- 岩波書店 (2025年2月28日発売)
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感想 : 10件
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Amazon.co.jp ・本 (318ページ) / ISBN・EAN: 9784001160543
作品紹介・あらすじ
マーサズ・ヴィンヤード島に暮らす14歳のメアリーは、ボストンの屋敷に囚われたろうの少女を助け、手話を教えてほしいと、依頼を受ける。希望を胸に旅立ったメアリーだが、屋敷は大いなる秘密を抱えていた。少女は誰なのか、救いだすことはできるのか。ろうの作家による話題の歴史フィクション『目で見ることばで話をさせて』続編。
みんなの感想まとめ
テーマは、自由を求める少女の奮闘と、歴史的背景に根ざした人権問題の探求です。前作の続編として、メアリーが耳の聞こえない少女を助けるために奮闘する姿が描かれ、彼女自身の成長も見逃せません。物語は、19世...
感想・レビュー・書評
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『目で見る言葉で話させて』の続編で、前作は『主人公が誘拐されて、逃げ出す話』だったのに対して、今作は『誘拐されて監禁されている少女が主人公に助け出される話』というものになっている。
細かな部分で『え、この登場人物……この後どうなったの?』と疑問に感じるところはあるし、前作を読んでいることが大前提で物語が進んでいる状態のくせに、前作の説明がちょこちょこ入っているので、ちょっと戸惑う。
とはいえ、子どもから独り立ちするべく成長していく女性という観点で見ると筆致も見事で面白い。また主人公が聾者ということもあり、そのあたりの描写が丁寧で良く調べられているなあと思った。
女性差別、人種差別、その歴史背景など盛り込むだけ盛り込んであるので、そのあたりはお世辞にもわかりやすい感覚は薄い。しかし、真摯にこうした課題から目をそらさずに果敢に物語を紡いでいるということは伝わる。
続編があるそうなので、翻訳されることを楽しみにしている。 -
2025.8.2市立図書館
少し前に読んだ手話やろう文化への扉を開く、ろうの作者による歴史フィクション「目で見ることばで話をさせて」の続編。この春、飜訳刊行されたのが図書館に入ったので借りてみた。
独立戦争の記憶もまだ生々しい19世紀はじめ、島全体が聞こえるものも聞こえないものも手話をある程度理解するマーサズ・ヴィニヤード島が舞台。前作の主役メアリーは14歳に。
知り合いからの手紙で、雇われている屋敷に耳が聞こえないかもしれない少女が軟禁されていると聞き、その子の世話係(表向き)としてメアリーは赴任する。ヘレン・ケラーとサリバン先生のような展開になるのかと思いきや⋯
いわゆる白人、黒人、そして先住民族のあいだのさまざまな問題、そして男女平等の問題が複雑にからみあうなかでの最適解をさぐってメアリーは試行錯誤していく。第1作はろうであることがいちばんのポイントだったが、今回はろうは数々のハンデの一つという感じだった。
いろいろな問題が凝縮された故郷の島を出てさまざまな経験をしてまた戻って来るという行きて帰りし物語スタイルで2作続いたが、三作目は島で教師になるお話らしい。またいつか再会できる日を楽しみに。 -
「目で見ることばで話をさせて」の続編があるということで読んでみました。メアリーがある屋敷で不当な扱いを受ける少女を自由にするために奮闘するお話です。アメリカの歴史、文化的な背景が散りばめられています。前作は強い感動を受けましたが、今作はミステリー的な雰囲気もあり、軽く読むことができました。もちろん、ろう者の尊厳、文化を守ることについて考える機会を得る点は変わりありません。
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『目で見ることばで話をさせて』で、生きた標本としてメアリーが攫われてから三年が経った。島で暮らしていた14歳のメアリーが、一度も言葉を習ったことのない8歳の少女に、手話を教えるよう頼まれる。教員免除も持たない彼女にかなり無茶ぶりだが、メアリーは引き受ける。だが、彼女の身の上や監禁されている理由には、複雑な事情が隠されていて。
かつて障害は隠すもの、恥ずべきものだった。今も全くその傾向が亡くなったわけではない。マーサズ・ヴィニヤードという島で暮らしていたからこそ気づかなかったが、メアリーは前回の経験や今回で、社会の障碍者への偏見を感じ取る。そして偏見は、自分の家族にも存在することを見抜く。孤独という牢獄に閉じ込められたままの少女を救い出そうと決意する。まだ、守られる側であることは確かだが、自分より弱き者を守ろう、助けようと一歩を踏み出すヒロインがたくましい。 -
誘拐事件後、島に戻って前と同様に暮らしていたメアリーのもとに、一通の手紙が届いた。誘拐されたときに、逃げる手助けをしてくれたノラからで……。
『目で見ることばで話をさせて』の続編、3年後を描いている。あらためて、まだこの作品のメアリーが14歳ということにおどろいた。ベアトリスをなんとか助けようと試行錯誤する様子に、メアリーの強さを感じるが、本作では前作以上にメアリーの感情・思いが難しく、きちんと理解できなかったかもしれない。兄の死の悲しみや、ジェレミアへの恨みもかかえ、さらにまた別の人物の死を経験する。差別や偏見が存在する世界だと知りながら、それでも勇敢に行動したいという心に従いつづける姿に胸を打たれる。 -
『目で見る言葉で話をさせて』の続編。前作の主人公がとらわれのろう者の少女を助けるため奮闘する。
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根底には、先住民族と支配側との問題が、いつも横たわる。
