五月三十五日 (ケストナー少年文学全集 5)

  • 岩波書店 (1962年1月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784001150551

みんなの感想まとめ

旅と冒険を通じて、想像力豊かな世界が広がる物語です。主人公のコンラート少年が、おじのリンゲルフートと共に南洋を目指し、さまざまな個性的な国々を巡る様子が描かれています。なまけものの国や偉大な過去の城、...

感想・レビュー・書評

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  • 記念すべき2005年の第1冊目。コンラート少年が、おじのリンゲルフートと麦わら帽子をかぶった黒馬とともに南洋を目指して旅するお話です。途中、なまけものの国、偉大な過去の城、さかさの国など、数多くの個性的な国々を通ります。それらの国は、ケストナーの想像の国ではあるけれど・・・ケストナーは、近い将来、世の中がどうなるかを、知っていたんじゃないかしらん。[2005.1.1]

  • 架空の35日のタイトルである。少年が叔父と馬と一緒に引き出しに入って南洋に行く話である。叔父と少年は無事に戻って来る。未来都市の崩壊も見ている。小説の後には詩が数篇ついている。詩集だけの巻もあってよかったかもしれない。

  • 5月35日というありえない日付のこととしてスタートする児童文学。巻末の詩が結構好きだった。

  •  
    ── ケストナー/トリヤー・画/高橋 健二・訳
    《五月三十五日 1932‥‥ 19620616 岩波書店》少年文学全集(5)
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4001150557
     
     Kästner, Erich 18990223 Germany 19740729 75 /
     Trier, Walter 18900625 Germany 19510708 61 /ボヘミア
     
    …… 元気いっぱいの少年と子供の心を忘れないおじさんが、ローラー
    スケートを履いたお馬と一緒にいろいろな世界を冒険するお話。
     ファンタジックで愉快なお話の間にケストナーらしいユーモアと
    アイロニーも顔を覗かせています。読んでいて胸のあたりがじわりと温
    かくなるような彼の作風が好きです。
     
     《五月三十五日 Der 35. Mai oder Konrad reitet in die Südsee 1932》
    …… 原題は「五月三十五日、あるいはコンラットは南洋にでかけた」。
    意味的には“何が起きてもおかしくない日”の代名詞として使用されて
    いる。「とんでもない月曜日」(ジョーン・エイキン、1924-2004)と
    同義。日本では『スケートをはいた馬』という訳のタイトルで出版され
    ていたこともある。
     5月35日、この日は木曜日。コンラートは算数の成績が余りに良過ぎ
    た為、“出来るヤツは想像力が欠けている”と見做す担任の指導で、他
    の秀才達と共に行った事もない“南洋”について作文を書かされる事に
    なった。
     毎週木曜日、共働きの両親に代わってコンラートを学校に迎えに来る
    事になっている薬剤師の叔父リンゲルフートは、相談を受けて「二人で
    先生に見事な南洋を突きつけてやろう」と提案し考え始める。
     ローラースケートを履いた人間語を話す黒馬ネグロ・カバロに出会っ
    た二人は、一緒に南洋を目指して旅に出た。途中「なまけものの国」
    「過去の国」「さかさの国」「電気の国」などの途方もない国で驚きの
    体験を重ねる。(Wikipedia)
     
    (20200617)
     

  • 何度読んでも愉快。特にペータージーリエが好きなので、ここのくだりがもっと長くてもいいのに。
    電気の国あたりはとっくに実現しているあたり、ケストナーには先見の明があった。

  • 「ごばんじま」はつまりチェス盤ってことで、「碁が打てる」というのは、チェスが打てるということね。
    翻訳された1962年当時では、チェスって訳しても通じないだろうって思われたんだろうな。
    でも、碁盤は白黒じゃないから、囲碁を知ってる子ほど混乱しただろうな。
    挿絵があるから実際どうなってるのかはわかるけどさ。
    空想を広げるときに、どこまでナンセンスになれるかというのは、才能である気がする。
    空想の翼はよく常識に縛られてしまうから。

  • 「五月三十五日のことでした。」から始まる、ナンセンスかつ荒唐無稽な物語。自由自在な想像力を生み出すケストナーの面目躍如。
    南洋について作文を書かなければならないコンラート少年が、おじさんと馬と冒険の旅に出かける(タンスを通って出かけるのは、ナルニアのオマージュなのか?)。途中で訪れるいくつもの国は、シニカルなアイロニーが隠れている。おそらく、子どもが読む時と、大人が読むのでは、かなり印象が違うのではと思う。
    特に、子どもを苦しめる大人たちに対して、ケストナーの怒りを感じる。現代の親たちも、今一度、子どもの気持ちに立ち返って、向き合ってみてはどうだろうか。

  • 大好きなケストナーですが、ずっと読んでいなかった作品。
    とても面白かったです。
    主人公のコンラート少年は、「算数がうまい」ので作文の宿題を出されるのですが、この「算数がうまい」という訳がなぜかとても好きです。

