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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784001160123
みんなの感想まとめ
過酷な状況下で自由を求めて逃げる若者たちの姿を描いた物語は、第二次世界大戦末期の東プロイセンを舞台にしています。主人公たちはそれぞれ異なる背景を持ちながら、バルト海を目指して命がけの旅を続けます。彼ら...
感想・レビュー・書評
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1945年1月ドイツ領下の東プロイセン。医者の助手をしていた21歳のリトアニア人、ヨアーナは、他14人の避難民とともにバルト海経由でドイツを目指していた。東プロイセン人でナチス政権下で絵画の修復をしていた若者フローリアンは、負傷しながらも大事なリュックをもって逃亡中。東プロイセンの農場に疎開していた15歳の少女エミリアは、コートの中に痛みと恥を隠して逃げていた。ヒトラーの熱狂的な信者17歳のアルフレッドは、水兵として避難船ヴィルヘルム・グストロフでの任に就く。
フローリアンはエミリアがソ連兵に襲われるところを助け、その後ヨアーナたちのグループと会った際に、彼女の外科手術により助けられる。一人で行動したがっていた彼だが、やがて彼女らと行動を共にすることに。ソ連の爆撃に遭いながら、仲間を失いながらも、バルト海を目指し、その向こうにあるドイツを目指して進んでいくが……。
第2次大戦末期の東プロイセンとバルト海を舞台に、自由を手に入れようともがく4人の若者たちの姿を、それぞれの語りで描くフィクション。
*******ここからはネタバレ*******
避難を続ける3人の、あまりに悲惨な状況に胸が痛みます。船に乗れた時、もう歩かなくてもいいし、寒い思いもしなくていいと安心しましたが、タイトルが「凍てつく海の……」ですから、まさかここまでと思うところまで追い詰められていきます。
でもこれが、現実なんですね。
救いは、ヨアーナとフローリアンとのロマンス。お互い素性もわからない中に魅かれていく姿は美しい。
タイタニックやルシタニアほどは知られていないながらも、海運史上最も悲惨な出来事であるヴィルヘルム・グストロフの悲劇は、5千人の子どもたちを含む9千人の人たちが犠牲になったと言われています。
「失われた物語の探求者」である作者は、「灰色の地平線のかなたに」でデビューしたルータ・セペティス。この主人公リナもリトアニア人でした。
ヨアーナは、このリナの従妹。「絵の上手なリトアニアの女の子」を描かれたところで、あーなんかこんな話があったなぁと思い出していたら、まさに彼女のことだったんですね。
児童書として出されていますが、主人公は21歳。大人の読書にも十分耐えます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
第二次大戦末期(1945年1月)、ソ連軍の侵攻によりドイツの敗戦が確実となったころ、ドイツ客船<ヴィルヘルム・グストロフ号>が民間人や傷病兵ら1万人を超える避難民を収容(定員の10倍以上)し、凍てつくバルト海へと出航しますが、ソ連潜水艦の魚雷攻撃を受け瞬く間に沈没、7千人以上(約5千人は子ども)が犠牲となる海難史上最大の悲劇となりました。 この戦争という怪物の犠牲となり、家族と故郷を失い、国を追われた人々の姿を描いた優れた児童文学作品です。過酷な状況下での人の強さと優しさを,しみじみと教えられました。
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第二次世界大戦末期、ソ連軍が侵攻する東プロイセンから市民をバルト海に逃す「ハンニバル作戦」を題材にしたヤングアダルト向き小説。立場も状況も違う4人の若者の視点入れ替えながら物語が進行する。史実を基にしたフィクションだけど、取材を基に徹底したリアリティで描かれている。
自分がこんな状況に陥ったら、すぐ死ぬだろうなー(^_^;)と思いながら、登場人物たちの強さ、たくましさ、儚さに胸を打たれます。人間てどうしようもないくらい愚かで、でも強くて、美しい。
私は戦争や貧困、差別を題材にした文学が好きで、それってどういうことなんだろう?かわいそうな人たちに比べて自分は恵まれてるって思いたいだけ??と自問してみたけど、結局、人間の愚かさ、弱さ、儚さを愛おしいと思うと同時に、人間は強く、美しいってことを感じたいからなのだと思う。自分も頑張って生きなくては、と思う。 -
1945年ソ連の侵攻から東プロイセンの住民を逃がすハンニバル作戦。実際にあった悲劇を扱った歴史小説。
バルト3国の下にある飛び地みたいなロシア領が元の東プロイセン。なんで飛び地になっているのか少し解った。
今まで知らなかったことを知ることができるのも小説の醍醐味。 -
第二次大戦末期、迫り来るソ連軍の侵攻から逃げる一行。その中の3人の若者はそれぞれ人には言えない秘密を持っている。互いに心を探る様にしながらも一緒にドイツへ向かう船が出る港を目指す。若者4人の視点から描かれる、史実ハンニバル作戦を基にして書かれた物語。
