ドン・キホーテ☆(全6冊)☆ (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2001年7月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (2546ページ) / ISBN・EAN: 9784002010588

みんなの感想まとめ

心を満たすために行動することの重要性が描かれた物語で、主人公のドン・キホーテは騎士道物語に影響され、現実と空想の境界を越えて狂気的な冒険に挑みます。彼のユーモラスな行動とともに、愉快なお供サンチョとの...

感想・レビュー・書評

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  • 何もせずにぐーたら生きてる人より、おじいさんのように自分の心を満たすために行動してる人の方がとても尊敬できる。

  • 大長編です。しかも本筋に関係なさそうな話も出てきます。基本的には喜劇ですが、ラストには泣かせ処も。はたして、ドン・キホーテは狂人であったのか、人間の理想と高貴さを彼の中に見た思いがしました。

  • 最終章の急転直下的クロージングを除くと、このキャラ設定は現代ではアウトですよね。というのも、今風にいうと、この御仁は世間の人から一定の保護というか目配りやら気配りが必要な人でかつ老害を振りまいていますよね、残念ながら。そういう人をみんなで寄ってたかったおちょくるのは、はい、アウト!その観点とは別に、騎士道精神物語をパロディってるようですが、武士道精神をパロディる本とかもあって然るべきかなあ。そんなのあると三島みたいなのがマジギレしそうですけど。
    ーーーーー
    騎士道本を読み過ぎて妄想にとらわれ、古ぼけた甲胄に身を固め、やせ馬ロシナンテに跨って旅に出る。その時代錯誤と肉体的脆弱さで、行く先々で嘲笑の的となるが…。登場する誰も彼もがとめどもなく饒舌な、セルバンテスの代表作。その名も高きドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャとその従士サンチョ・パンサ、例によって思い込みで漕刑囚たちを救ったあげく、逆に彼らに袋だたきにされ、身ぐるみはがれる散々な目に。主従はお上の手の者の目を逃れ、シエラ・モレーナの山中に。一六、七世紀スペインの片田舎で、意気軒昂たるドン・キホーテが「冒険」を演じているとき、そこには、実は何ひとつ非日常的なことは起こっていない。彼の狂気が、けだるく弛緩した田舎の現実を勇壮な「現実」に変え、目覚ましい「冒険」を現出させる。「後篇」では、ドン・キホーテの狂気は大きく様変わりする。もはや彼は、自らの狂気に欺かれることはない。旅篭は城ではなく旅篭に見え、田舎娘は粗野で醜い娘でしかない。ここにいるのは、現実との相克に悩み思案する、懐疑的なドン・キホーテである。鷹狩りの一団の中でひときわあでやかな貴婦人が、挨拶に向ったサンチョ・パンサに言う。「あなたの御主人というのは、いま出版されている物語の主人公で、ドゥルシネーア・デル・トポーソとかいう方を思い姫にしていらっしゃる騎士ではありませんこと」。物語も終盤にさしかかり、ドン・キホーテ主従は、当時実在のロケ・ギナール率いる盗賊団と出会い、さらにガレー船とトルコの海賊との交戦を目撃することになる。さて、待望の本物の冒険に遭遇したわがドン・キホーテの活躍は…。

  • 5億部以上の売上で単一書籍においては世界で最も売れた不朽の名作。

    騎士道物語を読みすぎて現実と空想が入り混じり、狂気的な行動を繰り返すドンキホーテと愉快なお供サンチョのコンビは最高に面白い。
    当時の人がこの本を読んでゲラゲラ笑っていたのは現在も読まれる何よりの証拠だろう。

  • 集英社版 世界文学全集3

    初めて最初から終わりまで読んだ。
    約500年前に書かれたものとは思えない風刺、今に通ずる。
    ほとんど狂人なんだけど、憎めない。
    信念の貫き具合は尊敬する。

  • 死ぬ間際まで自分を騎士と思い込む精神障害の主人公。魔法は存在し塔は巨人である。世間の人は面白がり、読者にとっても面白い。死ぬ間際に正気になり、それまでの約束事を遺言として果たす。根は賢く良い人。称えられながら(馬鹿にしている訳でない)死ぬ。

