飛ぶ教室 (ケストナー少年文学全集 (4))

著者 :
制作 : ワルター・トリヤー  高橋 健二 
  • 岩波書店
4.14
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本棚登録 : 198
レビュー : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001150544

感想・レビュー・書評

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  • 舞台はドイツの学校。
    寄宿舎に住む生徒達が、大小さまざまな事件を、知恵と勇気、強気と涙を湛えながら乗り越えていく物語。

    個性豊かな子ども達はもちろん、先生方もいいんですよね。
    舎監の「正義先生」はそのあだ名の通り正しい行いをして、子ども達に尊敬されています。しかし、彼は決して正義に雁字搦めの人ではない。時にはあけすけに喋ります。
    「クリスマス前にこれ以上騒ぎを起こすな」と注意するときに「街に下り、一杯のビールを飲む、私の楽しみを奪わないでください」と率直に言える先生がいるでしょうか?
    子どもを小さな大人ではなく、ちゃんと一人の子どもとして扱い、「私が愛している分の半分でも、あなた達が私を愛してくれたらいい」と確信を持って言える大人…かっこいい。
    こんな大人の背中を見て育ったら、そりゃかっこいい大人になるよ…!と生徒達の将来をまぶしく思う私です。

    ヒトラー政権下ですら子ども達に読まれていたというケストナーの本には、やはり人を感動させるパワーがありますね。読んでよかったと本心から言える良書でした。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「人を感動させるパワーがありますね。」
      私にとって子どもの頃のバイブルと言える1冊(ケストナーの本をひっくるめて)。
      今日ブクログUPし...
      「人を感動させるパワーがありますね。」
      私にとって子どもの頃のバイブルと言える1冊(ケストナーの本をひっくるめて)。
      今日ブクログUPしたのですが、是非「おとうさんとぼく」を図書館で借りてお読みください。。。
      それから「リリパット―ヴァルター・トリーアの世界」も、、、
      2014/03/01
    • ダイコン読者さん
      おお、オススメありがとうございます///
      読んでみたいなあ。『おとうさんとぼく』、表紙すごい可愛いですね。ブクログで映らないのが残念なくら...
      おお、オススメありがとうございます///
      読んでみたいなあ。『おとうさんとぼく』、表紙すごい可愛いですね。ブクログで映らないのが残念なくらい。
      2014/03/04
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ブクログで映らないのが残念なくらい。」
      青萠堂から出た「ヒゲ父さん」シリーズ3冊は、未だ販売中なので画像載りますヨ。。。
      「ブクログで映らないのが残念なくらい。」
      青萠堂から出た「ヒゲ父さん」シリーズ3冊は、未だ販売中なので画像載りますヨ。。。
      2014/03/05
  • (1997.01.15読了)(拝借)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    ボクサー志望のマッツ、貧しくも秀才のマルティン、おくびょうなウーリ、詩人ジョニー、クールなゼバスティアーン。個性ゆたかな少年たちそれぞれの悩み、悲しみ、そしてあこがれ。寄宿学校に涙と笑いのクリスマスがやってきます。

    ☆関連図書(既読)
    「ああ無情」ユーゴー著・塚原亮一訳、講談社、1986.10.17
    「若草物語」オルコット著・中山知子訳、講談社、1987.01.20
    「トム=ソーヤーの冒険」トウェーン著・亀山龍樹訳、講談社、1987.07.25
    「十五少年漂流記」ベルヌ著・那須辰造訳、講談社、1987.08.20
    「小公子」バーネット著・村岡花子訳、講談社、1987.09.21
    「三銃士」デュマ著・新庄嘉章訳、講談社、1987.10.20
    「クリスマスキャロル」ディケンズ著・こだまともこ訳、講談社、1987.11.22
    「ロビン=フッドの冒険」ハワード・パイル著・中野好夫訳、講談社、1988.07.19
    「あしながおじさん」ウェブスター著、岩波少年文庫、1950.12.25
    「鏡の国のアリス」ルイス・キャロル著、角川文庫、1959.10.10
    「絵のない絵本」アンデルセン著、童心社、1966.11.25
    「赤毛のアン」モンゴメリー著・白柳美彦訳、ポプラ社文庫、1978.10.

