こねこのぴっち (岩波の子どもの本) (岩波の子どもの本 カンガルー印)
- 岩波書店 (1954年12月10日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001151121
感想・レビュー・書評
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色んなところで紹介されている人気の名作だけど、息子たちの時にはご縁がなかった。
娘はいかにも好きそうだと思い、この度ようやく初読み聞かせ。
賑やかな色彩とタッチの絵がとっても楽しい。おばあさんとたくさんの小動物たちの愉快な暮らしぶりが絵から伝わってくる。
動物たちの目が特に好き。ちょっとした視線の入れ方が絶妙で、生き生きとしていて、可愛らしい。
弾むような挿し絵同様、お話自体もポンッポンッと展開していく。読んでいて「あら?ページ飛ばしちゃったかな?」と思った箇所もあったほど。
お話はスイスイ進むのに、幼いピッチの素直さや負けん気や、移り気なところ、おばあさんや動物たちの愛情深さは、絵でも文でもたっぷりと表現されているんだから、すごいなぁ。
★ウサギ小屋での恐ろしい夜が明け、大きなふかふかベッドにちんまりと寝かされている病気のピッチ。お見舞いに来た動物たちがはらはらと涙を流しながら、ピッチを囲んで心配しているシーン。
「みんな、とても ピッチが すきなのです」
★ピッチを笑わせるために開かれたお祝いの会で、犬のベロがクリーム山盛りのカステラを運んでくるシーン。
「ピッチは、せなかに くっしょんを あててもらいました。まだすこし あまやかされて いたんですね」
ああ名作!
自分探しに飛び出して行っても、試行錯誤で傍目にはおかしなことをやってても、痛い目に合ってボロボロで帰ってきても、どんな時もただひたすらに見守り支えてくれる人たちが傍にいれば、どんなに心強くいられるだろう。
ピッチがピッチであるというだけで愛されて、なんて幸せな子猫なの!
読んでいるうちに、愛情が自然と湧いてきて嬉しくなるような、あったか可愛いお話。
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改行箇所のせいで読み聞かせがしづらかったけど
内容も絵も可愛くてほっこり♪ -
りぜっとおばあさんのウチのるりが五ひきのこねこを生みました。
ほかのこねこが楽しそうにいたずらをするなか、ぴっちだけはそれを楽しそうとは思えません。
ぴっちはそっと家の外に出て。
ぴっちは外で出会った動物たちの仲間になろうとするけれど。
とにかく絵が可愛い。ぴっちの表情やしぐさが可愛くて、ぴっちが出逢う動物たちも愛嬌たっぷりで何度も読み直す。
ほんわかと優しい気持ちになれる絵本。 -
糸のように細い線で描かれていても生き物の躍動感や生命力は感じられます。絵本・猫好きの定番絵本ですね。きっと読む子供たちは、こねこのぴっちの様に自由に冒険して大変な目にあっても、皆が心配してくれて包まれる安心感を味わうのでしょう。大型絵本のほうも欲しくなっちゃうな♪
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小さい頃に読んだお話で、心に残ってるものって少ないけど、
これはその中の一つ。
いろんな動物に好奇心いっぱいのこねこのぴっち。
ほかの動物になってみたくてあれこれがんばるんだけど...。
最後に大きな大きなベッドに、ちいさなぴっちが
元気なさげにうもれてるシーンがすごく印象的で。。
動物たちがなみだをぽろぽろこぼして心配そうにしてるのが
すごくかなしくてかわいそうで。
かわいいお話なんだけど、
胸がぎゅっとなる、なんだか複雑な気分。
子ども心にそんなことを感じた絵本です。 -
作者はハンス・フィッシャー、絵のタッチが大好きです。
生活感があふれていて、日々が楽しそう。
動物たちが生き生きとほほえましく書かれていて、素晴らしい。
当たり前のことがすてき! -
ハンスフィッシャーの絵のタッチが好き^ ^