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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784001145915
みんなの感想まとめ
物語は、魔法を失った大賢人ゲドと、未亡人となったテナー、そして理不尽な暴力に直面する少女テルーの再会を描いています。この続編では、彼らが新たな生活を始める中で、現代社会にも通じる人権の問題が浮き彫りに...
感想・レビュー・書評
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「さいはての島へ」から18年を経て発表された続編です。舞台はゲドが竜に乗って飛び去った直後の、故郷ゴント島。
「こわれた腕環」の後、農夫と結婚して「普通のおばさん」になったテナーと、魔法を使い果たして「普通のおじさん」になったゲドが再会します。そして、男たちから理不尽な暴力を受け、その後も付け狙われる少女テルー。ストーリーにも増して心に刺さってくるのは、現代私たちの社会にもある人権の問題です。
ラストでテルー(真の名はテハヌー)の秘密が明かされますが、物語はまだこれからだ、と暗示する終わり方ですよね。 -
やっとここまできた~!という達成感。まだあと2冊残ってるけど。
今作はテナーが語り手となったテルーのお話。
未亡人となったテナーと、親に焼き殺されかけた少女テルーの元に
魔法の力を失ったゲドが竜に乗り現れ、共に生活をはじめます。
オジオンが亡くなり、ゲドが力を失ったことにより引き起こる禍がテナーとテルーにのしかかります。
これまでゲド戦記を読んできてずっと感じていたのが、物語の世界観は壮大だけど、暗くて抑揚がないということ。
ここはそんなに細かくなくていいなと思う部分で淡々と語り続けたり
逆に、ここはもっと書いてほしい!って部分が妙にあっさりしていたりして...。
日本語に訳してあるのに言葉の壁があるような感じがありました。
で、実は3巻を読み終わったあとジブリのゲド戦記を観たんです。
そうしたらまるで霧が晴れたように、モヤモヤ解消。笑
私の中でゲドもレバンネンもテナーもテルーもようやく動き出したみたいな感覚がありました。
とはいえやっぱり原作ありきですから、原作を読まなければここにはたどり着けなかったと思います。読んでよかった。
そして改めて児童書ってなんだろう?とも思いましたね。深い。
もし中学生くらいの時に読んでいたらどうなっていたんだろうな~。 -
本作は3巻の『さいはての島へ』から18年という期間を空けて出された4作目であり、物語は『さいはての島へ』の直後から始まる。
ゲドと共に墓所を抜け出した少女テナーは、ゴント島で魔法使いでゲドの師オジオンに預けられていた。
しかし、魔法使いになることを望まなかったテナーはオジオンの元を離れる。テナーは新たに『ゴハ』と自らを名乗り、人並みの生活を送ることを決める。
それから十数年の歳月が流れ、ゴハのパートナーであったヒウチイシは亡くなり、ゴハは未亡人となっていた。娘と息子は家を出ており、ゴハは一人で農場を切り盛りしていた。
そんなゴハの元に友人のヒバリが駆け込んでくる。性加害を受け、その場で生きたまま焼き殺される寸前だった少女がいる、と。
ゴハは名前もわからないその少女を預かり、『テルー』と名付ける。
ゴハはヒバリや、女まじない師コケの助けを借りながらテルーの居場所を作ってあげる。
そんな折にオジオンが亡くなってしまう。時を同じくして竜に乗ったゲドがゴントに戻ってきた。
しかし、ゲドは魔法の力を失っており、かつてのような気力もなく意気消沈としていた。ゴハはそんなゲドも自宅に連れていき看病することに。
そして都ハブナーからは王アレンが戴冠の儀に友人であるゲドを招きたいとやってくるのだが……。
自分はゲド戦記は3巻まで読んだことがあったものの、それ以降のゲド戦記のシリーズ作品はまったく知らないでいた。
4巻目は初めて読むのだが、これはちょっとスゴくて圧倒された。これまでのゲド戦記のシリーズの世界が180度転換するような作品でもあり、より深みを増すような作品だった。
そこには男性の物語であるゲド戦記で、いかに女性たちが虐げられているか、そしてこの世界で女性たちがどのように暮らしているのかが描かれている。
想像の世界の、架空の世界の出来事じゃないか、と思われるかもしれないが、現実世界の写し鏡としても描かれている。なので、アースシー世界ってのは酷いな、なんてことにはならない。今、我々が住んでる世界と大して変わらないと思いながらこの物語を見ていくことになる。
アースシー世界では魔法は男性のものである。村のまじない師(産婆や占いなどを扱う)レベルの魔法は女性たちが扱うが、より高度な学院などで学び、各町に配属されるような魔法は男性の魔法使いだけのものである。
そしてこの世界でも家のことは女の仕事として扱われている。魔法使いはなぜか女性と深い関係になることはなく、独身のまま生涯を終えることが多いらしい。それもあってゲドがゴハの元で一緒に住むことになってからが面白い。
ゲドやオジオンは魔法使いとしてのルールを守って生きているので、自分の身の回りのものは自分でどうにかする。ゴハはこれまで一般人のヒウチイシと暮らしていて家事は女性がやる仕事として生きてきたので、ゲドが自分の皿を洗ったり身の回りのことをすることで衝撃を受ける。
だが一方で、ゲドも内面化している男性的な自分本意な考えなども描かれる。そういう描写には男性である自分もギクッとしたりした。
