ゲド戦記(6点6冊セット) (岩波少年文庫)

制作 : 清水 真砂子 
  • 岩波書店
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本
  • / ISBN・EAN: 9784002042374

感想・レビュー・書評

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  • 自分の影と向き合ってこそ、先に進むことができる!

  • さいこー♪───O(≧∇≦)O────♪

  • 人間の心の闇が描かれており、そういう点ではファンタジーというよりはリアリズムに近い印象が残る、暗く、深い作品。そして登場人物のほとんどが何らかのジレンマや過去を抱えている。ゲドは己の影と対峙することを強く迫られるし、世界中を遍歴し世間的に安定した立場を確立したと思うと世界の秩序を乱そうとする魔法使いが現れ、生まれながら持っていた魔法の力を使い果たして永久に失ってしまう。魔法を失くしたゲドはかつてのゲドではない。普通の人間である。ふつうの人間としてもう一度人生をやり直さなければならない。40をとうに過ぎているのに彼はまだ女を知らない。かつてアチュアンの墓所からゲドに腕輪の片割れと共に救い出されるかたちで脱出したテナーも、自信のないゲドを見て当初は苛立ちを隠せない。テナーは魔法使いにはならずに平凡だが幸福な2児の母であり、農民の夫はとうに亡くなり、子供たちは既に自立して親元を離れて生活している。テナーにもはや大巫女のような地位や名誉や力は存在しない。ゲドとテナーはやがては結ばれ、安泰な生活を送るのだが、物語は大きな問題を残したまま、別の主要登場人物たちへとシフトされて続いてゆくかたちになる。

  • ゲド戦記は、私には読み進めるのが難しかった。何度もいきつ戻りつ、3巻まで読んで、ようやくアースーシーの世界を理解できた(でも半分くらいかも)。
    1~3巻までは、ゲドを主人公とした話で、私には3巻のレバンネンとの冒険が一番面白かった。4巻からは嘘みたいに、ゲドが力を失いただの人になる。まるで定年退職したおじさんのような行き場のないゲドの様子が、あまりにも情けなくてびっくりする。こんなゲドを許すことができるのは、たぶん子どもには難しいかも。私はすっかり大人だけれど、突然の方向変換の4巻にはとまどいがあった。また性や児童虐待、ジェンダー、女性蔑視などのテーマが背景にあり、児童文学の範疇をこえているようにも思う。作者はわざと4巻を出すまでに期間を置いたのだろうか。5巻の短編集で、今までのおさらいと、6巻へ続くテーマがあり、6巻でようやく本当に終わる。6巻は竜と人間との関係を語ることで、人間が選んできた文化への肯定と課題が提示される。本当のところ、作者が語りたいことの半分くらいしか理解できていないだろう。それでも6巻を読み終えた後、さわやかな読後感(ハンノキやテハヌーが行ってしまったことへの寂しさもあったが)と、もう一度改めてすべてを読み直したい気持ちにさせられた。どっぶりとアースーシーの世界に浸れたのが気持ちよい。

  • ハリーポッターが出る前、小学5年生で読んだ本。
    これを先によんでいたせいで、ハリーポッターがこどもだましに思えて、全然面白く思えなかった。笑
    今でも、これに勝る魔法使いの本はありません。深い。

  • ファンタジーの原点?といえる作品かな。
    とても面白くて考えさせられて、でものめり込んでしまう。
    先を読まずにはいられない物語です。
    まだ読んでない人は、是非一見の作品。
    そんな私も成人してからゲド戦記を知り、読んだ一人です。

  • いやー読了しました!アースシー3部作+遅れてきた2冊+外伝の計6冊!

    読んでよかった。ほんとによかった。

    「魔法使いの出てくるファンタジー小説」ときいて思い浮かぶのはハリポタやら指輪ですかね。
    「戦記」からロードスを思い浮かべる人もいるかも。

    しかし。これは全く違います。
    確かに魔法使いや魔法は出てくるけどハデな事一切なし。とにかく地味。戦いも、戦争ウォー!でなくてむしろ自分との戦い…みたいな?
    ドンパチやら魔法と魔法の対決!みたいなのを期待してる人にはおそらく拍子抜けでしょう。
    でも、いいんです。
    どんなに時が経っても色褪せることのない大切な言葉がそこにはあります。
    ここでその金言を抜き出すこともできますが、それではこの大切な言葉の力が半減してしまいます。
    この物語の中で、この流れで出てくるからこそより光り輝き、心の奥深くに入ってくるのです。
    一人一人が自分なりの読み方で、この大切な言葉たちに出会ってほしい。
    そうやって出会った言葉は絶対消えない宝物になる、そう思います。

    児童書だから、ファンタジーだから、映画見た(けどつまんなかったw)からと敬遠してるあなたにこそ読んで欲しい!

    私は大人になってから読んでよかったと思いました。自分子どもだったら絶対理解できてないわ〜こんな深い話。
    …まあもうちょっと若い内に読んでもよかったかも(笑)

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著者プロフィール

アーシュラ・クローバー・ル=グウィン(Ursula K. Le Guin)
1929年10月21日-2018年1月22日
ル・グィン、ル=グインとも表記される。1929年、アメリカのカリフォルニア州バークレー生まれ。1958年頃から著作活動を始め、1962年短編「四月は巴里」で作家としてデビュー。1969年の長編『闇の左手』でヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。1974年『所有せざる人々』でもヒューゴー賞とネビュラ賞を同時受賞。通算で、ヒューゴー賞は5度、ネビュラ賞は6度受賞している。またローカス賞も19回受賞。ほか、ボストン・グローブ=ホーン・ブック賞、ニューベリー・オナー・ブック賞、全米図書賞児童文学部門、Lewis Carroll Shelf Awardフェニックス賞・オナー賞、世界幻想文学大賞なども受賞。
代表作『ゲド戦記』シリーズは、スタジオジブリによって日本で映画化された。
(2018年5月10日最終更新)

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