    訳者のあとがきによると、原作では作文は手書きになっているようなので、いつか原文で読めたらいいなと思います。

    今まであまり読んでいなかった詩や警句をもっと読んでみたいです。

  • ケストナー③
    タンスを抜けると異空間に出るところはナルニア国ぽくて、いろいろな国が出てくるところは星の王子さまに通じるなと読みながら思いました。
    今まで読んだケストナーの作品より空想的な部分が多くて最初は驚きましたが、慣れてしまえばどんどん読み進められました。

  • なんというか、昔の翻訳児童書だなぁという書体が懐かしくてたまりませんでした。

  • 明るいファンタジーで、怖いことも説教臭いこともほとんどなく、気楽に読める。

    ただ、気になって仕方がなかったのは翻訳。
    50年以上前に翻訳されたから古臭いのか、それとも元々翻訳が下手なのかわからないが、とにかく現代では絶対に使われないような言い回しや、不自然でわかりにくい言葉がいっぱい出てくる。

    読みながら、つい、「ここは、こう書き直すべきだ」とか考えてしまって、ストーリーに集中できなかった。

    余程本好きで難しい言葉も気にしない子でない限り、冒険が始まる前に挫折してしまうだろう。

  • 2014【】干支の本(うま)&図書だよりで紹介

  • ナンセンス!
    全集のなかでは、個人的にはちょっととっつきずらい一冊。
    でも随所にケストナーらしさが出ていて、やっぱりいいなあと思った。

  • 5月35日のことでした。
    その始まりからしてめちゃくちゃで、どっしり読むぞ!と気合をいれて読むとわけが分からなくて難解になります。
    空想だらけのお話、だって馬がローラースケートはくなんて!
    途中で気がついて、さらりと読んでいくと、その面白さ(ナンセンスさともいう)に入り込めました。
    とにかく空想がたっくさん!赤道が道だなんて。子どもの心がないと読めない文章ですね。

  • 子供の頃読んで大好きだったのにどうしても題名が思い出せない本があった。そこで本の中の印象に残っている部分、「ローラースケートを履いた馬」と「赤道を磨く少女」などの言葉で検索してみたら、ケストナーの「五月三十五日」だった。有名な本なのに、この題名の記憶は全く無かったのが不思議。

    南洋をめざして廊下のクロゼットから旅を出発するコンラート少年とリンゲルフートおじさん、そして馬のネグロ・カバロ。この「クロゼットから出発」というのが子供だった私の空想心を刺激し、うちの洋服ダンスもどこかに繋がっていればいいのに!と切に願ったのを覚えています。

    あちこちにユーモアが散りばめられたこのストーリー、子供じゃなくても夢中になると思います。

    ケストナーの作品は最近「飛ぶ教室」を読んだばかり。
    ナチスに抵抗し続けたというこの作家の作った物語はナチス政権下の民衆に深く愛されていたそうだ。

  • とにかくハチャメチャ!おもしろい!!
    すべての常識が覆る感じ。とにかく楽しみたい時におすすめ!!

  • ―「泣かないで!」コンラートはいいました。「君がおなかがすいた時でも、おかあさんは泣かなかっただろう。」―

    うーん、これはすごい。
    ケストナーは面白いだけではなく、大人が読んでもはっとするような気づきを与えてくれる。

  • 大人になったばっかりの頃出会って、このナンセンスに瞠目した。なんておもしろいんだろうと思ったものだ。が、久しぶりに再会した本書は、風刺や批判に満ちてちょっと苦い味がするではないか。兵士の犠牲の上に立つ英雄という存在、子どもを虐待する親、実感覚から離れた機械文明、常識しか信じない大人…。
    解説にもあるとおりケストナーは社会的な問題を子どもたちに隠さなかった作家で、『エーミールと探偵たち』『ふたりのロッテ』など多くの作品の主人公がひとり親家庭の育ちである。何もかも恵まれたとはいえない環境の中でまっすぐに生きる彼らは、本当に素晴らしい。しかし本書には、問題提示はあっても解決がない(身もふたもない言い方だが、ストーリー上の必然性もない)。児童書の形式を借りた告発のようだ。けれど、子どもの読み物にはやはり、人生への肯定感とか生きる力とか、そんなものがあってほしいと思うのだ。
    読後感が変わってしまった…。ほろ苦いよ…。

  • 私と妹は、スケートをはいた馬に会いたくて、角砂糖を用意して家の箪笥の中に潜り込んだものだった。5月35日って、きっと今日のはずだ、と確信しながら。それから少し大きくなって「ナルニア」を読んだときも、やはり本気でドキドキしながら箪笥の扉を開けた。遥かに長じた今も衣装箪笥というと……その奥に何か? を期待してしまう。今でもスケートをはいた馬に会いたい。一緒に旅をしたい。

  • 別名「スケートをはいた馬」
    赤道は道だと信じちゃってたよ。

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