庭師の娘

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  • 岩波書店 (2013年7月30日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784001156614

みんなの感想まとめ

物語は、18世紀半ばのウィーンを舞台に、庭師の娘マリーが自身の才能を開花させていく過程を描いています。父親から修道院の看護婦になるように求められ、世間の女性像と自身の夢の間で揺れ動く彼女の姿が、季節の...

感想・レビュー・書評

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  • 朝ドラのような世界だ
    才能ある少女が協力な支援を受けて
    造園家として認められる
    素晴らしい男性と結婚する
    モーツァルトも登場するのが面白い
    彼ほどの天才であってもパトロン
    なしでは演奏会を開けないなんて

  • 舞台は女帝マリア・テレジアが君臨する18世紀半ばのウィーン。 修道院の看護婦になる事を父親に決められた14歳の庭師の娘マリーが、メスメル医師の庭園の植栽を任され造園家の才能を開花させるまでの1年間が暦月で綴られる。季節とともに彩りを変えるさまざまな花や、ウィーンの街角の雑踏の中を歩くマリーの姿が生き生きと描かれる。マリーの花々にメイドのブルジの料理と12才の神童モーツァルトの音楽が加わり幸せな結末への準備が整って行く。厚い本の後のデザートみたいに読むにはいい本でした。

  • 庭と音楽と焼きたてのパンにあふれています♪
    ファンタジーでもなく大事件も起きない、静かで淡々と、でも時折きらめく日常物語。
    メスメル夫妻いい人たちですね。「女の子は考えられないとでも言うのかね?」
    こんな人たちが側にいてほしい。こういう大人でありたい。

    ヴォルフガング・モーツァルト少年の生き生きとした描写よ。
    飛んで跳ねていっぱいしゃべって、ペンにインクをぱしゃぱしゃつけて曲を書く姿が目に浮かぶようです。かわいい~。

  • モーツァルトも登場するそうです。

    岩波書店のPR
    「メスメル博士のお屋敷に、庭師の父親と住むマリーは、修道院で勉強中です。だけど、マリーが考えているのは植物のことばかり。本当は父親のように庭の仕事をやりたいのです……。18世紀末のオーストリアで、時代や社会の制約にもめげず、自分の道をひらいていく少女を描く歴史フィクション。」
    編集部だより 「庭師の娘」
    http://www.iwanami.co.jp/hensyu/jidou/j1307/115661.html

    • 二三歩さん
      ただいま読み終わりレビューにも書きましたが、本当に良かったです。かなり大当たりでした☆ミ
      ただいま読み終わりレビューにも書きましたが、本当に良かったです。かなり大当たりでした☆ミ
      2013/10/05
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「かなり大当たりでした☆ミ」
      読むのが楽しみ!(一度、図書館に取りに行けず、最近予約し直しました)
      「かなり大当たりでした☆ミ」
      読むのが楽しみ!(一度、図書館に取りに行けず、最近予約し直しました)
      2013/10/07
  • 女の子が自分の思いを貫くのは、立派ね~

  • 庭師の娘マリーのお話。
    マリーは父と同じ庭師になりたいが、父からは修道院に行くよう言われています。
    反対されても、庭師になるため頑張るマリーの姿が印象的な作品です。

  • タイトルを見た瞬間、当たりっぽい気がしてましたが、本当に大当たりでした。
    舞台は1768年代のウィーン。
    庭師の娘であるマリーは父親の言いつけで将来修道院に入り、看護師の勉強をしなければなりませんでした。
    ところがマリーは血や傷を見るのが苦手で、本当は父のように草花に触れていたいと思っています。
    彼女は様々な人の助けを借りて、自分の道を歩んでいこうとしますが・・・
    ぶっちゃけていうと、ハッピー・エンドで終わります。
    作品自体はヤング・アダルトですが、ロマンス小説好きな方もきっと楽しめると思います。
    また当時の生活の様子や実在する人物も登場するので、歴史の勉強にもなります。
    当時の様子を知るとともに、恋愛要素もあってきゅんきゅんしながら読めました。

