編が!
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スタジオジブリによって映画化された作品。
とても面白い。 個人的にはゲドが少し老いていて残念だったが、読みやすかった。
ラストシーンは時間が経つのも忘れて没頭してしまった。
映画の内容とは異なるシーンも多々あるため既に映画を見たという人も楽しめる。
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これまでの冒険活劇とはまた打って変わって、2人の途方もない旅のように見せかけて生と死・それに立ち向かう人の内面的なお話。
一巻では傲慢でどこか勢いのあったゲドが、大賢人となり若い頃自分が疑問に思っていた筈のことを説く立場になっていたのは、歳を取り様々なことを知ることは臆病になる訳ではないんだなと言う説得力が凄くあった。
アレンの自己との闘い、自分自身の影の部分とのせめぎ合いの描写が本当に良い……。
この作者は本当に人間の内面を描くのがものすごく丁寧で登場人物の心情が手に取るようにわかる。
映画は3・4巻を基にしたとどこかで聞いたけど(鑑賞したのがかなり前で記憶が朧げとは言え)なぜこの原作であの映画になったんだ…?本質的な部分が真逆じゃないか…?
散々映画の批評で言われてたことに納得してしまった。
ゲド達と自分も共に冒険するような勢いで読めなくなってきた。が、それがいいですね。 -
再読だが以前読んだ記憶がほとんどない。物語中盤まで変化がないので不安になるが、竜が出てきてからはどんなに騒音の中でものめりこめるぐらいの面白さ。4巻が出るまで長らく全3巻と見なされていたのも納得できる。
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1・2巻に比べて、随分と読みやすかった。
時代の変化と共に、流行の構成が変わったのか、作者の文章力が上がったのか、誌面の都合かはわからないが、導入部分が短く、早い段階から本題が明確になる。(ゲドとアレンにとっては最後に至ってやっと明確になったようだが)
ゲド戦記は現代のハリー・ポッターシリーズに相応する物語だと思う。
しかし、ゲド戦記のほうがより神話的で、抽象的な要素が多い。読み終えると、一見命題に対する答えが書かれているように思えるが、答え自体が抽象的で、自分の中で反芻し、答えを導きなおさなければならない。それに対して、ハリー・ポッターシリーズは、一見抽象的に描かれているが、一つ一つの問題に丁寧に答えが用意されている。
対象年齢の違いだろうか。
いずれにしても、残り3巻を読むのが楽しみである。 -
師弟がテーマで、レバンネンがいかに成長するかが見物、だったんだがあまりグッと来なかった。
それでもレバンネンの迷いがよく書かれていると思う。
解説もよかった。解説のおかげで、三部作のそれぞれのテーマをよく理解できた。
ただやっぱり、二作目のテナーの葛藤が一番印象に残った。 -
いやはやこれは凄い。
これが児童文学ってジャンルなのは本当か。本当なのか。私には禅問答だったり哲学だったりのルグウィンさんの思う世界の有り様のようなお話と思う。これ全世界の子供が理解できるのか。
今回はアレンという若き王子の物語。テナーの巻もそうだった。若き者の驕り~己の事を知り成長する過程が、心情が詳細に綴られるので見えてくる。そんでそれをゲドが付かず離れずで見守る。
ドラゴンとか出てくるのでファンタジーなんだけど、人間であるということはどういうことか、を突き付けられてる感じ。でてくる「敵」は一体何なのか(ネタバレなので書かないケド)。
読後は、いやぁこれは凄い本よ。
ゲド戦記はここで一端終わり。
ルグウインさんはこの後18年の月日を経てその後を書くのだが、どうしてこの続きを書くことにしたのか、また何故18年もの月日の後に書こうと思ったのか実に興味深い。
確かに私もカレシンとゲドが向かった先ゴントでのその後を聞きたいけどね。 -
うーん、これで児童文学とか。この生と死の世界観が理解できるのかな。
歳を重ね、ロークの大賢人となったゲド。王子の少年を連れて、魔法の力が衰え人が無気力になった原因を突き止めるため、その敵を倒すために旅立つ。 -
相変わらず渋い展開というか、何をしたいんだか分からないままに旅を続ける、自分探しをするヒッピーみたいな生き様が良くも悪くも全く盛り上がらん。わけで。
とはいえ片やもう死んでる爺さんと、イメージ的には50歳を過ぎたくらいのオッサンという誰向けやねんという年齢設定の中にお姉様も満足的な美少年を付け加えてなんとか彩りを添えてて。だって美少女とかいなくてあるいみ泥臭くて実に昭和な展開なんだもの。女性作者というわけで、そうきたか、と。
そんなこんなで面白いってわけでもないんだけど、爺さんになってもはや金も要らんとなれば名誉にしがみつくのも分かるわけで、いややっぱり誰向けやねんという年齢設定なお話。 -
老人、大賢人になったケドと王子アレンの冒険。
寡黙で、魔法を淫らに使わないゲドにやきもきする(アレンも読者も)けど、風格がある。
ドラゴンが本格的に出てくるので、竜王としてのゲドの格好良さが際立つ。 -
とても難しい。難しいからこそ、ゲドの元へ来た王子アレンを通して、読者は問答をしながら答えを探しているような気がする。
物語全体としては、1巻と同じく目に見えない漠然とした恐怖、いつ魔法がなくなるかわからない不安というものがあって、本当に少しずつ糸口は見えてくるのだけれど、掴めるようで掴めない闇だからこそ、もがいてもがいて、どうなってしまうのかとハラハラしどうしてある。なぜ魔法がなくなろうとしているのか?魔法が使えないということ、そしてドラゴンまでもが言葉を失うという恐ろしい事態が起こっている、しかしその原因はどうにも雲をつかむよう…けれど足の進む先、船の向かう先にあると信じて進む旅は、はやく終わって欲しい、どうか解決して欲しいとやきもきしながらも、この文量があるからにして深淵の深さをとてもよく現すことができているのだと思う。
それはさておき、やはりゲドの人柄が好きだ。仙人みたいに達観したことを言ってみれば、本来の姿は1巻の頃と何も変わらない、少し意地っ張りなところもある孤独が好きな船乗りだ。それがいい。そんな大人になりたいと思う。 -
生きることとは何か?死とは恐れるべきものなのか?
まさしく深いテーマ。 -
歳をとり、描写をおりありと思い描くことがかつてのようにできなくなった、面倒がるようになったことを感じる。それでもなお、ぼんやりとしたイメージで捉えつつも、最後まで読まずにいられないアレンとゲドの冒険と戦いの記録。
古びることのない警句に問いただされる気分に幾度もなった。
次巻も楽しみ。
著者プロフィール
清水真砂子の作品
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