山賊のむすめローニャ (岩波 世界児童文学集 24)

  • 岩波書店 (2003年5月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (358ページ) / ISBN・EAN: 9784001157246

作品紹介・あらすじ

落雷でまっぷたつになった古城に2組の山賊が住んでいた。片方の首領には娘が、もう一方には息子がいた。親も山賊たちも反目していたが、子どもたちは兄妹のように仲良くなり…。親と子、少年と少女の愛情を描く。

みんなの感想まとめ

親と子の愛情が描かれた物語は、友情や冒険を通じて成長する子どもたちの姿を鮮やかに映し出します。主人公ローニャと彼女の友人ビルクは、敵対する山賊の子ども同士でありながら、家出を決意し共に生活を始めます。...

感想・レビュー・書評

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  • こんなに父親に溺愛されて、母親にいつくしまれて、仲間の山賊たちに可愛がられて育った子どもがいるだろうか。
    でも、子どもには友達が必要なの。

    ローニャに初めてできた、そして唯一の友達が、ローニャの父マッティスが率いる山賊団と敵対する山賊団の頭・ボルカの一人息子ビルク。
    当然二人が仲良くすることは許されない。

    だけど、だから、二人は家出する。
    一緒にクマの洞穴で暮らして、存分に二人で遊ぶため。

    いえいえ、遊ぶ前に生活をしなければなりません。
    家から持ち出した小麦や塩、ナイフや斧などを使って、必要なものを自分たちで作りだすのもまた楽しい。
    大きな鮭を釣りあげたら、何日分ものおかずになる。
    水汲みに行っては、野生の馬に乗り、馬の乳を分けてもらう。

    しかし楽しいばかりじゃないんだなあ。
    彼らの住む森には、ずんぐり小人や暗がりトロルや灰色小人たちもすんでいる。
    恐怖心に付け込んで悪さをする彼らの中でも最凶最悪なのが鳥女たち。
    鋭い爪で体を引き裂かれるか、連れ去って一生奴隷としてこき使われるか。

    二人は時に喧嘩もするけれど、基本的にはとても仲良くやっていた。
    けれどローニャは時々悲しくなる。
    親を思い出して。

    ビルクは決めていた。
    冬になったらローニャを親のところに返そう。
    そして寒い冬には、自分一人で生き延びられるまで生きていこう。

    恋愛小説のような二人の子どもたちの友情物語。
    二人の真剣な思いと変わりゆく世の中が、二人の親を変えていく。
    親と同じ人生を歩まなくてもいいのだと。

    楽しくて切なくて、やっぱり楽しいリンドグレーンの世界。
    娘溺愛の山賊の頭も実にいい。
    ああ、面白かった。

  • 家族の結びつきが緩くなった現在でも、自分のしたいことをすると、愛する家族を悲しませてしまうから、冒険に出られない若者も多いのかもしれない。でも、この本の主人公は自分の信念を通す。
    ロミオとジュリエット思い出すはなしではある。

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著者プロフィール

1907年‐2002年。スウェーデンに生まれる。1944年『ブリット‐マリはただいま幸せ』(徳間書店)で、出版社主催の少女小説コンテストの二等賞を得て、デビュー。以後、児童書の編集者として働きながら数多くの作品を発表しつづけた。1958年には国際アンデルセン賞を受賞。「長くつ下のピッピ」「やかまし村の子どもたち」「名探偵カッレくん」のシリーズや、『ミオよ わたしのミオ』(岩波書店)など、世界中で今も愛されている数々の物語を生み出し、「子どもの本の女王」と呼ばれた。

「2018年 『長くつ下のピッピの本 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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