アーサー・ランサム全集 全12巻

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  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784002007342

感想・レビュー・書評

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  • 今の私があるのは、この本のおかげです。

  • 河野太郎外相の「蔵書拝見」(毎日新聞2018年4月24日)。この一文が、思わず私と帆船の出会いを思い起こさせてくれました。
    彼は私の息子にも当たる年齢ですので、海と船との出会いの時は、随分と違いますが、歩いた道筋な同じだったんだな~。嬉しく、懐かしく読んだ記事でした。
    個人的感慨で恐縮ですが、私の“風と波”との出会いは、20代後半になって宿願のディンギーを持ったのが始まりでした。やがて、無理に無理を重ねて小型クルーザーを持つようになると、もう嬉しくて、江の島のヨットハーバーに繋いだ艇こそわが家と、そこから会社に通う日が多くなり、夢は益々、増幅されてゆきました。
    そんなころ、舷側を打つ波の音を聞きながら、読みふけったのが、アーサー・ランサムの「ツバメ号」であり、豪華本でもあった福音館古典童話シリーズだったのです。ジューヌ・ベルグの「2年間の休暇」。中国の福州からロンドンへの新茶を運ぶクリッパー・レースの物語、J・メイスフィールドの「ニワトリ号一番乗り」。
    「謎の北極航路」、氷の北極海を抜けて大西洋とアジアを結ぶ航路を開拓しようと苦闘し、敗北していった帆船たちと男の物語でした。
    こうした本たちは、古い児童図書とは言え、今も私の本棚の最上段に宝物としての席を占めています。なお、北極に新航路開拓を目指し全滅、いまだに行方も知れぬフランクリン探検隊の苦闘の足跡を2011年夏、冒険家・角幡唯介がたどり「アグルーカの行方」という一冊を残しています。私も1996年、アラスカ・アンカレッジから北極海を走破してカナダのモントリオールをめざす世界初の冒険客船航海に参加したのですが、大氷塊に阻まれ航行不能。無念の涙を飲んでいます。
    こうした海を舞台とした男たちの夢と憧れは、やがて「ホーンブロワー」、「Foxシリーズ」「海の覇者トマス・キッド」「ジャック・オーブリー」と、高橋泰邦、大森洋子さん訳の18世紀、海戦小説シリーズにも広がりました。
    仕事柄「日本丸」「海王丸」、その処女航海にも乗りましたが、やはり帆船好きの本命は、世界の帆船祭りです。5年に一度開かれる祭りには、欠かさず出掛けるようになりました。ニューヨークの建国200年帆船パレードは、キャップとして取材行きが決まっていたモントリオール・オリンピックの直前でしたので、ニューヨークの帆船取材を先行させ「お前はどっちが大事なんだ」と会社から嫌味まで言われた事。大阪の練習帆船「あこがれ」の世界一周航路に乗船して、アムステルダムの帆船祭りにも参加させてもらった事など、河野さんの憧れと思いを読んで過ぎ去った日々を振り返る機会にもなりました。この機会に、ぜひ、皆さんの“心の帆船たち”との対話をして欲しく、紹介するものです。

  •  息子たちが字が読めるようになったら読むように薦めてみようと思ってます。
     魔法もモンスターも出てこない、等身大の冒険物語なので、すごくためになるだろうと思います。

  • 母が幼少時に好きで、私も子供の頃そのお下がりを読んでいた。
    海なし県にいたせいか、海への憧れ、未知なる世界への船出への憧れを強く感じさせられた。
    最後に読んでから10年以上経つ。それなのに、先日ボートで海に出た際、私はこの物語を読んで自分がイメージした海原に目前の景色を重ねていたのだった。
    私の心の景色を形作っている、とても素敵なシリーズ。

  • 商店街を外れて公園のなかに入っていく図書館は天井の高い古い建物で、何度も何度も借りては返し、借りては返しして、本を読むという行為の愉しさを覚えたのだと思う。女の子が添え物でないところ。ささやかな冒険がきちんと冒険であること。でてくる食べ物にちゃんと段取りがあって、フツーのメニューなのになぜが美味しそうなところ。小学生女子が夢中になる要素満載。二十歳を超えてからいまはなき丸善で大人買いし、自転車の荷台にくくりつけて帰った。以降、本棚の一角をしっかと占めて、夏には夏休みを、冬には冬休みを読み返す。

  • 「ツバメ号とアマゾン号」全12巻!きっと宝物になります。

  • イギリスを舞台に子供たちが自分たちで考えた冒険をいろんなハプニングを乗り越えて着実に実現していく物語です。これを読むと、人間都会だけで生きてちゃいけないなーと思います。あと、兄弟が多いのもいいなーとかも。でも、ポンと買ってもらえるほどヨットって安いものなの?

  • すこし大きくなってからは解説にも書かれていた「大英帝国臭」というのが気になって読みながら微妙な気持ちになったりもしたけれど、それでもやっぱり永遠の憧れ。

  • 子供の頃に読んでいたら、わたしは確実に船乗りになっていたでしょう。
    こどもだけで過ごす休暇が、とってもいきいきと描かれています。湖を帆走したり、キャンプしたり、戦争ごっこをしたり、エスキモーごっこをしたり。子供を見守る大人たちもとても暖かいのです。

  • ”ツバメ号とアマゾン号”のシリーズは子ども心にワクワクドキドキのお話
    冒険は自分の心次第・・・アウトドア大好きなのは この本に夢中になったから?
    <br><a href="http://echoo.yubitoma.or.jp/weblog/Hoshi-/eid/103803/" target="_blank">大好きだった児童文学の本たち </a>

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