THIS ONE SUMMER

  • 岩波書店 (2021年7月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784001160291

作品紹介・あらすじ

夏休み。母親がもうひとり子どもを望んでいたことに、ローズは気づいている。それで両親がぎくしゃくしていることにも。友だちが子どもっぽく見える時があるし、雑貨店で働くダンクがなんだか気になって——。湖岸の別荘地で過ごす、夏のできごと。思春期の入り口でゆれる心に寄り添う、傑作グラフィック・ノベル。

みんなの感想まとめ

思春期の少女が迎える夏休みを描いた物語は、湖畔の別荘地での出来事を通じて、成長の微妙な瞬間を捉えています。主人公のローズは、親の関係や友人との距離感に敏感になり、幼さへの苛立ちや、周囲の変化に戸惑いな...

感想・レビュー・書評

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  • 中学生になりたてくらいの少女が、いつもサマーバケーションで訪れている別荘に行って、女子の友達と過ごす夏休みの日常。

    少し年上のお兄さんのお姉さんたちの状況や親世代の悩みなどに敏感に感じながら、2つ年下の女友達の幼さへイライラしたり、ティーンエイジャーになりたての少女の心をさりげなく繊細に写し取っている。

  • 北米漫画界を前に進めるクィア・パワー:『ハーレイ・クイン:ガールズ・レボリューション』とマリコ・タマキ──「モダン・ウーマンをさがして」第32回 | GQ Japan
    https://www.gqjapan.jp/culture/article/20200808-modern-woman-32

    Mariko Tamaki
    http://marikotamaki.blogspot.com/

    THIS ONE SUMMER - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b584813.html

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      少女の心の機微を描いた、カナダ発のグラフィック・ノベル『THIS ONE SUMMER』|Pen Online
      https://www.p...
      少女の心の機微を描いた、カナダ発のグラフィック・ノベル『THIS ONE SUMMER』|Pen Online
      https://www.pen-online.jp/article/009301.html
      2021/11/03
  • 2023.6.16市立図書館
    このところ話題作が続くYA向き「グラフィックノベル」。
    マリコ・タマキはカナダの日系の作家で、今回はいとこのジリアン・タマキが作画。
    原書は2014年刊行で、2015年にすぐれた絵本に贈られるイギリスのコールデコット賞のオナーにグラフィックノベルとしてはじめて選ばれている。邦訳は2021年に出て、評判はあちこちで聞いて気にはしていたけど、先日BBCが企画した児童書100選にもはいっていたので、この機に借りてみた。

    子どもの頃から恒例の湖畔の別荘地で両親や別荘地仲間とひと夏を過ごす少女の物語。ローズはたぶん12, 3歳ぐらいだろうか、1歳半年下の友だちと過ごす時間、ちょっとギクシャクしている両親との関係、別荘地の雰囲気…今までは無邪気に楽しめたこと、目や耳に入らず気にもとめなかったことが、去年までとはどこか違って感じられて、微妙な気持ちの連続。万国共通こどもとおとなの境目のデリケートで宙ぶらりんな気分や難しさあぶなっかしさが伝わってくるけど、日本の女の子の世界とはずいぶん違うという気もする。
    同時にこれはローズの母親アリスの時間のかかる回復の物語でもあった。わたしはむしろそっちがずっと気がかりでページを繰る手が止まらなかった気もする。

    多文化共生のカナダ、作者も日系三世ゆえか、さまざまな出自の人や多様な家族がでてくる。日本のマンガでこれに近いテーマの作品、あるだろうか。マンガはそんなにくわしくないけど、あったら読み比べてみるのもおもしろいだろうな…。

    グラフックノベルは要はマンガ(コミック)でいいと思うけれど、そうなると日本の漫画作品で児童/YA文学として読まれてもいいものはけっこうありそうな気がする。「メタモルフォーゼの縁側」とか、今読んでる「違国日記」あたりも海外ではグラフィックノベルでいけるんじゃないかしら。

  • カナダの少女の一夏。いつもの湖近くの別荘で、いつもの友達と過ごす一夏。少し年下の友達とは、少しづつ違う感覚が生まれていく。レンタルビデオ店でホラー映画を借り、ビデオ店のアルバイトがちょっと気になる。両親の態度も、少し変わっていく。思春期のどうしようもない気持ちを淡々と描き、夏が終わる。

    う~ん、やっぱり日本人と何か違うなぁ。人種じゃなくて、年代かなぁ?

  • 面白かったな〜
    グラフィックノベル
    絵本が受賞してきたコルデコット賞を
    グラフィックノベルで
    初の受賞した作品となった本とのこと

    15歳女子の思春期
    だんだん大人のややこしい事情も分かり始める時期
    ひと夏の思い出

    teen向けとはいえ結構なハードな内容も

    これが岩波書店から出ててびっくり
    2010年代以降、いろんなところでグラフィックノベルが評価されるようになった。

  • 「this one summer」というタイトルがもう、秀逸。なんてことない、でもたった一回しかない、「この」夏。大人と子供の間のあわい(一言で言えば思春期)にいるローズの、グラデーションのような「変わり目」を描いた作品。水や、炎や、光、綿毛や髪の毛に至るまで、静と動の描写も映画のような漫画。今はもう遠く記憶の彼方に沈んでしまった思春期の世界の見え方を追体験するような読書だった。お母さんが自身の深い傷と向き合うに至るまでの物語としても読み応えがあった。一方で無神経代表のようなお父さんにしてもクズ男ダンクにしても可哀想なくらい男性の描かれ方がひどくて、申し訳ない気持ちになる。いとこ同士で描いている作品だそうだが他のものも読んでみたい。