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語り手が四人いることで、最初は視点がグラグラして読みにくいなーと思っていたけど、それが気にならないくらい、最後がよかったなー。
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ナチスドイツ占領下の悲しくも生きることに精一杯な人々の声。
戦争で失うものの1つにある理性を考えさせられる作品です。 -
読んでいて、つらい、苦しい、寒い。。。
戦争は、人々の愛する人、愛する物、愛する暮し、全ての愛するものを奪う。庇護されるべき年代をも無惨に傷つける。
これまでの戦争小説との大きな違いは、あくまで子どもやティーンエイジャーの側に立っている点ではないか。
つぶさに調べあげる調査力と、それをこのようなフィクションに仕立てる構成力、そして弱者の側に立つ強く柔らかな作者の視点。知られることなく歴史の谷間に埋められたたくさんの大切な命への鎮魂歌のようである。
今年も終わり近くになって滑り込んできたベスト10当確作品。 -
第二次世界大戦末期、ソ連の侵攻から逃れるため東プロイセンからドイツへ避難しようとする四人の若者の視点から描いた、いつまでも胸に残る戦争小説。
リトアニア出身で看護の心得があるヨアーナ、ナチスが略奪した財宝の秘密を隠し持つフローリアン、孤児となって逃れてきたポーランド人のエミリア、虚勢を張るドイツ人の水兵アルフレッド。彼らはそれぞれ他人に言えない秘密を抱えながら、遠いドイツを目指しつらくて長い逃避行を続ける。そしてバルト海を渡るため、運命が彼らをヴィルヘルム・グストロフ号に乗船させてしまう。
タイタニック号の数倍という、海運史上もっとも多くの犠牲者を出したヴィルヘルム・グストロフ号の沈没事故のことを本書で初めて知り、衝撃を受けた。作者は〈琥珀の間〉やハンニバル作戦など歴史に埋もれた悲惨な史実をベースとしながら、戦争に翻弄された若者たちの悲しい運命をつむいでいる。
主人公たちの中で、なるべく身分を隠して一人で行動しようとするフローリアンの大きな秘密がまず明らかにされる。それはナチスに復讐するという彼なりの大義なのだが、他の主人公たちはそれより小さいながらも、個人的な悲しい秘密をそれぞれ心に抱えており、特にエミリアが隠したかった秘密を知ったときには胸をえぐられる思いがした。故郷を破壊され、家族を殺され、尊厳を踏みにじられる戦争の愚かさと、それでも人間らしさと勇気を失わない若者の姿が同時に描かれている。途中で読むのがつらい部分もあったが最後まで作者の筆力に圧倒され、亡くなった人々の鎮魂を願わずにはいられない終わり方だった。
今でも世界のあちこちで起こっている戦争では、決まって弱い立場の女性や子どもたちが犠牲になっており、過去のあやまちから学ぼうとしていない。本書は、読みやすさや主人公たちの年齢に近いということからか図書館でもヤングアダルト向けという扱いになっており、それはそれで若い人たちに戦争の悲惨さを知ってもらうことは大事だが、絶版状態を解消してもっと広く読まれていい本だと思った。 -
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第二次世界大戦末期の史実を元にした秘密を抱えた4人の若者の物語。
感情がぐっちゃぐちゃになるほど心揺さぶられた凄い作品。
破壊や略奪といった惨状の中で死と隣り合わせで必死に生き抜こうとする人々。それぞれが抱える家族や故郷についての思いがリアリティがあって苦しくて辛いけど、明かされる秘密と先が気になってぐいぐいと読ませる。
戦争小説は辛くて避けがちだったのだけど、全然知らなかった出来事を知れて読んで良かった。
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(╹◡╹)
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登場人物4人の視点をスイッチしながら、描かれている。最初は掴めず、迷子になりそうだった。でも、そこはヤング向けだからか、ややこしくならずにうまく描き分けていると感じた。慣れてくると、その視点の変化が臨場感にもスピード感にもなって、どんどん読み進められた。
戦争は全ての人を傷つける。そう思い起こす作品だった。 -
久しぶりに良い本が読めた。10代に読んで欲しい。
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中身は濃いけれどどこか回りくどく、途中で投げ出しました。
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文学
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2018.01.21 図書館
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SL 2017.12.16-2017.12.20
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