    • nejidonさん
      はじめまして。
      拙レビューにお気に入りのマークをくださり、ありがとうございます。
      ケストナーの名前があまりに懐かしく、読ませていただきました...
      はじめまして。
      拙レビューにお気に入りのマークをくださり、ありがとうございます。
      ケストナーの名前があまりに懐かしく、読ませていただきました。
      この作者さんのものでは、この一冊が一番好きです。

      nakaizawaさんは読まれた本のすべてに、レビューを書かれているのですね!
      素晴らしいです。
      私も心がけてはいるのですが、なかなか出来ません。
      ではでは、また寄らせていただきますね。
      2013/07/14
  • 少年時代の、友だちや先生との心の結びつきの大切さを伝える、ドイツのクリスマス物語。メインになる5人の少年たちと、二人の先生が、それぞれに魅力的。
    10代のころに出会っておきたかったな、と思ったけれど、今読むからこそ響く言葉もたくさんあった。

  • 『飛ぶ教室』って本当に「飛んでる」教室だったんだ。以前にもほかの人の翻訳で読んだけど。こっちのほうがいいな。登場してくる大人が好きだ。

  • クリスマスを控えた、ドイツのギムナジウムでの物語。
    様々な立場の人たちが出てきて、それぞれがそれぞれの幸せを探している。
    子どもや大人の友情、家族愛。
    満ち満ちていて胸がいっぱいになる。

  • 『飛ぶ教室』を読み比べ!

    持っている本(講談社文庫)でよよと泣くマルチンに違和感…、

    それから理想の『飛ぶ教室』を求め彷徨うわたくし…。

    まずは、定番中の定番、基本中の基本、
    岩波の高橋健二先生訳!

    もちろん私も最初の出会いはこちらの翻訳だった。

    今回改めて読み直すと、セリフが古めかしいのは
    さることながら、
    全体的にぶっきらぼうでざっくばらんでつっけんどんな印象。

    また、「あ、ここが省略されている」と気付くところが
    ちょいちょいとあった。

    ちょっとかいつまんであるので、
    他の翻訳を読んでいるから「ふむふむ」とわかる箇所も
    ある気がした!

    続いては岩波の新訳を読みますです。

  • ケストナー①
    読んでよかったと心から思える本。
    19歳にして初めて読んで、もっと前に読むべきだったと感じたと同時に、小中学生の時に読んでいて、果たして最後まで内容を自分なりに噛み砕いて読めただろうかということも考えました。
    児童文学だからといって大人が読まないのはもったいない!子どもよりむしろ大人に読んで欲しい本だと思うし、子どもの時に読んだことがある人も、大人になってもう一度読み直すときっと当時とは考え方が変わるのではないかと思います。

    わたしもこれを機にケストナーの昔に読んだ作品をもう一度読み直してみようと思います。

  • 様々な理由で両親と離れて寄宿舎で生活する子ども達と、優しい先生達が織りなす、クリスマスの温かいお話しです。

  • 寄宿学校ークリスマス間近の数日間の物語。子どもたちに薦めるには訳が古いし、読み進めるのに苦労するかもしれないが、やはり読める子にはこの訳がい!と言って渡したい。

  • 私的さよなら子ども図書館フェア、第3弾。読んだのは1987年発行の第30刷版です。
    読者の子どもたちに語りかけるケストナーの声は、いつも通りのんびりと暖かいとはいえ、「かしこさと勇気」がテーマで、寄宿舎の少年たちを主人公にしているだけに、ほかの作品に比べるとややユーモアが薄れ、ちょっと重くるしい印象はあります。この作品が書かれた1933年の空気も、間違いなく影をおとしているでしょう。ケストナーが次のように書くとき、彼はまちがいなく、迫りくる時代の圧力を感じていたに違いない・・・。
    「不運にあっても、それをまともに見つめるようにしてください。…みなさんは、ボクサーの言葉を借りると、受け身になった場合にも、がんばらねばなりません。打撃を忍んで、こなしていく修行が必要です。そうでないと、世の中に出て、最初の一撃をほっぺたに食らうと、グロッキーになります。世の中というものは、とほうもなく大きなグローブをはめていますよ、みなさん!」
     しかしこの作品でもっとも気になる人物といえば「禁煙先生」。過去に何かとても辛いことがあって、今は菜園で世捨て人のように暮らし、夜ごと酒場で流行歌を奏でて糧を得ている彼と、昔の級友だった「正義先生」が数十年ぶりに再会して会話を交わすシーンは、この本の中で、どうにもしっくりとおさまらないのだ。「正義先生」の好意を受けはしても、金と名誉への野心など子どもじみたおもちゃにすぎないという自分の信念は変わらないと話す「禁煙先生」。
    今は休暇を前にケンカにお芝居にと忙しい寄宿舎の少年たちも、やがて外の世界に追放され、そのうちの何人かは「正しさとかしこさ」の間でうまく折り合いをつけられずに苦しみ立ちすくむことになるのだろう。そのとき「禁煙先生」の存在は、彼らの避難所として思いだされるのかもしれません。たとえその小さな菜園が、やがて現実には存在できなくなってしまうのだとしても。

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