  • 美しい庭の風景と神道の音楽、街で評判のパンの香りを想像しながら。
    マリーが造園家として生きていくことになるまでのお話。この時代に女性が仕事を持ち自立することの大変さと偉大さをかんじた。
    モーツァルトやメスメル博士とその夫人など実在の人物が登場するのもおもしろい。

    パン屋と結婚すればきっとパン屋の仕事が待っているわけで、必要な結婚だったかもしれないけどマリーがこの時代に今後も造園家としての仕事をしていくのはいくらフィクションだとしても難しいことが想像できる。そしてなかなかこの時代の女性の生き方という鋭いテーマを扱っている割にパンチは弱いとかんじ、そこが少し残念にもかんじた。
    作者のあとがきによればマリーたちは幸せに暮らせそう、とのことだったので。安心するしかないですね。

  • 18世紀のウィーンを舞台に、女性の自立を描いた児童文学。主人公が庭師を目指すというところは現代的だけど、そのほかの設定はオーソドックスで、モーツァルト少年が絡まなければ、地味な印象だったろう。当時の人々の服装や生活をきちんと描いているところには好感を持ったし、後味の良い小説で子供に薦めやすいかなとは思う。
     しかし。パン屋の跡取り息子と結婚したら、パン屋のおかみさんとしての仕事が当然あるわけで、(当時としては)前衛的なデザインを売りにし、依頼主の庭を転々とする庭師の仕事と両立できるとは思えず、生活や風景描写がちゃんとしているだけに、その現実味のなさが浮いているように感じられる。そのあたりはいかにも現代の作家らしいとも言える。19世紀の作家なら、主人公は庭師を目指さず、修道院からの解放と恋愛の成就を前面に出してハッピーエンドとするだろう。
     庭を描いた児童文学としては『秘密の花園』や『トムは真夜中の庭で』を思わずにはいられないが、そこまでの物語的面白さはない。昔の少女が自立して職業を勝ち取るという点では『アリスの見習い物語』の方が良い。
     当時の様子や、モーツァルトの幼少時代の雰囲気(あくまで作者のイメージだが)が分かるし、ちょっとうまくいきすぎる感じはするが、こういうのもたまにはいいかもしれない。
     中村悦子の表紙の絵がとても美しく、内容にも合っている。

  • 気持ちが向かうのは花や木や庭のことばかり、という庭師の娘マリー。とうぜん、修道女になれと言われても身が入らない。でも、避けられないことと分かってどうにか受け入れようとするマリーの姿勢は、いま読めばもどかしいけれど、その時代はそれが精一杯だったんだろうなと感じる。
    母代わりのブルジ、パン屋のヤーコプがいい人たち。
    マリーが庭を想像するシーンが美しい。いろんな花が咲いて。
    ときどき翻訳がよく分からないところがあった。元の文章もあんな感じなのだろうか。

  • 18世紀、自分の生き方を探す少女の物語。悪いお話ではないんだけど、主人公に共感できないままだった…。

  •  モーツァルトと同時代を生きたウィーンの少女・マリーが主人公。父は、メスメル博士の庭師。父が希望するのは、マリーが修道院に入り看護師になること。でも、マリーの頭のなかは花でいっぱい。庭師になりたいと思うマリーの夢は…。

  • ひさしぶりに海外のYA小説を読んだ。
    というか、時代物だし、ほとんど児童文学といえそう。

    モーツァルトがかかわってくるあたりから面白くなるのだけど、なんともシンプルすぎる内容で、ちょっと肩すかし。

    もう少しモーツァルトが深く内容に関与してくれたらなあ、と思えた。
    さらに、もっとモーツァルトを変人だと想像していたので、純粋な天使少年なので驚いてしまった。

    もちろん子供向けの読み物として、悪くない。
    この時代に、少女の身で新しい発想の庭をつくることとその困難、当時の生活文化を知り、楽しむことができた。

  • タイトルと装丁、物語があまりにもぴったりで、夢中でページをめくった。植物が大好きなマリーが望む生き方と厳しい現実の中をどう生きるか。本人の意志とともに周囲の環境も大切なのかもしれない。きっと庭師のお父さんの影響を大きく受けたのでしょう。もっとお父さんのことも書いてくれたらよかったのになぁと思う。なぜか久しぶりに『秘密の花園』を読みたくなった。

