朝びらき丸 東の海へ (カラー版 ナルニア国物語 3)

  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784001163735

感想・レビュー・書評

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  • ナルニア国物語第三作目。
    前作『カスピアン王子のつのぶえ』から3年後。王になったカスピアンは伯父ミラースが父親の友人7人を東の海へ追放していたことを知り、探索の旅に出ている。航海の途中突如現れたエドマンドとルーシィ、二人のいとこのユースチス。共に東へと旅をする冒険ファンタジー。

    ユースチスとリーピチープ
    いとこは嫌いだが意地悪ができるのが嬉しいので遊びに来て欲しいというクズなユースチスはナルニア国に行ってもわがまま放題で騒ぎまくる。特に誇り高きネズミ騎士殿リーピチープを見下して馬が合わず、事あるごとに対立していたが、ユースチスが竜に姿を変えたときから関係が変わる。人外としてのシンパシーか友情のようなものが芽生える。以後ユースチスも嫌なやつという感じはなくなる。というか存在感がほぼ無になる。裏切り者だったエドマンドはユースチスを見たらもどかしかっただろう。

    ファンタジーたっぷりの島々。
    一行は色んな島に上陸して不思議なことを体験する。いちばん楽しかったのは姿の見えないのうなしあんよの島か。姿が見えず声だけの時は恐ろしかったが、見えるようになったときはアホっぽくてかわいかった。1番怖かったのはくらやみ島。前後闇しか見えない島で悪夢を見続ける。この暗闇の中を泳いでいたループ卿はいったいどのくらい泳いだのか。恐ろしすぎる。

    世界の果ての美しさ
    7人の友人を見つけたあとはさらに東へ、世界の果てアスランの国を目指して航海を続けることになるが、その光の美しい表現が素晴らしい。くらやみ島の暗さとの対比もあって目を開けていられないほどの眩しさを感じた。

    導く者アスラン
    今作はアスランの登場が多い。実際に姿を現すこともあるし、ルーシィの心の中で存在していたような描写もある。カスピアンが金の魅力に取り憑かれそうになった時、くらやみ島から出られなくなりそうになった時、アスランが導き助けてくれた。エドマンドとルーシィはもうナルニアの国には来れないとアスランに言われた。2人は大きくなりすぎた。ユースチスについては言葉を濁された。現実世界でも違う名前でアスランは存在していると言う。神か?神なのか?これはあとで考察を調べたい。

  • ナルニア物語は子どもの頃は読んだことがなく、大人になってから少しずつ読み進めて3作目。今の自分の姿を振り返させられることが多い。繰り返して読みたい古典なので、カラー版をシリーズで入手できて幸せ。

  • なろう系の異世界ものとは違った小説味が濃い異世界もので とても読み応えのある作品でした。

    • チャコロウさん
      感想書いたら……
      感想書いたら……
      2020/08/10
    • みんな大好きヨシフおじさん
      いいとおもうけど、
      やってるひとそんなにいる?
      だけど君の意見には賛成するよ。
      いいとおもうけど、
      やってるひとそんなにいる?
      だけど君の意見には賛成するよ。
      2020/08/17
  • 絵に吸い込まれるところ、それぞれの島の不思議、期待を裏切らないワクワクがある。

  • ナルニア国物語第3巻。今回は、未知のベールに包まれた<この世のはて>へと航海していくという海洋冒険もの。次々とファンタジーらしい不思議な出来事や奇妙キテレツな事物が登場するので、これまで同様スピーディで退屈しない展開。キャラの個性がますます際立ってきており、本当の主人公はネズミだったかもしれない。アスランの最後のセリフはあからさまで、個人的には歓迎だが、やっぱり宗教小説なのだな、という思いを強くした。

  • 4-00-116373-X
    C8397\1500E.

    カラー版 ナルニア国物語
    朝びらき丸 東の海へ
    C.S.ルイス作
    さし絵:ポーリン・べインズ.

    訳者:瀬田貞二(せた ていじ)
    発行所:株式会社 岩波書店
    ------------カバー扉より
    エドマンドとルーシィ、いとこのユースチスは、部屋に飾ってあった額の画の中へ吸い込まれます。そこはナルニアの外海で王となったカスピアンが、朝びらき丸に乗って航海に出るところでした。
    行方不明になっている無き父の7人の友人たちを探して、船は東の海の果てへと向かってすすみます。未知の海、島々をめぐる大冒険--子どもたちは次々と不思議なできごとに遭遇します。
    -------------
    ---------------目次より
    寝室の絵
    朝びらき丸に乗って
    離れ島諸島
    ドーン島のカスピアン
    大嵐と嵐の後
    ユースチフの冒険
    冒険のなりゆき
    住んでのところを逃げ出す
    声の島
    魔法つかいの魔法の本
    のうなしあんよ
    くらやみ島
    ねむり続ける3人
    この世のはてのはじまり
    いやはての海のふしぎ
    この世のいやはて
    ----------------------

    今回はエドとルーシィ それにいとこのユースチス・クラレンス・スクラブという男の子が不思議な旅に出ます。
    お父さんはアメリカへ出張、お母さんはそれについてゆく。
    一の王ピーターは受験のため疎開先でお世話になったカーター先生のところへ、スーザンはお母さんがアメリカへ連れてゆくことにしました。
    残されたエドとルーはいとこのユースチスのところへ預けられました。カーター先生はその後あの箪笥のあるお屋敷を手放してしまって、小さな部屋に移ったので一人しかあずかれなかったのです。
    いとこのユースチスは嫌な奴ですが、冒険中にりゅうになり、二人とナルニアの人たちに助けられ、普通の子どもになりました。冒険が終ったあとは彼のお母さん以外良い子になったというけれど、お母さんだけはつまらない子になったと。つまり彼は母親に愛されるために、とてつもなく嫌な奴になっていたってこと?それは本題から逸れることで大した問題ではないのかもしれないけど、恐ろしい事。現実程度の差は有れ。

