キルプの軍団 (同時代ライブラリー 40)

  • 岩波書店 (1990年11月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784002600406

作品紹介・あらすじ

高校生の「僕」は、刑事の忠叔父さんとディケンズの小説『骨董屋』を原文で読み進めていくうちに、まるでそのストーリーが反映するかのように、とてつもない「事件」に巻きこまれてしまう。-人間の悪とは、罪とは何か。そしてそれをのり越える「ゆるし」、「癒し」とは何らかを追究した大江文学の結晶。

みんなの感想まとめ

人間の悪や罪、そしてその先にある「ゆるし」や「癒し」をテーマにした作品は、主人公がディケンズの小説を読み進める中で展開される深い物語です。モデルとなった家族の描写が巧みで、特にオーちゃんのキャラクター...

感想・レビュー・書評

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  • モデルの家族にしてみたらたまったもんじゃないにせよ、オーちゃんの描き方が素晴らしいし、作家が酒飲みの自分のことを妙に客観的に描くのも好き。大江の作品でも好きな方の部類。

  • オーチャン(次男がモデル?)を語り口とし、大江家を想定させる一家を切口としたフィクション。ディケンズの罪深いキルプの話が全共闘の過去を持つ映画監督の死へと展開する。体制への若干の抵抗とこのために人の死を防げなかったオーチャンの心の癒しを描く(時がたてば忘れるだけ、と解釈するのはおおばか?)。

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著者プロフィール

大江健三郎(おおえけんざぶろう)
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。

「2019年 『大江健三郎全小説 第13巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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