紙の心 (STAMP BOOKS)

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  • 岩波書店 (2020年8月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (252ページ) / ISBN・EAN: 9784001164213

作品紹介・あらすじ

「はじめまして、だれかさん!」少年はある日、図書館でほこりをかぶる本の間にはさまれていた手紙を見つける。顔も名前も知らないまま文通を重ねるうちに、思いをつのらせるふたり。お互いの日常をつづるなか、ふたりが暮らす「研究所」の不穏な実体が暴かれていくが……。紙のようにもろく燃えやすい心を繊細にえがいた青春書簡小説。

みんなの感想まとめ

手紙を介して文通を重ねる少年と少女の物語は、初めは微笑ましい青春のやり取りを描きますが、次第に彼らが暮らす「研究所」の不穏な実態が明らかになり、物語は緊迫感を増していきます。二人はお互いを「ダン」と「...

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の本に挟んだ手紙だけで、会うことのないふたりが強く惹かれあっていく。若いふたりの言葉は微笑ましく瑞々しい。それだけなら爽やかなラブストーリーなのに。
    読者も手紙を読みながら、状況を少しずつ知っていく。ふたりが暮らす「研究所」とは?過去に何があったのか?
    穏やかそうに見える暮らしの中の違和感。不安が募り、知りたいけどおそろしい事を知ってしまいそうで怖い。
    後半、謎が明らかになる。
    願望が叶えられる、その突き進む先にあるものに戦慄する。

  • 図書館の本に挟んであった少女の手紙。偶然それを見つけた少年は、お互いを知らぬまま文通を始める。出会いのきっかけとなった本、「プークが丘の妖精パック」の登場人物から名前を拝借し、お互いを「ダン」「ユーナ」と呼び合う二人。その微笑ましいやり取りに、胸がキュンキュンするのだが、次第に不穏さを増していく二人の環境。
    …二人を含む、少年少女達が暮らす「研究所」って?「薬」を飲んでいるって?「時間がない」って?「忘れてしまう」って?
    二人の心の距離が近づいていくにつれ、その秘密も少しずつ明らかになっていく。不気味だし、うっすら怖いのだけど…その一方で、二人のそれぞれの友人も絡み、手に汗握る展開もあり。「プークが丘…」以外にも、「三銃士」「白い牙」「アラビアン・ナイト」など、様々な名作を巧みに絡めながら進んでいくストーリーには唸らされる。ディストピア小説ではあるのだけれど、描かれているテーマはとても深く、多岐に渡っており…胸キュンと不穏さが共存して描かれているのって、ちょっとすごいなと思うわけである。おそらく、本書を手に取った方は、いくつかの類似した設定の作品を思い浮かべるだろう…私もそうだったが、物語を貫く瑞々しさ、メッセージの強さがヤングアダルト作品ぽくて好きだなと思えたのだった。
    今回、初めて岩波のスタンプブックスを手に取ってみたが、本当に素敵なレーベル!他の作品も色々読んでみたい。

  • 本に手紙をはさんで文通ということで、以前に原書で読んだWords in Deep Blue(未訳)というYAを思いだしたけど、それよりもずっと、そういう形でしか手紙をやりとりできないという状況に真実味があってよかった。環境の異常さがちらちらと顔をのぞかせる前半は、文通のなかの「恋のかけひき」みたいな部分がわたしのテイストからすると少し過剰で、気持ちがそがれるところもあったが、さまざまなことが明らかになっていく後半は一気読み。

    『わたしを離さないで』を思いだした人も多いようで、それも納得だけれど、比べてどうこうということではなく、これはこれとして面白かった。ネタは案外古風で、むしろ『カッコーの巣の上で』を想起させる? でもYAらしい明るい結末に救いがあってよかった。

    それにしてもなあ……親……。こわい。

  • スタンプブックスはやや重いけど、充実した内容が多くて気に入っているのですが、これは私には面白さがあまりわからず、、、。
    まあ、ただ自分と合わなかっただけですが。
    思春期の少年少女の淡い恋愛、手紙交換、顔のわからない恋、そしてディストピア研究所の秘密…期待できる要素がいっぱいあったのですが、特にどんでん返しもなく、あっさり、そのまま終わるのでビックリ。
    私、ユーナの正体はアラミスだと思ってた(爆)。
    あらー普通に終わるんだねえ、と驚いた。
    もう10代の恋愛に興味もないし笑、なかなか話が進まずにイライラしてしまった。
    とくに、ユーナの煮え切らなさはなんなんだ。
    理由があって、毎回逃げ回っているのかなと思ったけど、ただのビビりなだけだった。
    ダンのほうが好感が持てるんだけど、なんだかしつこいタイプにも見える。

    全体に、私と訳が合わない気がした。
    この口調の、思春期男女の優柔不断恋愛を読み続けるのはストレスだったなあ。

    あと、いろんな意味で、ひとごとではないな、と思えた要素があり、その面でも胸糞悪い読後感になってしまった。

    あ、感想は、アラミス以上にポルトスがかっこよかったと思いますよ。

  • 2026.5.6読了

  • 書簡小説でボーイミーツガールもので表紙がカシワイと来たら好きやろ~!
    内容はあっさりしてるけど、続きが気になって一気に読めました。

  • どこかにありそうな設定だけど、うるさい描写を取り払って肝心なところだけを美味しいところだけをまとめたティーン向けディストピア物語、面白かった!!

  • STAMPBOOKSシリーズは海外の現代のYA小説を紹介してくれるので、わりと読んでいる。こちらは図書館の本に挟まれる手紙のやりとりのみで進むいわゆる書簡小説。子供たちのいる施設に隠されたとんでもない秘密が明らかになっていく。名作小説も数多く登場し、登場する本を読んでみたくもなる。

  • ダンとユーナの往復書簡にて物語が進んでいく。
    図書館の本の中にはしのばせて…という、ロマンティックなやりとり。
    そのうちに2人が住んでいる場所やルームメイト、食事内容等に謎めいたものを感じ、そして2人の日常やそこに至る目的を想像しながら読み進めた。

    ちょっと中だるみ感はあるものの、後半からはページをめくる手が止まらなかった。

    確かに皆さんが感想で述べれられていたように、『わたしを離さないで』が頭にちらつく。
    『わたしを離さないで』よりは、ずーと軽い感じで読めるけれども。YAだからかな。そしてYAらしい終わり方。

    このような未来が来たらこわい…と思いつつ、今後起こらないとは言えないと、近い未来を想像してゾクっとした。

  • ダンとユーナの往復書簡は、10代の真っ直ぐな感じが好感。ルームメートも魅力的で良い。『わたしを離さないで』とか『約束のネバーランド』とかの感じかな。

  • 面白いYA
    まだ続くんじゃない??
    だってボルトスやアラミスの事を
    もっと知りたいもの!!

  • Elisa Puricelli Guerra - Edizioni EL - Emme Edizioni - Einaudi Ragazzi
    https://www.edizioniel.com/autori/puricelli-guerra-elisa/

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    紙の心 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/book/b521324.html

  • 森の中の研究所に暮らす少年少女たち。それぞれの治療のために研究所で暮らしている。あんまり利用されていない図書室の本を通して文通を始めたダンとユーナ。お互いの研究所での暮らしや、家族のことなど交わしているうちに、研究所の秘密と向き合うごとになる。

    本の紹介を読んで「わたしを離さないで」を思い浮かべたのだが、ちょっと期待はずれだった。ダンとユーナの交わす書簡体で書かれているのだが、あまり成功しているとは思えなかった。

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