  • ドンキが道端に落ちている紙切れを拾う。そこにまだ誰も知らない物語が書いてあって、風に吹かれて飛んでいってしまう前に読みたいと思って拾う。20代の頃、私もそんな風にして本を読んでいた。『ドン・キホーテ』も、そんな風に読んだ。

  • キハーダ。男。ラ・マンチャ地方の村出身。50歳。痩せ顔。早起き。騎士道物語を読みすぎて、妄想と現実の区別がつかなくなり、自らを「ドン・キホーテ」と名乗り、厚紙と針金で作った鎧兜に身を固め、ガリガリの馬にまたがって遍歴の騎士に。各地を冒険して、手柄を立て、名誉を得たい▼名もないやせ細った馬、ドン・キホーテにとっては「駿馬(足が速くて強い馬)ロシナンテ」。近くの村に住む口が臭い田舎娘(アルドンサ)、ドン・キホーテにとっては「遍歴の騎士が愛を捧げる貴婦人ドゥルシネーア姫」。ボロい宿屋、ドン・キホーテにとっては「城」、宿屋の主人は「城主」。ドン・キホーテは「城主」から騎士に叙任してもらう。1回目の旅、妄想から道行く人を槍で襲い、返り討ちに合ってボコボコにされ、村に帰る▼サンチョ・パンサ。ラ・マンチャ村の農夫。ぽっちゃり。飲み食いが好き。争いはきらい。誠実な人柄。読み書きはできない。金目のモノはほしいが、名誉に興味はない。ドン・キホーテから「手柄を立てれば、領地(島)を与える」と言われ、遍歴の旅(2回目)についていくことに。風車を巨人だと思って攻撃をしかけるドン・キホーテに「あれは巨人ではなく、ただの風車です」。旅する修道士たちを「姫を連れ去る妖術師たち」だとして襲い掛かるドン・キホーテに「おれたち、いずれ捕まって牢獄に入れられますよ」。ドン・キホーテは羊の群れを「軍勢」だとして突撃、羊飼いから石を投げられて落馬。サンチョはドン・キホーテが「私は山中で苦行に入る」と言い出したので、いったん村に連れて帰る▼ドンキホーテは自らの遍歴の物語が出版されたと聞いて、大喜び、再び旅に出ることに。3回目の旅ではまずドゥルシネーア姫に会いに。サンチョが連れてきた「姫」はただの田舎娘だったが、ドン・キホーテは「自分には呪いがかけられていて、姫の美しさが目に映らないのだ」と納得する。ドン・キホーテは百獣の王ライオンと対決するが、ライオンはドン・キホーテを無視して眠ったまま。ライオンに「勝利」ということで、「ライオンの騎士」を名乗る。しばらくして、サンチョは出版されたドン・キホーテ物語のファンである侯爵夫婦から気に入られ、島を与えてもらう。サンチョはドン・キホーテの元を去り、領主となるが、領主のつまらない仕事に嫌気がさして、ドン・キホーテの元に帰る。ある日、銀月の騎士を名乗る男(サンソン・カラスコ)から決闘を申し込まれたドン・キホーテだったが、あっけなく負けてしまい、失意の中、村に帰る▼ドン・キホーテ、病に倒れる。病床で正気を取り戻したドン・キホーテは、サンチョに「私のおかしな旅に付き合わせてしまい、申し訳なかった」と詫びる。サンチョは涙ながらに「まだ旅は終わってませんよ」と訴えるが、ドン・キホーテ、安らかに永眠。ミゲル・デ・セルバンテスCervantes『ドン・キホーテDon Quijote』1605
    *理想に生きるドン・キホーテの滑稽さ、現実だけに従う生の貧しさ。
    ※セルバンテスは続編でサラゴサへ向かう旅を考えていたが、偽の続編が出回り、サラゴサに向かう話だったので、急遽バルセロナに向かう旅に変更。メタフィクション
    ◆ドン・キホーテ「辛い記憶も時間とともに消え、いかなる苦痛も死が癒してくれるのだ」。サンチョ「そりゃそうですよ。時間(の経過)と死をこえる不幸はないんだから」。1-15
    ◆恐怖心が人の感覚を狂わせ、物事をありのままに見えないようにしてしまう(ドン・キホーテ)。1-18
    ◆あなたの仲間を見れば、あなたがどういう人間か分かる。
    ◆富を失う者は多くを失う。友を失う者はさらに多くを失う。勇気を失う者は全てを失う。
    ◆好運は失うまで気づかない。
    ◆たとえ家畜の群であっても、統べることは素晴しいことである。

