- Amazon.co.jp ・本 (62ページ)
- / ISBN・EAN: 9784001159967
感想・レビュー・書評
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「お願いです。僕はまちがった門にきてしまったんです。お願いです、ぼくは家に帰りたいんです。」「かわいいピピン、もし帰ってきたいと思ったら、そうしてごらん。おまえのために道をあけておくからね。でもおまえのほうでも少しはすることがあるのよ。」
小麦畑色で、大きな花びらのような形をした耳のチワワ、ピピン。とても怖がりで、暗いところや、はじめて見るものはなんでも怖がります。中でも一番怖かったのは、マミーに可愛がってもらえなくなることでした。そんな事は決してないとマミーは言うのですが。
ピピンは病気で亡くなってしまいます。でもマミーとピピンの愛は、ピピンの勇気とマミーの準備によって、奇跡を起こします。
この本は、私が一番好きな児童書です。最愛の犬と猫を看取った後も、この本の世界のイメージがずっと頭にあって、支えてくれました。もし、この瞬間も、あの子が帰ってこようと頑張って怖い思いや寂しい思いをしているのなら、悲しみにくれている場合ではない。そして、もし、無理して帰ってこようとしていなくても、あちらの世界で、怖い思いなどせず安心して暮らせているなら、それでいいじゃないか…と。
とても残念なことに、絶版になっていて、手に入りません。時々どうしても読みたくなって、隣の市の図書館に借りに行きます。
シューベルトの晩年のピアノソナタを弾くときは、必ずこのピピンの生まれ変わりの物語をイメージして弾きます。どうかあの子のいる死後の世界が、あまりに暗闇に閉ざされすぎてはいませんように…、時々、愛し愛された記憶が蘇って、幸せを味わい、また会えるという希望があの子を助けてくれますように…そして、生まれ変わってまた巡り会えますように…と。
どうしても復刊して欲しい、大切な大切な一冊です。
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びっくりした
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ピピンは、病気で死んでしまうけど、どうしても飼い主の元に戻りたいと願います。また、飼い主もピピンが戻ってくると思って、探します。我が家に、ラムという犬が来る事になったきっかけの本です。そのエピソードはこちらです。⇒ http://ohisama.yu-yake.com/ramu/pipin.htm
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とても愛らしい小品。
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さらっと読めたー!でもやっぱり外国文学苦手なんだな…って思いました…
最初の展開にすごくびっくりしたけど、最後の一文でわああっと胸が熱くなりました… -
いいおはなしでした。この話を語ると聞いて読んだのですが、長いので・・・ちょっとひるむ。思いを持って語ったら素敵なおはなしになるだろうけれど・・・
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チワワは好きではないけれど
犬より猫が好きだけど
ローズマリ・サトクリフは好きなようだ
信じるとか
理解しあうとか
努力じゃないんだけど
どうしたらこうなれるかしら -
わたしも門をくぐったら、また次の世に生まれるのだろうか。
その時はまた人として生きるのだろうか。
また大切な人と会えるだろうか。