    ナルニアの王様カスピアンが父王の友人7人を探しに外界へ船を出す。
    そこへこちら側の世界から3人の子どもらが飛び込む。エドとルーはその始まりも、旅の終わりも受け入れてきたが、こと初めてのユースチフは戸惑う。無理からぬことではあるけれど、こいつがとっても嫌な奴なので、ひどい目にあうのは致し方ないというか、そんなに心傷まずに読み進む。
    龍になって話すこともできなくなってからアスランが、脱皮させてユースチフは人間にもどった。金の腕輪の始末の仕方も海洋民族的な感じがした。誰も欲しがらずカスピアンが投げ上げると岩に引っ掛かってきらりとひかる。オクテシアンの紋章の腕輪はそこにとどまっている。
    7人のうち3人はまとめて最後に眠ったままで登場し、彼らがどうなるかは詳しく書かれずに終わる。
    御一考が奴隷として売り飛ばされそうになったり、なんでも金に変えてしまう湖のある島(湖の底の銅像は元は探していた父王の友人の一人だった)次々と島を探検し細長い王様とその娘に出合い、冒険を続け、誇り高きネズミの騎士リーチピープとの別れがあり、子どもらはもどり、カスピアンは妻を得る。
    物語の最初はとうとうだけどこの物語らしい始まり方、一方終わり方は3人まとめて現れ(3人一緒である必要がわからない)バタバタとおわった。
    途中からあと何人残っている、ページ数からしてどう終わるんだろう?って思いながら読み進めていた。
    ネズミの騎士リーピチープがアスランの国へ旅立つ。それをルーシィたちは無言で見送る。ゆく方も送る方も運命を受け入れるしか無いのだから。

    物語の最後にアスランはエドとルーにナルニアにはもうは入れない事を告げる。しかし現実世界でもアスランは居る。名前は違うけれど。

    ---------------------
    この次のお話は「銀のいす」というタイトル
    んー どうなるんだろう?

    作者については別の作品のレビューに記載してあったはず・・たぶんw

  • 2011/1/19 予約 1/26 借りる 2/10 読み終わる。
    「ハリー ポッター」や 「ライラの冒険」からすると、素朴で のんびり読める。

    映画 『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』が、2011年2月25日 日本公開。 → 公式サイト
    見ました! 原作が上手くアレンジしてあって、すごく面白かった!
     ⇒ 映画「アスラン王と魔法の島3D」を見る 〜 Myブログ「パそぼとベルルのあれこれフリーク」

     第1作 『第1章:ライオンと魔女』
     第2作 『第2章:カスピアン王子の角笛』
    は、読んだし 映画も見たので、次はこれを読もう!

    内容 :
    想像上の国「ナルニア」の誕生から滅亡までを描き、世界中で愛されてきた長編ファンタジー。
    エドマンドとルーシィ、いとこのユースチスの3人が、航海王カスピアンとともにくり広げる大冒険とは…。

    著者 : C.S. ルイス → C.S. ルイスの本
    1898〜1963年。北アイルランド生まれ。イギリスの作家、神学者。
    ケンブリッジ大学で中世・ルネッサンス英文学の主任教授を務める。
    著書に 文学評論、キリスト教神学、小説、自伝など、数多くの著書がある。
    「愛とアレゴリー」「悪魔の手紙」など。

    挿絵 : ポーリン・ベインズ → ポーリン・ベインズの挿絵の本など
    イギリスのイラストレーター。 → ポーリン・ベインズ - Wikipedia 

    翻訳 : 瀬田貞二 → 瀬田貞二の本や訳本など
    1916年東京生まれ。東京帝国大学で国文学を専攻。
    児童文学の翻訳、創作、評論や、「児童百科事典」の企画・編集などにとりくみ、
    日本の児童文学界に多大な功績をのこした。

  • 七人の父の友人を探すために航海に出る…なんてワクワクするじゃないか!しかし、内容としてはまとまりがあまり無いような、、ひとつひとつのエピソードが短くて、楽しむ前に終わってしまった。あと、ピンチになってもアスランが助けてくれるよねーという安心感ゆえにドキドキハラハラできないのも残念。児童書にシリアス展開を求めてはダメか…。でも序盤のユースチスは、いろいろ引っ掻き回すキャラで面白いなと思った。
    ここまで読んできて、今のところ1巻が一番面白かった。どうやらナルニア国シリーズは自分が想像していた話とは少し違うみたいだけど、せっかく揃えたことだし、最後まで読み切りたい。

  • CL 2017.2.20-2017.2.26

  • カスピアンが捜索する七卿の名前を覚え切れていないところが微笑ましい。
    2章に続き、4人の王の時代のエピソードが描かれていて嬉しかった。航海に出ていたり、他部族との戦争や統治があったり、映画1章に描かれていたより長い時間を過ごしたのかも。
    1章のアスランを貫いた剣も懐かしく登場。

    話の内容が割とオムニバス形式というか、島ごとに話が完結しているところ、少し説教じめてる感じが少し退屈かな?
    映画ではひとつの大きな目的があるように脚色していて映画らしくなってたけど、その代わりに原作のひとつひとつの深い内容がなくなってたのは残念で、そのせいでゲームみたいな薄いものになってる気がする。3章は配給元、監督が違うからなのか、原作との差が大きかった。

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