    ++++++++++++++++

    因習だらけの村で抑圧される女。フェデリコ・ガルシア・ロルカLorca『血の婚礼』1933 ※スペイン

    因習だらけの村で抑圧される女。フェデリコ・ガルシア・ロルカLorca『ベルナルダ・アルバの家』1936

  • 記録

  • これをよみながら、いまや私もドン・キホーテさながらの魔法にかかり、幻想に生きていることを認めなければなりません。床屋や神父の幻想なんてクソ食らえ。

  • 全ての、趣味が悪いオタクが読むべき大傑作。

  • 東大京大教授が薦めるリスト100選抜

    No.44

  • 道化は物語の主役になるという山口昌男の言葉をそのまま作品にしたようなそんな作品。
    この作品は、道化が真実かどうかわからないよくわからないことをやり遂げるという不思議な話だ。
    高校の時に読んだが、今でも影響を受けた作品だと言えるかもしれない。けれども、途中の挿話が多くてかったるくなる人は案外多いのかもしれない。

  • 言葉によって作られた世界、記号、象徴、現実等の関係を知るには超重用文献。詳しくは、ミシェル・フーコーの『言葉と物』を読んでもらうと分かるんだが。

  • ピーター・オトゥール、ソフィア・ローレン主演のミュージカル映画『ラ・マンチャの男』を観て「そういう話だったのか!?」と驚いて通読してみた。他でも言われる通り、作品の解釈は読んだ人の数だけあるだろうし、上記映画のような解釈がすべてではないと思う。ドストエフスキーの『白痴』の主人公レフ・ムイシュキンの『善良だが滑稽な人間』の原形がドン・キホーテだというのは上の解釈の延長にあるのだろうけど…。それにしてもバレエ『キトリとバジル』のエピソードって原作で読むと「えっここ?』てぐらい短いしさりげない。まぁ他にバレエの素材になりそうなシーンって思いつかないけど。

  • バルセロナ、フランスなどを舞台とした作品です。

  • ドン・キホーテは、ただ時代錯誤のこっけいな人物を描いた作品だと思われているかもしれません。しかし、これほどの悲劇があるでしょうか?信じていたものがすべて迷妄であり、また、夢であるとは。

    騎士道以外のことで見せる、ドン・キホーテの知性と教養には驚かされます。また、特に後編で見せるサンチョ・パンサの機知は、賞賛に値します。

    人が持つ悲しみと喜びをじっくりと感じさせてくれる、真の名作だと思います。いちど、正編・続編を通読してみてはいかがでしょうか。

  • 文句なし。痛快だ。ドン・キホーテが何を象徴しているか、現代社会にあてはめても面白いのだ。長いけれど、ゼッタイに後半第2部の終わりまで多くの人に読んでもらいたい。

  • 「小説はまずエンターテイメントであるべきで、その上で、たくみな人間描写とか
    風刺とか、考えさせられるテーマが含まれているのがベスト」というのが私の持論である。

    その点、Don Quixote は理想的な小説である。
    ストーリーがとにかく面白い。ドン・キホーテとサンチョ・パンサの漫才のような掛け合い、
    ドン・キホーテの妄想から引き起きる、ドタバタ喜劇の数々。
    うっかり図書館で読むと、ニヤニヤしてしまって、まわりから不審がられること必至である。
    その上、箴言めいた言葉が飛び出したり、痛烈な風刺がでてくるからたまらない。

    牛島氏の訳も、原文の面白さをそのまま日本語に移し替えており、すばらしい出来である。
    児童文学としての抄訳しか読んだことがない人、風車のシーンしか記憶していない人、
    完訳に挑戦したものの、堅苦しい日本語で挫折した人、この牛島訳を読んでほしい。

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著者プロフィール

Miguel de Cervantes Saavedra(1547 – 1616)

「2012年 『新訳 ドン・キホーテ【後編】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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