凍てつく海のむこうに

  • 岩波書店
4.24
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本棚登録 : 159
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (464ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001160123

感想・レビュー・書評

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  • 主人公は21歳

  • (╹◡╹)

  • 登場人物4人の視点をスイッチしながら、描かれている。最初は掴めず、迷子になりそうだった。でも、そこはヤング向けだからか、ややこしくならずにうまく描き分けていると感じた。慣れてくると、その視点の変化が臨場感にもスピード感にもなって、どんどん読み進められた。
    戦争は全ての人を傷つける。そう思い起こす作品だった。

  • 久しぶりに良い本が読めた。10代に読んで欲しい。

  • ソ連軍の侵攻が始まるなか、東プロイセンから避難する人々のなか、外科の助手をしていたヨアーナは同じ目的地を目指す人たち数人と行動を共にしていた。そこへポーランド人の少女エミリアを道ずれにしたプロイセン人の青年が加わる。
    もう一人ヒトラーの言葉に心酔しているドイツ人アルフレッドとあわせて四人の視点が交互に語られ物語が進んでいく。
    それぞれが抱えている心の痛み、秘密は何なのか、無事に目的地につけたとしてその先はどうなるのか、最後まで一気に読んでしまった。
    目の見えない少女イングリットや優しくて強い靴職人の老人など、それぞれの登場人物もとても魅力的だった。

  • 第二次大戦末期(1945年1月)、ソ連軍の侵攻によりドイツの敗戦が確実となったころ、ドイツ客船<ヴィルヘルム・グストロフ号>が民間人や傷病兵ら1万人を超える避難民を収容(定員の10倍以上)し、凍てつくバルト海へと出航しますが、ソ連潜水艦の魚雷攻撃を受け瞬く間に沈没、7千人以上(約5千人は子ども)が犠牲となる海難史上最大の悲劇となりました。 この戦争という怪物の犠牲となり、家族と故郷を失い、国を追われた人々の姿を描いた優れた児童文学作品です。過酷な状況下での人の強さと優しさを,しみじみと教えられました。

  • 中身は濃いけれどどこか回りくどく、途中で投げ出しました。

  • 文学

  • 語り手が四人いることで、最初は視点がグラグラして読みにくいなーと思っていたけど、それが気にならないくらい、最後がよかったなー。

  • 第二次世界大戦末期、ソ連軍が侵攻する東プロイセンから市民をバルト海に逃す「ハンニバル作戦」を題材にしたヤングアダルト向き小説。立場も状況も違う4人の若者の視点入れ替えながら物語が進行する。史実を基にしたフィクションだけど、取材を基に徹底したリアリティで描かれている。
    自分がこんな状況に陥ったら、すぐ死ぬだろうなー(^_^;)と思いながら、登場人物たちの強さ、たくましさ、儚さに胸を打たれます。人間てどうしようもないくらい愚かで、でも強くて、美しい。
    私は戦争や貧困、差別を題材にした文学が好きで、それってどういうことなんだろう?かわいそうな人たちに比べて自分は恵まれてるって思いたいだけ??と自問してみたけど、結局、人間の愚かさ、弱さ、儚さを愛おしいと思うと同時に、人間は強く、美しいってことを感じたいからなのだと思う。自分も頑張って生きなくては、と思う。

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