  • 近所の図書館で見つけて、原語で読了。

    ちょうど数日前にディズニーのインサイド・ヘッド2(Inside Out 2)を観たばかりだったので、思春期の女の子の心の動きや脳内はこんな感じ?と思いながら読んだ。自分にもこんな時期があったのだろうか?過ぎ去っててしまえば思い出しもしないような心の揺れやヒリヒリ感を味わえた。

    主人公のRoseよりも、母親のAliceの方に感情移入。子どもからしたら理不尽に思えたことも、自分があの頃の母の歳になってみてわかることもある。でも確かに勘弁してほしいよね。

    最後母親が海に飛び込むシーンでは、映画『竜とそばかすの姫』を連想させて、どうかあんなことになりませんように…と祈りながら読み進めた。

    「水上で食べるおやつにはリンゴが1番、食べ終わった芯はそのまま放り投げれば魚の餌になる」っていうのがちょっとカルチャーショック。

    Jennyはネイティブ・アメリカンの末裔なのかな?

    子どもが欲しいのに叶わない。 片や望まぬ妊娠。どちらにしても、ひどく打ちのめされるのは女性ばかり。不公平だけど、仕方のないことなのだろうか。

  • おもしろいけどローラディーンのが好きだった

  • これもクロワッサン・ブックガイドから。やっぱ漫画のが良いな~。あと内容も、これそんなに面白いかな?っていう。

  • 思春期の、ドキドキワクワク…ヒリヒリも

  • 絵本?マンガ?

  • 主人公の一夏の出来事を淡々と、しかし丹念に綴っていく作品。人によっては退屈と感じる部分が多いかもしれない。けれど、読みながらその場の空気、人間関係や感情、行動など、「似たようなことがあったな」と思い出すポイントがあるのではないかと思う。

    昔、ローズと同じような気持ちになったことがあるな……とか色々思い出して少し苦しくなってしまった。
    読んでいる最中はぼんやりとしていて「いまいち、こう……」となっていたものが、訳者あとがきを読んで「ああそれだ、そういうこと、そこなんだよ」と補完?腑に落ちた気がした。

    個人的に一番印象に残ったのは、(泳ぎに行こうという誘いに対して)アリスは「私はいい」と断っているのに、結構しつこく誘い続けてくる周囲の人々、の場面。強く出れば「そんな……」と言われてしまう。胃が痛くなった。
    あともう一つ、歴史村である人が下卑た質問を投げられる場面。これまたもう……。


    次の夏はガラリと変わっているんじゃないかな、と思った。

  • 私には良さがわからなかった。
    絵も私の好みではないし、内容ももう一つ伝わってこなかった。

  • 夏になったら何度も読み返したいと思う作品
    少女の瑞々しい感性が巧みに描かれている

  • 絵のスタイルが自分とは合わないのか、書かれていることが伝わりづらかった。日本のコミックとは違うし、絵本とも違う。グラフィックノベルだから読みにくいわけではない。

  • 思春期の不貞腐れ感と好奇心と寂しさ。夏なんだな。

  • カナダの作家によるグラフィック・ノベル。
    十代なかば?の少女が両親と毎夏訪れる海辺の別荘。そこで起きる出来事と思春期の少女の心の葛藤。
    日本の漫画とはちょっと違う。でも質的には全く日本の漫画に引けをとらない。絵のタッチとかは最近の日本にはない、というか日本の場合、このタッチは避けるだろうなー。でも、このタッチがこの作品には合ってるなーと感じる。

  • ローズと両親は、毎年の夏を海辺の別荘ですごす。
    ウィンディは、やはり夏のあいだ近所の別荘に来る子。ローズの1歳半下。

    たのしい夏の行事だけど、今年は何かがちがう。ママがゆううつそうでパパと口論がたえないし、ウィンディが子どもっぽく思えていらいらすることもある……。

    思春期にさしかかって少し背伸びしたいローズ(何歳なんだろう? 12歳?)と、まだそこまではいかないウィンディ。1歳半という歳の差が絶妙。

    ローズは近所の店のバイトの兄ちゃん(クズ男)がなぜか気になってしかたがなかったり、ホラー映画や18禁のビデオをわざと借りて見たりと、少し背伸びする。その様子を見ていて「あー、そっち行っちゃだめ……」と、少しハラハラするあたり、映画の『エイス・グレード』を思い出した。

    親との距離感の描き方も絶妙。それまで「いつも守ってくれる人」だったのに、「悩みをかかえたただの人」なんだと気づく時期だよね……。親のほうも、子どもに弱さを見せまいとしていたがゆえに、かえって断絶が生まれてしまう。

    アメリカのグラフィックノベルって、ときとして人物の描き分けがよくわからなかったり、表情の変化が乏しかったりすることがあるけど、ジリアン・タマキの絵は映画を見ているみたいで、静かななかから感情が伝わってくる。

    全体としてかなり地味な作品だけど、脳裏にからみついてくる系。高校生とかの感想をきいてみたい。

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著者プロフィール

●マリコ・タマキ [作] ……カナダ出身のライター。彼女の作品は各方面で高い評価を得ており、2019年に発表した『ローラ・ディーン・キープス・ブレーキング・アップ・ウィズ・ミー』でアイズナー賞を受賞している。

「2022年 『ソー&ロキ:ダブル・トラブル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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