確かに4巻がフェミニズム的と言われるのも納得ではあるのだが、それは別段ラディカルな描写でもなくてこれくらいは当たり前にやっていいでしょ、そう思う。
また女性が生きていくことで向けられる視線や、抱く恐怖なんかも現実とリンクするようなカタチで描かれているのも印象的だった。
またこれまで以上に内面描写が多い。主人公であるゴハがとても繊細かつ複雑な内面を持っているのが描かれる。その描写がキレキレなのもあってゴハが、これまでのゲド戦記に登場したキャラクターで最も好きになったかも。
一方のゲドは、これまでアースシーの世界で多くの逸話を残した伝説の大賢者的立ち位置で、これまではどこか孤高の人的な存在だった。だが、魔法を失ってしまってからはとても小さくて人間らしく見える。人生のほとんどを共に生きてきた魔法という存在を失ってしまうので、それもしょうがないのだが、やっと人間になれたという感じもあって良かった。
ゲド戦記の世界により深みが出て、更に今後の展開にも期待したくなる作品だった。 -
魔法使い諸君へ
あんたらは誰から見ても偉大だと思うなよ -
前作の3巻『さいはての島へ』から
16年の時を経て刊行された第4巻『帰還』。
大賢人ゲドは力を使い果たし
魔法を使うことができなくなっていた。
主人公の魔法使いが魔法を失っているという
まさかの展開。
この物語のテーマは『世代交代』。
偉大な力で世界を守ってきたゲドも
年齢には抗えないのか?
しかし、衰えるものあれば
突き出てくるものあり。
残り2巻、今後の展開が楽しみです。 -
なぜここまで、アニメと違うのか…(>_<)3-4巻をガチャガチャポンしたのがアニメな感じ。
魔力を失ったゲドが、情けなく…
色々と全力で駆け抜けたゲド。
こういう人生もこれはこれでありなのかと思ったりした。-
「情けなく…」
読んでいる時は、ゲドの復活?を期待していましたが、読み終わった時はスッキリ。
「これでありなのかと思ったりした」
そうですよ...「情けなく…」
読んでいる時は、ゲドの復活?を期待していましたが、読み終わった時はスッキリ。
「これでありなのかと思ったりした」
そうですよね、だから次の話「アースシーの風」が生まれる訳です。2012/08/28
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ゲド戦記の第四作。
回を重ねるごとに、どんどん暗くなっていくゲド戦記だが、この作品はマジに暗い。
親から虐待により、身も心もボロボロになった少女テルー(顔や身体の半分は醜い火傷)。虐待のおぞましい体験で心を閉ざしてしまった彼女を引き取る、魔法使いであった過去を持つテナー。
物語は、ふたりの女性を軸に、邪悪が支配しつつあるゴント島の人々を描く。
ゲドはどうしたか?
もはや力をなくし、世捨て人のような存在で登場する。
暗い。。。暗すぎる。。。
この物語、宮崎二世監督が映画化したらしいが、エンターテイメント要素は0なのに、子供達を喜ばせる事ができたのか不思議。
観てないのでなんとも言えないが、アニメになるような題材ではないと思う。
ファンタジーの姿はとっているものの、この作品は人間と世界の関係を哲学的な示唆をあたえつつ、寓話的にまとめた傑作だと思う。
怪物や魔法はほとんど出てこないが、大人のためのファンタジーといった印象です。
ちなみに本屋に行くと、「子供の読み物」ってところにあったりするのだが、小学生だと読み手をかなり選ぶと思います。
大人のためのファンタジーではないでしょうか? -
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なんだかすごーくグウィンさんが怒ってる気がする。「これだから男は!」感があちこちに…、ゲドまでその矛先になってる時あるし。通してファンタジー感はほとんどなく、また”少年文庫”でもない気がする。(はたと気付くと、少”女”文庫じゃないんだな…)
最終章『テハヌー』を読んで、テルーが少年ではなく火傷痕が残る少女であることに、女性の真の強さや未来への希望など作者の想いが込められている気がした。 -
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私には普通に面白かった。
当時ゲドのことで評価が別れたようだが。
やはり三巻で力を使い果たしたよね、ゲド。
テヌーはこわれた腕輪の時も感じたが、感情が乱高下するのは今回も一緒。
ジブリのゲドででてくるテルーが出てきたけど、ジブリとルグウィンの作品は全くの別物と思った方が楽しめると思う。
テルーが最後どうなるのかが気になる。
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一巻を若かりし頃に読んで、これもしばらくしてから読んで、今、人生を一周した初老の女性のものがたりを同世代の視点で読む。読書はいつ読むかも大事で、面白いなあと思う。
大賢人だった過去をもつおじさんのゲドも愛おしい。
テルーの傷も、己と重なる。
続きも楽しみ。 -
話の中で出て来る男女の差のようなものが、女性の作者ならではだと思った。
テナーの、2巻とはまた少し違う葛藤が描かれていて印象的だった。
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著者プロフィール
アーシュラ・K.ル=グウィンの作品
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