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- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784002601397
感想・レビュー・書評
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本書は岩波現代文庫版ではなく、岩波同時代ライブラリーのほうである。多くの書評は岩波現代文庫版のほうにあるので、参考されたい。
内容は素晴らしいと思う。もともと10代~20代に向けて書かれたものである。おそらく良書と考えていいと思う。
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ただ本書の著者は、読み方と言うよりも「書き方」を語っているように思えた。こういう読み方があるから、このように書こうじゃないかという姿勢・覚え書のようにとれる記述が、散見された。(特に読破術)
この背景はなんとなくわかる。
「本を書く」という行為は、自身が最も熱心な読者になる。自分自身の作品に対する読書姿勢は裏返せば、それは「書くとき」に最も発生している姿勢でもあるからである。
すなわち著者は、本書を書きながら、自身にも言い聞かせているように思えた。
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一方、良書であると思いながらも★★★なのは、文中における 二重否定の多用っぷりによる冗長さである。ムダ!
その理由を、あとがきで知ったのだが「口述筆記」をまとめたものだそうで、口語と文語の衝突があって、こういうまだるっこしい言い回しになったものと推定される。
それは「あとがき」の文章が、本文とは比べものにならないほど洗練されていることからも明らかである。
その点でこのような評価となったが、現在でも充分に通用する内容だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示