ことばの詩学 (同時代ライブラリー)

著者 :
  • 岩波書店
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784002601328

作品紹介・あらすじ

「詩の言葉」「子どもの言葉」は新しい意味を創り出す。なぞなぞ、わらべうた、民話の言葉は、簡潔な「構造」の中に無数の変形を生み出し、創造的な意味作用を秘める。本書は、日常的で親しみやすい素材を使って、文化のモデルとしての言語の構造を解明し、創造性の秘密に光をあてる。現代的な関心に応える言語学のテキスト。

感想・レビュー・書評

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  • 詩というものを見た場合、日常のことばと違うという印象を受けるのはなぜか、
    ということに論理的説明を与えた本。
    日常に使用している語彙とさしたる違いもなにのに、
    なぜ詩は詩らしくあるのか、それは比喩と矛盾というものを含むからだという答えを出している。
    似ているものに置き換える比喩を隠喩と呼び、
    またあるものの一部などで全体を例えることを換喩と呼ぶ。
    この二つを駆使することで、日常に使われている
    既に意味を与えられている記号に対して意味を再定義しなおす詩のことばが完成する。
    なぞなぞとことわざも基本的には同じ構造を用いているが、
    なぞなぞは、「叙述・主題」であるのに対し、
    ことわざは、「主題・叙述」という構造を取っている。
    また、ことわざは全体でメッセージや教訓を伝えているが、
    なぞなぞというものは、主題が何であるかを当てさせることば遊びなので、
    通常主題が記述されることはない。
    著者の分析は更に大きな視点に移り、
    わらべうたから民話、呪いといった類のものまで論理的に分析している。
    民話などは、抽象的概念に昇華させることで
    大きな共通点を見出し、そのことによって別系統と考えられている
    民話も実は元をただすと同じ出展であるということがいえると言っている。

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著者プロフィール

東京大学名誉教授・昭和女子大学名誉教授
主な著書―『「する」と「なる」の言語学―言語と文化のタイポロジーへの試論』(大修館書店、1981)、『記号論への招待』(岩波書店、1984)ほか。

「2020年 『認知言語学 II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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