おくればせの愛

  • 岩波書店 (1992年7月6日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (264ページ) / ISBN・EAN: 9784001155242

感想・レビュー・書評

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  • 読むのにとても時間を費やした。少しずつ読んだ。
    息子の父親への気持ちの葛藤が描かれていた。私は女だから、正直よくわからない部分が多い。父親との関係に悩む男性が読むと、かなり心に響くのかもしれない。
    第二次世界大戦下の凄まじい環境の中で、父を憎む気持ちと、愛されたい愛したい気持ちとがない交ぜになり、ヘルトリングの少年時代がそのまま止まったようになっているように感じた。今、捕虜になり早くに亡くなった父を越す年齢になり、文章を書きつつ父親に迫ることで、親子関係をやり直しているような気がする。
    個人的には父親の死もだが、その一年後の、ソ連兵に強姦されるなどし、母親が自殺してしまったらしいことも辛かった。

    この本を読んで、今まで読んだヘルトリングの本を思い返してみると、以前読んだ時と同じ様にはもう感じられない気がする。同時に、ヘルトリングの著書にたまに見られる闇の深さにも、納得がいくのだった。

    ヘルトリングが描いたシューベルトを読んだ時にも感じたが、ある人物を文章で描くことでその人物と同化する様な迫り方をする、憑依的なものも感じた。

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