『やかまし村の子どもたち』がおもしろかったので、シリーズを読むことにした。(3冊中2冊目)
【目次】
1 やかまし村の子どもたち
2 やかまし村のクリスマス
3 そりあそび
4 大みそかの夜
5 イェニーおばさんの家で
6 ラッセが湖におちました
7 先生をからかいました
8 やかまし村の復活祭
9 アンナとわたしのお買い物
10 水の精を見にいきました
11 オッレの妹がうまれました
12 雨のふるとき
13 宝物さがし
14 アンナとわたしが人をしあわせにしたこと
15 おじいさんは八十歳になりました
訳者のことば
いいなぁ、やかまし村、大好きです。
子どもたちは季節と一緒に生きているし、私も日本に四季があることをとても幸せだと思っています。
クリスマス、おおみそか、エイプリルフールなど、私たちにも馴染みのあるイベントが盛りだくさんです。
4で、大みそかの夜が長いこと、窓から新年がくるかと見ること(これは夜明けのことでしょうか)が書かれていて、忘れていた感覚を呼び起こされて、嬉しくなりました。
5でも、三台のそりの間で話すことも伝言ゲームが楽しかったことと繋がるし、12では雨から守られた家で遊んだときの、シェルター的な安全で満ち足りた気持ちを思い出します。
13では、一方が「知ってる」と言ったらもう一方は「その前から知ってる」と言う、言い合いの応酬ってあったな、とか、15でやかまし村の子どもたちで将来結婚する画策に、私もご近所の男女の遊び仲間の子どもたちで考えたことがあったなぁとか、懐かしく思い出しました。
子どもの頃の私は、いまの私の記憶の只中にいたのだし、同じように、より強く感じるんじゃないかなと思います。
子どもも大人もひきつける物語の力って、ほんとうにすごいなと思います。
それと、8に「ブロッケン山の魔女のあつまり」が出てきました。
最近読んだプロイスラーの『小さな魔女』にも出てきたけれど、ドイツの有名な山だと今回初めて知りました。
ブロッケン現象が起きやすい山だとか、それもマンガ『夜明けの図書館』にあったし、こうやって世界が繋がってひろがるのも嬉しいです。
最後に、10のラッセは、ばかばかしくて最高でした。
巻末の「訳者のことば」にはスウェーデンの解説があり、親切です。