  • 植物が好きで、斬新な庭づくりの才能をみせるマリー。けれど修道院に行くことが決まっていて・・・。マリーは自分の“やりたい”という気持ち、一度しかない人生を“やりたい”ことに費やす覚悟を過ぎていく日々のなかで試される。

  • 表紙がとても美しい。
    ああ、こーゆー庭をのーんびり歩けたら気持ちいいだろうなあ。

    才能ある少女とその才を認め、伸ばす手助けをしてくれる大人と。
    目にも鮮やかな花々の色彩と、モーツァルトの軽やかな音楽と。

    そーゆー時代だ、とばかりに自分の気持ちとは裏腹な道を進まされそうな
    少女。だが、本人の悩み具合とは別に、読んでるこっちとしては
    博士の導きを疑うことなく信じていられたので、気持ちよく最後まで安心して読める一冊。
    そーゆー意味ではとても恵まれている少女の話、ともいえる。
    けれど、都合よすぎだろ、という印象は全くない。
    それよりも、少女の草花への愛情や、とある事件で結び付いた青年との
    恋、そして庭づくりへの意気込み、など、描かれる細やかな感情の
    流れが気持ちよい。
    音楽は草花とおなじように身体によいものかもね、というマリーの言葉に
    そうだな、と素直にうなずく。

    博士たち夫妻は実際の人物をモデルにしているとのこと。
    なかなかバイタリティのある、素敵なひとたちだったみたいだ。

    にしても、あの庭で彼の焼いたパンを食べたいなあ。

  • 表紙の印象通りの上品な味わい。
    モーツァルトがいいアクセントになっている。
    久しぶりに読んだな~こういうお話v

  • ウィーンの庭師の娘マリーは草花を愛し、庭師としてすばらしい才能をもっている。時代はモーツァルトが12才の頃。女の子は考える必要がないとされる時代。マリーはメスメル博士、愛するヤーコプのおかげで始めての女性庭師になるのだった。

  • 面白く読みました。外国の物語が好きな子に。もっと庭のことが詳しく知りたい。

  • 18世紀半ばのウィーンという、時代も場所の設定も好みのど真ん中で、しかも作者がウィーンっ子だというのもあって、当時の風俗が活き活きと事細かに描かれており、読んでいる間は至福のひととき。

    少年時代のモーツァルトが登場し、彼が出入りしているメスメル博士のお屋敷の庭師の娘がマリー・フローラ。庭師として非凡な才能を持つマリーだけども、当時の社会では女性の庭師なんてありえないし、そもそもマリーは父の意向で修道院に入る予定。
    崖っぷちに立つマリーだけども、雇い主であるメスメル博士をはじめ、周囲の理解者のおかげで庭師として生きてゆく道筋をたてられるようになる物語。
    これはまさにジングシュピールだと思った。魔笛みたいなノリの。美しい音楽と庭園があって、ヒロインの行く末にハラハラドキドキしながら、ラストはみんながハッピー。
    もちろんこれは児童文学として成立しているので、多少ご都合主義的な筋運びはあっても、時代考証はとても現実的。少年モーツァルトが神童ゆえに大人たちから妬まれ疎まれる様子や事件、女性の生き方が現代に比べていかに選択肢が少なかったか、などが手抜きなくしっかり書かれているし、同時にフランスやイギリスから流れてきた新しい思想が人の生き方や社会のありかたを変えつつあることも巧みに取り入れてあって、なかなか読み応えがあった。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。中央大学大学院独文学専攻博士課程修了。訳書に『としょかんのよる』(ほるぷ出版)、『ちいさなサンタまちにいく』(岩崎書店)、『口ひげが世界をすくう?!』(岩波書店)などがある。

「2021年 『ヤマネのぼうやはねむれない⁉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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