こねこのぴっち (岩波の子どもの本) (岩波の子どもの本 カンガルー印)

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  • Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001151121

感想・レビュー・書評

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  • 色んなところで紹介されている人気の名作だけど、息子たちの時にはご縁がなかった。
    娘はいかにも好きそうだと思い、この度ようやく初読み聞かせ。

    賑やかな色彩とタッチの絵がとっても楽しい。おばあさんとたくさんの小動物たちの愉快な暮らしぶりが絵から伝わってくる。
    動物たちの目が特に好き。ちょっとした視線の入れ方が絶妙で、生き生きとしていて、可愛らしい。

    弾むような挿し絵同様、お話自体もポンッポンッと展開していく。読んでいて「あら?ページ飛ばしちゃったかな?」と思った箇所もあったほど。
    お話はスイスイ進むのに、幼いピッチの素直さや負けん気や、移り気なところ、おばあさんや動物たちの愛情深さは、絵でも文でもたっぷりと表現されているんだから、すごいなぁ。

    ★ウサギ小屋での恐ろしい夜が明け、大きなふかふかベッドにちんまりと寝かされている病気のピッチ。お見舞いに来た動物たちがはらはらと涙を流しながら、ピッチを囲んで心配しているシーン。
    「みんな、とても ピッチが すきなのです」
    ★ピッチを笑わせるために開かれたお祝いの会で、犬のベロがクリーム山盛りのカステラを運んでくるシーン。
    「ピッチは、せなかに くっしょんを あててもらいました。まだすこし あまやかされて いたんですね」
    ああ名作!

    自分探しに飛び出して行っても、試行錯誤で傍目にはおかしなことをやってても、痛い目に合ってボロボロで帰ってきても、どんな時もただひたすらに見守り支えてくれる人たちが傍にいれば、どんなに心強くいられるだろう。
    ピッチがピッチであるというだけで愛されて、なんて幸せな子猫なの!

    読んでいるうちに、愛情が自然と湧いてきて嬉しくなるような、あったか可愛いお話。

  • 改行箇所のせいで読み聞かせがしづらかったけど
    内容も絵も可愛くてほっこり♪

  • りぜっとおばあさんのウチのるりが五ひきのこねこを生みました。
    ほかのこねこが楽しそうにいたずらをするなか、ぴっちだけはそれを楽しそうとは思えません。
    ぴっちはそっと家の外に出て。
    ぴっちは外で出会った動物たちの仲間になろうとするけれど。

    とにかく絵が可愛い。ぴっちの表情やしぐさが可愛くて、ぴっちが出逢う動物たちも愛嬌たっぷりで何度も読み直す。
    ほんわかと優しい気持ちになれる絵本。

  • 糸のように細い線で描かれていても生き物の躍動感や生命力は感じられます。絵本・猫好きの定番絵本ですね。きっと読む子供たちは、こねこのぴっちの様に自由に冒険して大変な目にあっても、皆が心配してくれて包まれる安心感を味わうのでしょう。大型絵本のほうも欲しくなっちゃうな♪

  • 小さい頃に読んだお話で、心に残ってるものって少ないけど、
    これはその中の一つ。

    いろんな動物に好奇心いっぱいのこねこのぴっち。
    ほかの動物になってみたくてあれこれがんばるんだけど...。

    最後に大きな大きなベッドに、ちいさなぴっちが
    元気なさげにうもれてるシーンがすごく印象的で。。
    動物たちがなみだをぽろぽろこぼして心配そうにしてるのが
    すごくかなしくてかわいそうで。

    かわいいお話なんだけど、
    胸がぎゅっとなる、なんだか複雑な気分。
    子ども心にそんなことを感じた絵本です。

  • 中古購入
    スイスの絵本
    シリーズもの

    ずっと気になってたけれど
    話が長そうだったので
    うちにはまだ早いかなって思ってた
    でも安くなってたから買って読んでみたら
    思ってたよりスイスイ進んで
    あっという間に読み終わっちゃった
    挿絵はささっと描かれているようだけど
    動物たちの体の特徴をよく捉えているので
    なんともいえず愛着が湧いてくる
    ぴっちはみんなに愛されていて
    その様を見ていると
    なんだか幸せな気分になってくる
    少し長い話だけどきっと大丈夫
    この話をいいなって思ってくれる気がする
    →めずらしく「おもしろかった」以外の感想が出た
    「これはいいおはなしだね」
    そうだね
    もっと成長してまた読んだ時に
    また違うことを感じるだろうから
    その時も感想を聞かせてね

  • 絵のタッチが素敵です。色の選び方やキャラクターの表情も絶妙。愛らしくて、ずっと眺めていたくなります。

    末っ子ぴっちの冒険。
    他の動物に憧れて真似をしてくけれど、失敗続き…人間の大人にも心当たりのある経験。

    なれないものにはなれない…だけど、努力した過程で得たものは、良いものも悪いものも含めて自分の財産になっているはず…と思いたい。
    手垢のついた表現しかできないけれど、ないものを数えるより、今自分にあるものを見直して大切にしていきたいと改めて思います。

    ぴっちも物語の途中で病気になってしまいますが、冒険の途中で交流した動物たちや、ぴっちの両親&兄弟猫、飼い主のおばあさんに、あたたかく励まされ、お世話され、笑顔のラストをむかえます。
    ぴっちはぴっちとしてこれからも幸せに暮らしていくんだろうな。

    何度も読み返したい作品。

  • 作者はハンス・フィッシャー、絵のタッチが大好きです。

    生活感があふれていて、日々が楽しそう。
    動物たちが生き生きとほほえましく書かれていて、素晴らしい。
    当たり前のことがすてき!

  • 猫以外の動物になりたいピッチの様子がとてもほほえましいです。

  • ハンスフィッシャーの絵のタッチが好き^ ^

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著者プロフィール

絵本作家、画家。スイス・ベルンに生まれる。美術学校で装飾画・版画を学んだ後、パウル・クレーに師事した。舞台美術や壁画を手掛けるなど、画家として活躍しながら、自分の子どもたちと向き合い、絵本の創作もはじめる。代表作に『ブレーメンのおんがくたい』(福音館書店)、『こねこのぴっち』(岩波書店)など。

「2021年 『キプリング童話集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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