- Amazon.co.jp ・本 (351ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001155747
感想・レビュー・書評
-
なぜこんな薔薇の表紙?と思って読みはじめましたが。。 これがなくちゃ!
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
子どもの時代にもっと自分らしさを大切に思えていたら・・・と思う。今だからわかるのだろうけれど。
マーガレットのような気持ちを自分も持っている気がするのに、今はナイロン糸の糸巻みたいにきつきつに巻かれている自分に気づくこともある。
らくになるためにいっぱい手放してしまったから。
カニグスバーグの作品の中には、私にとって忘れちゃいけないものが沢山つまってる。 -
こちらもしばらく前に読了。実はカニグズバーグを読んだことがなかったので、手始めに。
軽妙でユーモアを感じる文章は、ファンが多いのもわかるなぁと思う。芯を感じる文章は、けっこう好き。ちょっと気になったのは、どうしても勧善懲悪の図式へとむかってしまう点。塔に起こったアクシデントに共感しつつ、でも、そういう「芸術」を強調する姿勢には、最後までどこか違和感を覚えたままだった。
はじめと終わりを合わせて読むと、そういう「時代」を描き出したかったのかなと思ったりもするのだけど、でも本筋を読んでいるときはあまりそういう色を感じなかった。それとも、アメリカの子が読んだらそういうふうに思うのかしら。 -
サマーキャンプ仲間にいじめられようが、型にはめて理解しようとする大人達の口撃にも感情的にならず、どこか1歩引いて冷めているような、でも自分にとって大切なことは何か?をしっかり持っている女の子マーガレット・ローズ。無理解な大人達への彼女の返答は「できればしたくない」
そんなマーガレットを大切に慈しむふたりのおじさん。頑固でいつも言い合いばかりしているけどユーモアたっぷり、といったいわゆるキャラの立った個性の強い登場人物たちが織りなす「思い出の大切な塔」をめぐる物語。
それぞれがバラバラに動いていた人物が徐々に塔を中心に関係を深めていく過程は驚きです。もうページの残りも少ないのにどんな結末になるんだろうと最後までイッキ読みでした。
カニグズバーグの他の作品も楽しみです。 -
『ムーンレディの記憶』と同じ人物が出てくるというので手に取った。順序が逆になってしまったけれど、登場人物の過去を知るのは面白かった。もっと若い、ピーターたちが子供の頃の話もあれば良いのに。意外だったのは、ピーター達の世代は主役ではなく、その一人、ナオミの娘、マーガレット・ローズが、大叔父たちが作った塔を守る話。でも、塔が登場するのはちょっと先。まずは、彼女が夏休み、両親の不在中に参加したキャンプから救出されるところから始まる。不快なはずのいじめの話だけれど、聞き手のアレグザンダーのキャラクターもあって、ユーモラスに感じられる。12歳の少女と、彼女を応援する人たちが、それぞれに個性的で面白かった。
-
【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/ -
マーガレット!!
『13才の沈黙』に出てきたマーガレット姉さんが子どもの頃の話で、もう言葉にならない。尊厳の象徴である「塔」を、その尊厳の体現であるマーガレットが守る戦いなんだ。 -
永く大切にしてきたものを情熱的に守り続けることの素晴らしさ。対照的に、変わり行くことの素敵さ。
頑固は悪いことじゃないんだよね。
わたしもわたしの人生を、一人称で闊歩しよう。
マーガレットみたいに。
それにしても、天井を眺めながらマーガレットのベッドに寝ころびたい!
個人的な思い出として、昔、従姉妹んちのトイレの壁一面に子鹿のバンビが描かれていて、従姉妹んちのトイレが大好きだった。
描いたのは、寡黙で優しい、絵の上手い叔父。
今はもう人手に渡ってしまい、おそらく残ってはいないけれど。
-
1979年の『影』で「バートとレイ ウィリアムの話」を書いて、この話を書いて、そして2007年に『ムーンレディの記憶』を書いたカニグスバーグ。
20数年まえに書いたエピソードをふくらませて2作。その間に大事に温めていたのか、思い出したのか(これはなさそうだな)、気になる。
スカイラー通りのあるエピファニーは『ティーパーティーの謎』に出てくるあのエピファニー高校のあるところ?
主人公マーガレットがおじさんたちの「塔」を守るために助けを求めたのはあのシボイガン芸術研究所のピーター・ヴァンダーワールとアメディオの母になる予定のロレッタ・ベヴィアクア、そしてマーガレットが恋していたジェイコブ・カプラン。
こういう仕掛けはわくわくする。 -
主人公とおじさんたちがものすごく好きです