コメディ・クイーン

  • 岩波書店 (2024年11月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (278ページ) / ISBN・EAN: 9784001160529

作品紹介・あらすじ

ママはみんなを泣かせて死んでしまった。だからわたしは、生きるためにママと反対のことをする。ママ似の髪を切って、生きものの面倒はみない、本も読まない。そして、みんなを笑わせるんだ――12歳のサーシャは悲しみを乗り越えるため、秘密の7つのリストを作る。スウェーデンを代表するYA作家が描く、心の再生の物語。

感想・レビュー・書評

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  • うつ病から自殺してしまったママ。ママと同じにならないように、ママがしていたことをしないと決めた12歳の少女サーシャ。そのために7つのリストを作る。髪を切るとか、生きもの面倒をみない、本を読まない…そして7番目がコメディ・クィーンになるだ。

    元気を装っているけれど、深く傷ついているサーシャとパパ。パパと訪れた児童精神科の心理士リン、親戚や友人に見守られながら、サーシャとパパは再生していく。

    テーマとして暗くなりがちなのだが、明るくサーシャを応援したくなった。

  • 日本の作家と海外の作家の違いは今までにも何度も書いているが、海外作家さんは屈託卑屈屁理屈の3屈がないんだよね。すべてストレートに訴えてくる。だから情が湧くしすぐに溶け込める。この本の対象年齢はおそらく少年少女なんだろうけど大人が読んでよ包み込みたくなる温かさがある。大好きなお母さんみたいになりたいけれど、お母さんみたいになったら早く死んじゃうと本気で考えた少女の純真さが生んだいくつかの十か条、みたいな中の一つがコメディークイーンになる事。子供が親から、大人から受ける影響は大きい。それをまた多くの大人の愛の手で支えていってほしいと願わずにはいられない物語。

  • 激しい衝撃を受けたときに泣けないほど悲しみの感情を抑圧してしまって……という展開。あれ、最近読んだぞと思ったら杉森くんか。

    でも、こっちはちょっとすんなり入ってこなかった気がする。これは純粋に好みの問題だな。ママのようにならないためにママを反面教師としてリストを作り、いきなり髪を切ったり、ずっとほしがっていた犬をことわったり、本を読むのをやめたと宣言したりして、その理由は周囲に一切説明しないという意地の張り方がちょっと苦手なんだけど、わたしはやっぱりストライクゾーンがせますぎるのかもしれない。そっちで悩む。

  • 親を亡くした子どもが、その事実をどんなふうに受け入れていくのか。教育や心理学を学ぶ学生の参考書としてもよいのでは。訳がとてもよく(スラングなども自然な日本語に訳してある)読みやすい。

  • 母が自殺してそれを抑圧して明るく振る舞おうとする少女の話。
    期待して読んだのだけど、ちょっと残念。
    状況はわかるけど、どんなふうに彼女が変わるのか期待していたが、あまり心に響かなかった。

  • 自殺遺児の主人公が悲しみから立ち直るために、秘密のリストを作り再生していくはなし。

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